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住友林業株式会社

混構造建築の梁接合金物を発売〜形状規格化で設計業務を省力化 中大規模木造建築推進〜

(PR TIMES) 2024年02月02日(金)15時15分配信 PR TIMES


 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)と株式会社カナイグループ(社長:金井 亮太 本社:埼玉県八潮市)は木造の小梁を鉄骨造やRC造の大梁や柱と接合する混構造用金物を1月に発売しました。
 接合金物は梁断面の大きさや構造上の要求性能に応じて6種類の規格を設け、特注が多い混構造の接合部で手間をかけずローコストに設計できます。工事現場での取り付けは鉄骨造と共通の高力ボルト接合※1を採用できるため、木造の小梁を導入しやすくなります。住友林業とカナイグループはこのような規格型接合金物の開発と普及を通して、中大規模建築物の木造化を推進します。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52275/79/52275-79-de2763222390a533f1cf8e51f897bf37-371x253.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52275/79/52275-79-2fc2bea13936ba00aba12a552b3adc1c-380x253.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

■製品の特徴
・金物の規格化
木造小梁側の金物形状を規格化し構造計算の結果に応じて6つの大きさから選択。特注の金物と比較すると生産の合理化で大幅なコストダウンが可能です。規格化で設計者は金物の形状やドリフトピンの太さ、本数などをその都度、計算する必要がないため接合部の設計作業が省略できます。

・高い耐力(梁下端寄せ千鳥配置:下図1.)
ドリフトピンは木梁下端に配置し木材を下から支えて割裂破壊の発生を防ぎます。両社の社内実験で高い性能を確認しました。梁幅方向に2列に配置すれば最大314kN(短期基準せん断耐力)※2まで対応可能です。

・鉄接合部は高力ボルト接合(下図2.)
接合金物と鉄骨造やRC造との接合は高力ボルトを用いるため鉄骨梁と同じ組立手順、作業内容になります。接合金物と木造小梁はプレカット工場で事前に取り付け、現場の作業が増えずに施工を進められます。

・ピン接合※3を実現したメカニズム
木材の梁や柱との接合部に曲げようとする力が伝わるのを防ぐため、木材に打ち込んだドリフトピンと本金物との間に隙間(鋼板側長穴:下図3.)を設けて回転可能な形状にしました。木造との接合部に余計な力が入らないようにして完全なピン接合を実現します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52275/79/52275-79-0353db9801172edfee247cef1f7c3e4c-370x328.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

・接合部の耐火性能を規格化
鉄骨と木材では材料の違いから同じ耐火性能を確保するには耐火被覆が異なる
ため接合部は納まり(部材の位置関係)に工夫が必要です。今回、鉄骨と木材との接合部の耐火性能の検証を繰り返し、規格化しました。

・第三者機関による性能評価取得済
接合金物は一般財団法人日本建築センターからBCJ評定を取得。第三者の評価を受けています。

※1.通常のボルト接合より高い強度と張力をもつ接合方法。重量鉄骨造の建築物のほとんどは高力ボルトを使用。
※2.接合部が有する強さの指標。接合部に生じる力に対して金物が有する能力(耐力)が勝っていることを確認する。314kNは金物が約31.4tの重さまで耐えられる。
※3.建築物の構造部材を接合する方法の一つ。接合部が蝶番のように回転するため、部材を曲げようとする力を接合部で伝えない。■背景
 官民が脱炭素に向けた取り組みを加速する中、鉄骨造やRC造の中大規模建築に木造を一部取り入れた混構造が増えています。混構造の接合金物は戸建て住宅などで使われている規格品では対応できず、その都度特注品が必要でした。コストが高くなるほか設計業務や木材加工に多くの手間と時間を要すなど建築物の木造化普及の妨げになっています。住友林業とカナイグループは共同で実験を重ね、汎用性が高く量産体制を整えた規格型接合金物を開発しました。■カナイグループ概要
本  社:埼玉県八潮市
代表者 :金井 亮太
設  立:1971年6月
事業概要:木造建築金物の開発および、釘、ねじ等の製造・販売
従業員数:489名(2023年12月現在)

 住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし、木造建築の普及で炭素を長期にわたり固定し、自社のみならず社会全体の脱炭素に貢献することを目指しています。今後も非住宅建築分野での木造化・木質化を推進し、木の魅力を最大限に生かした付加価値の高い商品・サービスを提供していきます。 カナイグループはカナイを中核に国内外に多くの拠点を展開。木造接合金物の開発から生産、建築現場までの製品の搬送まで担っています。ISO9001(品質マネジメントシステム)とISO14001(環境マネジメントシステム)の国際規格を取得し、品質管理と環境管理の両面で万全の体制を構築しています。生産拠点のKN村田産業株式会社の岸和田工場は日本産業規格(JIS)の認証工場であり、品質管理体制を徹底しています。多種多様な検査設備を導入し、製品に要求される検査をしています。高品質な製品を提供してお客様の安全と安心を守り、社会に貢献してまいります。



プレスリリース提供:PR TIMES

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