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株式会社グルーヴノーツ

清水建設とグルーヴノーツ、量子コンピュータを活用して建設発生土の運搬計画を最適化|土木工事で運搬量10%増の効果を確認、建設現場の生産性を向上

(PR TIMES) 2022年01月17日(月)18時15分配信 PR TIMES

量子コンピュータ関連ビジネスを手掛ける株式会社グルーヴノーツ(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:最首 英裕、以下 グルーヴノーツ)は、清水建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上和幸、以下 清水建設)と土木工事の生産性向上を目的に、量子コンピュータなどのICT技術を活用してダンプトラックによる建設発生土(土砂)の運搬計画を最適化する共同実証を実施し、その効果を確認しましたのでお知らせします。

清水建設による土木工事の土砂運搬ルートに量子コンピュータを適用したシミュレーションでは、走行台数を変えずに1日当たりの運搬量を約10%増加できることを確認しており、現在は実車によるテスト走行を実施しています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/42403/75/resize/d42403-75-9c3c7c2c105ebf80d5c1-0.png ]



最新の量子コンピュータを活用して、建設現場の生産性向上に着手

高速道路やトンネル、ダムなど、土砂の搬出入量が膨大な建設現場では、運搬作業の効率が工事全体の進捗を大きく左右します。土砂の搬出入ルートが複数ある場合、ダンプトラックごとに当日のルートを固定して運搬していました。しかし、この方法では突発的な渋滞などへの対応が難しく、状況に応じたリアルタイムなルート選択が課題になっていました。

清水建設はこれまで、国土交通省が掲げる建設現場の生産性20%向上を目指す方針*1を受け、建設現場においてICT 技術を積極的に活用するさまざまな取り組みを行っています。そこで同社は、最新技術の活用により運搬効率の課題解決に取り組むべく、先進のテクノロジー発想と量子コンピュータ活用等において高い技術力を有するグルーヴノーツをパートナーに、2020年3月より土砂運搬計画に関する実証プロジェクトを開始しました。


リアルタイムに最適ルートを計算、走行実証も開始

本プロジェクトでは、土木工事においてダンプトラックが土砂の搬出場所と搬入場所、一部は待機場所を経由して行き来する際に、それぞれの場所での運搬条件や各ルートの混雑具合などを踏まえてタイムロスの最も少ないルートを導き出します。この最適なルート計画は、清水建設の工事現場で稼働するダンプトラック約40台に対して、グルーヴノーツの量子コンピュータを活用できるクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を用いて計算しています。

プロジェクトではまず、ダンプトラックに搭載されたGPSのログデータをもとに、「MAGELLAN BLOCKS」でルートごとのダンプトラックの走行車数や速度、滞留時間、ダンプトラックと土量の稼働率等の分析を行い、顕著な低速運行エリアなど滞留状況を可視化。こうした滞留状況や運搬条件を考慮して、最適なルートを探索する量子コンピュータモデル(イジングモデル)を「MAGELLAN BLOCKS」で構築し、量子コンピュータマシンを通じて検証を行いました。その結果、走行台数を変えることなく1日当たりの運搬量を約10%増加できることを確認し、建設現場の生産性向上が大きく期待されています。また、これによりSDGs達成につながるCO2排出量削減や渋滞緩和の効果も見込まれます。

現在は、「MAGELLAN BLOCKS」でGPSデータやナビデータ等をリアルタイムに取得し、実際の道路交通状況を加味した最適なルートをドライバーに指示する走行実証を行っています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/42403/75/resize/d42403-75-4a349ef5b9c1f4fc24c3-1.png ]


清水建設とグルーヴノーツは今後、ドライバーへのルート通知方法などについて検討し、本番適用に取り組んでまいります。また、土砂の積載や排出場所の数がより多く複雑な運搬ルートを有する建設現場においても、「MAGELLAN BLOCKS」の活用を進めていくことで、土木工事の生産性向上につなげていく考えです。


量子コンピュータの活用について

本プロジェクトでは、膨大な選択肢から制約条件を満たしベストな選択肢を探索する「組合せ最適化問題」の解決に長けた量子コンピュータマシン(量子アニーリングマシンまたはイジングマシンという)で、イジングモデルを用いて行いました。巡回セールスマン問題に代表されるこの最適化問題は、実社会に存在するさまざまな重要課題を解く計算手法として有効とされる一方で、マシン上で処理できるようモデル化することに高い技術力や実用的解釈が求められます。

グルーヴノーツは、クラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」において、量子コンピュータマシンを活用したクラウドサービスを世界で初めて商用化し、ルート最適化や積載最適化、工程最適化、シフト最適化など、さまざまな業務課題に対応する実用的なイジングモデル/ソリューションを開発・提供しています。「MAGELLAN BLOCKS」がイジングモデルを自動生成するため、ユーザーは最適化問題の定義や難しいイジングマシンの構造を意識することなく利用でき、業務上のルールや制約を入力するだけで最適な答えを瞬時に得ることが可能になります。
[画像3: https://prtimes.jp/i/42403/75/resize/d42403-75-9f8a73bbeb4e82b70e5c-2.png ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/42403/75/resize/d42403-75-71693ddccf43de7c6e07-3.png ]




注釈

*1)国土交通省 生産性革命プロジェクト https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/point/sosei_point_tk_000021.html


株式会社グルーヴノーツについて 


[画像5: https://prtimes.jp/i/42403/75/resize/d42403-75-52016e2d1335c58e1607-4.jpg ]

グルーヴノーツは、「豊かで人間らしい社会の実現に貢献する」ことをビジョンに掲げ、多様な価値観をもとに社会/人の未来の可能性や豊かさを広げるためのテクノロジー活用を支援しています。いま、社会が抱える課題は、個々の企業が抱える課題の集積値として反映されたものでもあります。だからこそ社会課題に向き合い、人間の真の豊かさを支えるテクノロジーと着想の力で複雑な問題構造を紐解き、本質的な課題解決に取り組んでいきます。
https://www.magellanic-clouds.com/blocks/

【“量子コンピュータ×AI”のクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」事業】
◆量子コンピュータ/AI/ビッグデータを誰でも手軽に利用できる「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」およびコンサルティングの提供

◆都市における(1)状況の可視化・分析、(2)変化の予測・シミュレーション、(3)最適化により、快適で人間性あふれる都市サービスを創出する「City as a Service(シティ・アズ・ア・サービス)」の提供


※会社名、製品名等は各社の商標または登録商標です。
※本リリースに掲載された内容は予告なく変更または撤回される場合があります。



プレスリリース提供:PR TIMES

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