プレスリリース
〜組織行動科学(R)にもとづいたリスキリングの対象者の行動変容のやり方〜
組織で働く人は、自分が身に付けてきたスキルでは、物事に対応できなくなる状況に直面する。この状況を改善するため、新たなスキルの獲得が必要になる。新たなスキルを獲得する一連の行為がリスキリング。その前提には、機能しなくなったスキルを「捨てる」アンラーニングが必要になる。
しかし、慣れ親しんだ自分のスキルは、行動と思考の習慣になっているため、簡単には捨てることができない。また、リスキリングと知識研修の相性が極めて悪いことがわかってきた。では、どうすれば良いのか?
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今まで身に付けたスキル(技能)は習慣になっている。
以下のステップにそって、組織行動が社員の習慣になっていく。
【組織行動科学(R)の原理原則】
組織は目の前にある需要に効率よく対応する装置。
目先の効率、時間当たりの生産性を上げるために、
成果が出たプロセスを細分化し、役割分担・職務定義をし、近視眼へ導く
成果が出たやり方をパターン化・標準化、手続きへ没頭できるようにする
手続きへの没頭は習熟をうみ、習熟は個人の日々の小さな達成感をつくる
決められた範囲で、より速くよりミスなく結果を出せる社員を高く評価する
評価は承認。承認は言語報酬。報酬が社員にパターン・標準を繰り返させる
目の前の報酬が無くなることが怖くなり、失敗がちらつく領域を回避する
プロセスにKPIなど指標を設定、動かない社員の行動量を最低限底上げする
自分の判断・思考が消去され、行動に責任をとらなくていい状態ができ上る
責任感覚が無くなることで、指示命令が通りやすくなり、生産効率が高まる
(事業環境が変わった場合、問題解決の思考が消去されているため、様々な問題が隠ぺいされる)
習慣になると、考えなくても、意図しなくても、ある状況で反射的に動けてしまう。状況が同じであれば、仕事がミスなく速く処理できる。周囲から「仕事ができる」と評価もされる。自分の仕事の効率化が進む。。。
この本人にとって組織の中で好ましい(好ましかった)習慣を捨て去るのがリスキリングの本質。
習慣を変えるには、新たな具体的な行動を最低でも3か月間は、毎日1回もしくは数秒でも毎日、続ける。行動科学では「ベースラインを上げる」と言う。
しかし、今まで身に付けたスキルで対処してしまい、新たな具体的な行動を続けることができない。そのため、組織行動科学(R)にもとづいた組織の中で新たなことを続けるやり方が必要になる。
新たな知識を記憶するのとは異なる。知識を記憶しても習慣は変わらず、リスキリングは実現しない。知識を記憶しても、新たな職務を担えるようにはならない。仕事において知識を獲得するタイミングは、新たなスキルが必要な状況下で、行動し状況を具体的に経験、状況のイメージが観えた後。
自分が「やってみた」ことで実は「知らなかった」「できていなかった」ことに自分で気が付いた後。知識は自分の経験と関係付くことで使える(意味空間ができる)ものになる。
しかし、ある程度、組織の中で仕事をしてきた人は、自分が知っている・できる領域から「知らなかった」「できていなかった」領域へ移ることができない
入社してから5年も経過すると、リスキリングが必要になる。しかし、この層は対象になることは稀。
リスキリングの対象者は、過去にある状況に対応できるスキルが身に付いているため、
自分が“そこまで”『できていない』とは思わない
自分が“そこまで”『知らない』とは思っていない
そのため、すでにある程度はできている、わかっていると錯覚し、新たなことをやってみることをし無い。新たな経験が増えることが無い。
やってみる人がいたとしても、過去に身に付けてきたスキルでは物事に対応できなくなるため、
他責にして、今までのスキル、つまり習慣を続ける
経験したことの無い領域の知識を記憶しようとする
これでは新たな状況に対応するスキルの獲得はできない。これがリスキリングに必要なアンラーニングの高い壁。
リスキリングと知識研修は極めて相性が悪い
新たな知識を入れても、その知識を自分の経験を通じて、空間と共に意味付ける取組みがはじまらないため。今まで身に付けたやり口、思考と行動パターンを、今までの行動範囲で使ってしまい、小さな達成感「できた」「終わった」を得て1日を満足し終えてしまう。新たな知識を記憶し、それを使うことが無い。
第3者がリスキリングの対象者へ
「そうではなくて〇〇」と、良かれと思って、相手の行動を正そうと否定し、知識の説明をしはじめる
「〇〇がわかっていません」「〇〇ができていません」とリスキリングの対象者へフィードバックする
リスキリングの対象者は、当然、経験が無いため、知識の説明とフィードバックの意味が行動レベルで理解することができない。今までの自分の経験からは「ある程度は、わかっている」「ある程度は、できている」と判断し、反発・抵抗を生む。反発・抵抗は学習を阻害する。「素直に」と言っても、行動は習慣は変わらない。熱意で押そうとしても、相手の行動習慣は変わらない。説明もフィードバックも知識。知識には現実の空間が紐づいている。第3者が伝えた知識を、当人が経験が無い状態では、知識の意味(空間)は読み解くことができない。
「〇〇を身に付けないと、〇〇になってしまう」と恐怖感をあおっても、行動習慣は変わらない。現在の行動量と思考量を減らしてしまうだけ。組織にとってマイナスにしかならない
では、どうすれば良いのか?
現在の自分の仕事をプロセスで可視化
プロセスを具体的な行動で可視化
今後、仕事をする相手の仕事をプロセスで可視化
可視化したプロセス、プロセスごとの具体的な一連の行動を”仮説”にし、訓練課題として、実際に経験しながら検証をしてもらう。その仮説検証の経験を通じて、自分が「わかっていなかった」「できていなかった」に自分で気づいてもらう。過去に身に付けた知識を並べた作文、ではなく事実を「失敗がちらつかない」安全な範囲で、記述することが、リスキリングの1stステップ、入り口です。しかし「プロセス」「具体的な行動」も知識。経験が無い場合、程度が伝わらない。
具体的にどの程度のプロセスを指しているのか?
具体的な行動の事実は、どの程度の具体的な行動の事実なのか?
これを導入時に枠組みとして示す必要がある。各自の経験から「プロセス」「具体的」で対応してしまっては、リスキリングの1stステップに入ることができない。大切なことは、
相手の発言や言葉を一切否定せず
相手を説明で正してあげよう思わず
相手の現状へのフィードバックをせず
相手に良かれと思って知識の説明をせず
相手に相手の言葉の事実確認をしてもらう
相手が事実確認できる観点は知識として伝える
事実は現象とその原因。事実を自分で確認することで気が付く。事実を具体的にどのように観れば良いかの観点は伝えておく。
リスキリングの対象者は、ある程度以上の仕事の経験がある。
仕事の経験があるため、今の事実をプロセスかつ行動レベルの観察する必要が無い。観察していては仕事が遅くなる。より良い目先の評価が得られなくなる。
その結果、今の事実が具体的に観えなくなっている。今の事実が具体的に観えないため、自分のスキルを変えていく必要性が観えていない。
※思考しない原因もここにあります。
※問題解決と課題解決をしない原因も同様。
その後は、組織行動科学にもとづいた習慣形成のやり方にそって、新たなスキルを習慣にしていくだけです。
カンタンに言うと
新たなことを「やる」か「やらないか」。やれば「気が付く」。気が付けば、行動を変えはじめ、その結果、考え方や意識が変わっていく。つまり「視座が上がる」
しかし、リスキリングの対象者は、組織の役割分担の中で、近視眼で、ある程度の仕事の経験があるため、新たな行動を「やる」「やってみる」ハードルが極めて高くなる
ハードルが高い原因は2つ:
今まで身に付けたスキルで、目先の仕事は最低限以上の品質で、処理できてしまうため。「処理できた」「終えられた」は小さな達成感。この達成感が、今まで身に付けたスキルを使ってしまい、リスキリングを阻害する
自分の経験から判断するため、新たな領域でとるべき思考と行動を「自分が”できている”とは思わないが、”できていない”とも思わない」。その結果、今まで通り、過去に身に付けた機能しないスキルで、思考せず、目の前の仕事を処理し続ける
20人のリスキリングの対象者がいれば、全体の10%程度、1人か2人は「やる」ことができる。それ以外は「やらない」。この残り90%の内”70%”の対象者を「やる」に変えていく実験検証にもとづいた訓練プログラムを共同開発先のクライアントだけではなく、広く多くの組織へご提供を開始致しました。
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【会社概要】
社名:リクエスト株式会社
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代表者:代表取締役 甲畑智康
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著書:「教える技術 外国人と働く編(かんき出版)」
「現場を上手にまとめる介護リーダーの8つの技術(中央法規出版)」など
【研究機関】
ABA(応用行動分析学)オペレーションズ研究センター
(ABA Operations Research(R))
スマートクリエイティブマネジメント総合研究所
(smart creative management(R))
公共行動研究室
(Behavior Based Public Policy)
【担当】:末光
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