プレスリリース
ニューロクライン社との統合失調症およびその他の精神神経疾患を対象とした新規ムスカリン受容体作動薬に関するライセンス契約締結のお知らせ
Neurocrine Biosciences, Inc.(以下、「ニューロクライン社」)と当社グループは、ニューロクライン社が統合失調症、認知症およびその他の精神神経疾患治療薬の開発を行うことを目的とした、新規ムスカリン受容体作動薬に関する戦略的研究開発提携およびライセンス契約を締結しましたので、お知らせいたします。
本契約に基づき、ニューロクライン社は、当社グループが見出し、主要な神経疾患の治療のために開発中であり、臨床および前臨床段階にある新規サブタイプ選択的ムスカリンM4、M1およびM1/M4デュアル受容体作動薬の広範なポートフォリオの研究開発および商業化の権利を取得します。最も進捗しているプログラムであるHTL-0016878は、選択的M4受容体作動薬であり、ニューロクライン社は2022年に統合失調症を対象にしたHTL-0016878の新薬臨床試験開始申請(IND)を行い、プラセボ対照第II相臨床試験を開始する予定です。
当社グループは、日本でのすべての適応症を対象にしたムスカリンM1受容体作動薬の開発販売権を保持し、ニューロクライン社は、日本でのムスカリンM1受容体作動薬に対する共同開発および共同販売のオプション権を保有します。
ムスカリン受容体は、脳機能の中心的な役割を担っており、精神病や認知障害の創薬ターゲットとして評価されています。当社グループは、治療効果を発揮する一方、非選択的作動薬による有害な副作用や、減少するアセチルコリンの協同作用を必要とするポジティブ・アロステリック・モジュレーター(PAM)による一部の高齢の患者さまにおける有効性の問題を回避できる可能性のある選択的なM4、M1およびM1/M4デュアル受容体作動薬を創製しました。当社グループは、世界をリードするGタンパク質共役受容体(GPCR)を安定化するStaR(R)技術とトランスレーショナル研究を応用することによりこの成果を上げました。
ニューロクライン社の最高経営責任者であるKevin Gorman博士は次のように述べています。「選択的ムスカリン作動薬の開発を進めるためのSosei Heptaresとの提携により、より良い治療法を必要としている患者さまに大切な医薬品をお届けするという一つの目標に向けて、両社の強みを活かすことが可能になります。ニューロクライン社は、拡大中のパイプラインにベスト・イン・クラスの化合物を追加することで、神経科学に特化した有数のバイオ医薬品企業としての地位をさらに向上させていく所存です。」
当社代表執行役社長CEOである田村眞一は次のように述べています。「当社グループの選択的ムスカリン受容体作動薬ポートフォリオの開発を進めるために、ニューロクライン社と提携できたことを喜ばしく思います。今回の提携は、このポートフォリオの潜在的な価値の高さを示すものであり、神経疾患および精神疾患の患者さま向けの新規医薬品の開発および商業化において世界的に高い経験を有するニューロクライン社の豊富な専門知識が活かされています。また、日本における権利を当社グループが保持することになり、我々の専門知識を活用して、この大きなアンメットニーズを満たす新規医薬品候補の開発を進めることができると確信しています。今回の契約は、当社グループの創薬および初期開発力と、パートナーの後期開発および商業化における能力を組み合わせるという戦略の好事例であると同時に、我々のパイプラインを拡大・発展させるための重要な資金を提供するものでもあります。」
研究開発提携の詳細
本契約に基づき、ニューロクライン社は、日本で開発中のM1受容体作動薬を除き、本プログラムに関連するグローバルでの開発費を負担する。本契約は以下の条件に従うものとする:
ライセンス契約一時金:当社グループは一時金として現金で100百万米ドル(約114億円[1])を受領する。
開発、申請・承認マイルストン:当社グループは、ライセンス許諾された候補品の規制当局による承認までの進捗に応じ、最大約15億米ドル(約1,715億円1)を受領する権利を有する。
販売マイルストン:当社グループは、本提携の下で開発されたあらゆる製品のグローバル販売に関する特定のマイルストンの達成に応じ、最大で11億米ドル(約1,258億円1)を受領する権利を有する。
販売ロイヤリティ:当社グループは、本提携の下で開発されたいかなる製品の将来の純売上高に対して、一桁後半から10%台半ばの範囲で段階的ロイヤリティを受領する権利を有する。
共同研究開発:ニューロクライン社と当社グループは、前臨床開発候補品を第I相臨床試験に進めるため共同で研究開発を実施する。本共同研究開発にかかる資金はニューロクライン社が提供することとする。
当社グループの日本でのM1作動薬に関する権利:当社グループは、日本でのあらゆる適応症を対象にしたM1受容体作動薬の権利を保持し、ニューロクライン社は共同開発および共同販売のオプション権を保有する。
契約期間:契約締結日から対象製品および対象国ごとに、1.対象特許権等の特許期間満了日、2.法令上の独占期間の終了日または3.市販開始から10年経過後のいずれか遅い日まで
本契約は、ハート・スコット・ロディノ反トラスト改正法に基づく慣習的なクリアランスを条件としています。予定の2021年12月31日までに本契約の効力が発生した場合、100百万米ドルの契約一時金は当社グループの収益に重要なプラス要因となり、2021年12月期第4四半期に収益認識される見込みです。
BofA証券が当社グループの財務アドバイザーを務め、Gowling WLGとOrrick Herrington & Sutcliffe LLPが当社グループの法律顧問を務めています。
今後の見通し
契約一時金は2021年12月期第4四半期に収益認識される見込み。
電話会議およびウェブ配信に関する情報
また、当社グループは、2021年11月24日(水)、日本時間午前8:00より日本の投資家向けに電話会議およびウェビナーを開催します。電話会議にはこちらから事前登録の上アクセスしてください。
https://zoom.us/webinar/register/WN_cCFAzC14TKG7U2LAHhDhHA
電話会議のライブ音声のウェブ配信は、当社グループのウェブサイトの投資家向け(Investors)ページ(www.soseiheptares.com)よりオンライン視聴可能となります。ウェブ配信は会議終了後、当社グループウェブサイトで視聴可能となり、約1ヵ月にわたりアーカイブとして残ります。
詳しくは、ホームページhttps://soseiheptares.com/をご覧ください。
LinkedIn: @soseiheptaresco
Twitter: @soseiheptaresco
YouTube: @soseiheptaresco
【お問い合わせ先】
福田 安孝 - Citigate Dewe Rogerson
03 4360 9234 | SoseiHeptaresJP@citigatedewerogerson.com
プレスリリース提供:PR TIMES