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JDSCが大阪大学大学院医学系研究科中性脂肪学共同研究講座と共同研究契約を締結

(PR TIMES) 2024年02月27日(火)17時45分配信 PR TIMES

人工知能を用いた末梢血塗抹標本の解析による中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の新規スクリーニング手法の研究を推進


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/40467/88/40467-88-dfa93bdeeb0905a31f2f0e1bdc4dd306-1000x525.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

株式会社JDSC(本社:東京都文京区、代表取締役:加藤エルテス聡志、以下「JDSC」)と大阪大学大学院医学系研究科 中性脂肪学共同研究講座(所在地:大阪府吹田市、特任教授(常勤):平野 賢一、以下「平野研究室」)は、2024年2月27日、人工知能を用いた末梢血塗抹標本(まっしょうけつ・とまつひょうほん)の解析による中性脂肪蓄積心筋血管症(Triglyceride deposit cardiomyovasculopathy、以下「TGCV」)の新規スクリーニング手法開発に係る共同研究契約を締結しました。

TGCVは、2008年に日本で見出された新しい疾患概念で、心臓の筋肉や血管に中性脂肪(TG)が蓄積する結果、重症心不全、心筋症、狭心症、不整脈などを来す難病で、脂質異常症や高トリグリセリド血症とは異なり、心筋・心血管細胞のTG分解障害に起因します。TGCVでは、心臓細胞内のTG蓄積量は血液中のTG値、肥満度や体格指数とは相関せず、心臓がTGを筋肉や血管に蓄えてしまう「心臓の肥満症」と言える疾病です。TGCVは主に成人以降の壮年期に症状が出現し、胸痛などの虚血性心疾患の症状のほか息苦しさ、息切れ、むくみなどの心不全症状、疲れやすいなどのエネルギー不全症状など、これらが複雑に絡んだ症状が見られます。

現在、TGCVについては診断症例が蓄積されつつあり、その病態や確定診断のための検査、特異的治療法の解明が進む一方で、いまだ患者の多くはTGCVの診断に至らないまま心不全、心筋症、狭心症などの診断名で治療を受けています。これには、TGCVは血清TG値や体格指数、肥満度では診断できず、結果としてスクリーニングが難しいという背景があります。平野研究室とJDSCはこの課題を解決するために、TGCV診断において極めて重要なスクリーニング手法を新規開発する基礎研究を行います。具体的には、TGCV患者の顆粒球(かりゅうきゅう:白血球の一種で、細胞質内に豊富な顆粒を有することを特徴)に見られる異常所見に注目し、人工知能を用いた血液塗抹標本の解析を行うプログラムを作成することでスクリーニングが可能か否かを検証します。共同研究において平野研究室は臨床的知見の提供を担い、JDSCは機械学習モデルの構築を行います。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/40467/88/40467-88-ce2a4b1d223d6c1b8af88cee4c3de57e-1352x541.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

JDSCは「UPGRADE JAPAN」をミッションに掲げ、蓄積されたデータサイエンスの知見を基に、AIや機械学習、数理最適化などの先端技術を社会実装することで、日本のアップグレードを目指します。今後も、東京大学や各産業におけるリーディングカンパニーと連携し、ヘルスケア・製造・エネルギー・物流・マーケティングを中心とした各種業界のDXを推進し、個社の課題だけでなく、業界の共通課題を解決し、定量インパクトの創出からスケールさせるビジネス化までを一気通貫で提供していきます。

■中性脂肪蓄積心筋血管症(Triglyceride deposit cardiomyovasculopathy, TGCV)
大阪大学大学院医学系研究科 平野特任教授らが我が国の心臓移植待機症例から見出した新規難病 (N Engl J Med. 2008)。血清TG値や肥満度とは無関係に、心臓における細胞内中性脂肪(TG)分解障害により冠動脈や心筋にTGが蓄積する。これまで想定されていなかったTGの生体における役割を示すモデル疾患でもある。2009年から厚生労働省や日本医療研究開発機構の難病事業として診断法、治療法開発が進められている。2023年12月現在の累積診断数は812例、うち120例が既に死亡している。患者の95%は遺伝的原因が不明である。潜在患者数は4-5万人と推定されており、多くの患者が未診断であると考えられ、本症のスクリーニング法開発が強くのぞまれる。日本医療研究開発機構の支援を受けて大阪大学でアカデミア開発された治療薬CNT-01は、厚生労働省から先駆的医薬品かつ希少疾病用医薬品指定を受け、現在、国内製薬企業が検証的治験を実施している (jRCT2051210177)。

■株式会社JDSCについて
https://jdsc.ai/
JDSCは、物流最適化や需要予測、フレイル検知や教育など、基幹産業を中心とした幅広い分野で、一気通貫型の高付加価値なAIソリューションを提供しています。アルゴリズムモジュールの開発とライセンス提供事業、ITシステムの開発と運用事業、データサイエンスに関するビジネスマネジメント事業を行い、業界全体の課題解決にAIを活用し、日本の産業のアップグレードを目指しています。

《JDSCの3つの特長》
1. AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見
2. AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力
3. 大手企業との共同開発と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル

■大阪大学 大学院医学系研究科 中性脂肪学共同研究講座平野賢一(CNT)研究室について 
https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/tg/index.html
当講座では、難病(治療法がない病気、治療法が少ない病気)をやさしく(優しく、易しく)治すことを目指して研究しています。 我々が最も大切にしていることは、1日でも早く研究成果を患者さんに還元できるように努めることです。中性脂肪、この身近だが、まだまだ不明な点が多い脂質を学び、大阪大学から中性脂肪学(Triglyceride Science)に関するメッセージを発信し、国際的な健康問題の解決に貢献していきたいと考えております。



プレスリリース提供:PR TIMES

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