プレスリリース
都市空間を彩るARコンテンツを、簡易・安価・短期間に作成できるパッケージ開発が実現
株式会社ホロラボ(以下、ホロラボ)は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)による空間情報にひも付くARコンテンツを短期間で簡易に作成できるパッケージ開発を支援しました。
ホロラボは、ドコモより発表となった現実世界の空間情報にひも付くARコンテンツ(以下、空間ARコンテンツ)の作成を簡易化するための「空間AR開発パッケージ」(以下、本パッケージ)の開発支援を担当しました。
ドコモ・プレス文リンクURL
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_220315_01.pdf
空間ARコンテンツの作成に必要な技術とシステムを一つのパッケージとして提供することで、短期間で簡易に、また作成に必要な複数の技術を自分で用意するよりも安価に、 空間ARコンテンツを作成することが可能になります。
空間ARコンテンツは、ARクラウド技術とデジタルツイン技術※を用いて、現実世界の景観とデジタル情報を融合させたコンテンツです。コンテンツの体験者はARグラスやスマートフォンを介して、現実世界の景観に溶け込んだ街のデジタル情報や、バーチャル広告やクーポンなど店舗のデジタル情報を、最適な場所とタイミングで受け取ることが可能となります。
※現実世界に存在する場所、もの、こと、人をデジタルデータ化し、デジタル空間上で現実と寸分たがわない状態で構築する技術
空間ARコンテンツを作成するためには、デジタルツインを構築するための現実世界の空間情報をスキャンする技術や、空間情報にひも付けてコンテンツを配置するツール、およびユーザーが保有するデバイスの詳細な位置を推定してコンテンツを配信・共有するためのARクラウドサーバーなど、複数の技術やシステムを用いる必要があります。このため、空間ARコンテンツの作成は、専門的な知識が必要であり、かつ多くの時間とコストがかかります。
本パッケージは、デジタルツインを構築するためのスキャンツール、コンテンツを作成し配置するためのオーサリングツールや、コンテンツを配信・共有するためのARクラウドサーバー、および空間ARコンテンツを体験するためのビュワーアプリの4つで構成されています。ビュワーアプリは、複数の自己位置推定技術やプラットフォームに対応しており、さまざまな環境や体験内容に合わせて変更して提供することが可能です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/23638/65/resize/d23638-65-5c719a0e0af45f2699d6-1.jpg ]
空間AR開発パッケージのシステム構成
本パッケージでは、空間ARコンテンツの作成に必要な四つの技術・システムを一つのパッケージとして提供します。
本パッケージで提供するシステムは、デジタルツインを構築するためのスキャンツール、コンテンツを作成するためのオーサリングツール、コンテンツを配信・共有するためのARクラウドサーバー、空間ARコンテンツを体験するためのビュワーアプリの四つです。
1: スキャンツール
スキャンツールは空間をスキャンしデジタルツインを構築するためのツールです。スキャンツールを利用することで、ユーザーが保有するデバイスの詳細な位置推定を行うためのデータや、現実空間の物体との衝突や遮蔽表現などのリアルな描写をするため3次元空間構造データの取得が可能です。
ユーザーが保有するデバイスの詳細な位置推定を行う方法としては、以下の三つに対応しております。
- マーカ方式:特定の画像を認識可能 (例:ポスターを認識して位置推定を行う)
- アンカー方式:狭い範囲での空間を認識可能 (例:部屋の一角のみ認識して位置推定を行う)
- 点群方式:特定の空間全体を認識可能 (例:部屋全体のどこを見ても位置推定を行う)
2: オーサリングツール
オーサリングツールはスキャンツールで作成したデジタルツイン上にコンテンツを作成・配置するためのツールです。作成・配置したコンテンツはARクラウドサーバーへアップロードすることで、配信可能です。
3: ARクラウドサーバー
ARクラウドサーバーはオーサリングツールで作成したコンテンツを保存・配信するためのサーバーです。
4: ビュワーアプリ
ビュワーアプリはARクラウドサーバーに保存されているコンテンツを体験するために使用するアプリです。ビュワーアプリを対応端末にインストールし、コンテンツを作成した場所で、アプリを起動し、端末のカメラで周囲を見渡すことにより、端末の位置推定を行いコンテンツの体験が可能です。
対応端末はAndroid、iOS、Lumin OSで動作する端末が対象となります。
※ホロラボの今回の開発支援担当範囲は上記1、2、4
ドコモはこれまで、ARクラウド技術および空間ARコンテンツの作成を簡易化するための開発ツールの研究開発を進めてきており、ホロラボはその開発支援を担当しています。2021年3月および7月にお台場ヴィーナスフォートで行った実証実験などを通して得た知見も活用しています。
・2021年7月プレスリリース 〜 XR空間体験提供の実証実験において開発協力を担当
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000023638.html
[画像2: https://prtimes.jp/i/23638/65/resize/d23638-65-44c3bd6b703608e80358-2.png ]
また、本パッケージを活用して作成した空間ARコンテンツ(コンテンツ開発:株式会社x garden)を、2022年3月18日(金)から4月10日(日)まで、大阪府・道頓堀で実施する「道頓堀XRパーク」の中でドコモから提供します。
詳細はドコモのトピックス発表を参照ください。
ドコモ・プレス文リンクURL
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_220315_01.pdf
ドコモによる本パッケージは、今後メタバースと繋がり進化する街を彩る新しい空間コンテンツ体験の実現を容易にする優れたパッケージです。ホロラボでは、設立より培ったXR関連技術のみならず、1月に新設したAEC(建築建設)チームや空間情報技術チームと共に、同パッケージ開発支援などを通じて、未来の「XR技術でもっと繋がる街づくり」に貢献します。
*本資料に掲載している会社名、各製品名は、一般に各社の商標または登録商標です。
プレスリリース提供:PR TIMES