プレスリリース
世界の都市指標ランキング4強は、昨年同様ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京。将来有望な都市ランキングでは東京は昨年より大きく順位を上げ今年は11位に
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※ 本プレスリリースは、2024 年10 月21 日に英語で配信されたプレスリリースの抄訳です
経営コンサルティング会社A.T. カーニー(グローバル・ブランド名は KEARNEY)は、都市の競争力、影響力そして将来の有望性を評価してランク付けする「グローバル都市調査」を実施、最新の結果を発表しました。
「2024 Global Cities Report(グローバル都市調査)」では、世界が現在、紛争、社会変動、不安定な経済、環境災害などの大きな課題とリスクに直面する中、都市の適応力が強みとなっていることを示唆しています。例えば海上輸送の混乱を考慮し、航空貨物輸送を増強した都市や、高速インターネット接続やデータセンターの強化などデジタルをビジネス活動の原動力としている都市がランキングの上位を維持し、順位を上げています。
また、新しい形態のグローバリゼーションへの移行が続いており、地政学的、経済的、環境的な要因により、資本の流れが変化しています。都市が住民に価値を提供するためには、イノベーションと制度改革を通じて、すべての住民が利益を追求できるようなシステム指向の再生型アプローチが必要だと提言しています。
本調査は、都市の現在のパフォーマンスを評価する「グローバル都市指標(Global Cities Index)」と、将来の有望性を分析する「グローバル都市展望(Global Cities Outlook)」の2つで構成されています。
グローバル都市指標(Global Cities Index: GCI)は、
2008年に始まり、今回で14回目の発行となります。全世界156の都市を「ビジネス活動」「人的資源」「情報流通」「文化的経験」「政治的関与」の5つの観点から総合的にランクづけしたものです。同調査の結果は、都市の国際度、パフォーマンス、発展水準の指標となるでしょう。
上位を占める4都市(ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京)は前回と同じ顔触れと順位でした。
東京は、「ビジネス活動」において国際会議の多さとユニコーン企業の好調な業績が評価され、また絶大な支持を受けている ”食” の分野での豊かな「文化的経験」により、今年も4位の座をキープしました。
もうひとつの指標、グローバル都市展望(Global Cities Outlook: GCO)は、
都市の将来的な有望性を評価したもので、今回で10回目の発行となります。全世界156の都市を 「個人のウェルビーイング」「経済」「イノベーション」「ガバナンス」の4つの観点から各都市の将来的有望性を評価しています。
首位は前回同様サンフランシスコでしたが、今回の調査では新興勢力の台頭が顕著で、ソウルとデュッセルドルフが上位トップ10入りをはたしました。
前回23位だった東京は、世界的に外国への直接投資が低迷な中、中国への依存とリスクを回避する欧米から日本への直接投資が拡大したこと等により、大きく順位をあげ11位となりました。
本調査報告書の共著者で、A.T. カーニーのマクロ経済部門シンクタンク GBPC プリンシパル Brenna Buckstaffのコメント
「地政学的な不安定性、経済の変動、広範な社会的および政治的変化の中、世界の都市はこれまでと同様に回復力を持ち、ダイナミックであり続けています。今回のグローバル都市調査では、膨大な世界的課題があるにもかかわらず、都市がどのようにイノベーションを続け、適応し、その魅力を保持し、高めているかという指標となります。グローバル化における従来のモデルが進化する中で、世界の都市は国際協力と経済交流の未来を形づくる先導役となることが期待されています。」
本調査報告書の共著者で、A.T. カーニー パートナー Sascha Treppteのコメント
「持続可能性や気候変動に関連する課題に取り組むために、各都市が多大な努力をしていますが、これらはしばしば個々の症状に対する断片的な反応に過ぎません。都市は、よりシステム指向で積極的な視点に転換する必要があります。これは再生的アプローチ、つまり今日と明日の課題に対して包括的に、そしてすべての人々の利益のために取り組む組織能力を構築し準備に注力することで可能になります。」
本調査報告書全文(英語)はこちらから
https://www.kearney.com/service/global-business-policy-council/gcr
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