プレスリリース
点群データおよびBIMを活用しインフラの維持保全業務を効率化
株式会社構造計画研究所(東京都中野区、代表執行役社長:渡邊 太門)は、中日本高速道路株式会社(本社:名古屋市中区、代表取締役社長CEO:小室 俊二 氏、以下「NEXCO中日本」)の「イノベーション交流会」において、計測ソリューション「NavVis」およびBIM関連技術を活用した技術実証を行い、この度実証が完了しました。現場情報および維持保全業務のデジタル化を通して、インフラの維持管理におけるさらなる業務効率化に寄与すべく、本技術の実用化に向けて今後も取り組みを加速いたします。
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■ 背景
現在の日本社会では、少子高齢化に伴う生産人口の減少、頻発する災害への対応、インフラの老朽化の進行といったさまざまな社会課題があります。
NEXCO中日本においては、最先端のICT技術など次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」を推進しており、この早期実現を目指すため、コンソーシアム方式による「イノベーション交流会」が実施されています。当社は同交流会の中で、施工過程における現場情報や維持保全の業務サイクルのデジタル化による、生産性および品質の向上に資する実証の取り組みを行ってきました。
■ 実証内容
<建設工事における出来形管理の高度化>
NEXCO中日本管内で新たに建設中の建屋等の施工過程において、ウェアラブル計測機器「NavVis」を用いて定期的に3次元点群データ、パノラマ写真撮影を実施し、クラウド上に建屋の3次元空間を構築しました。これにより、工事記録写真やしゅん功写真の代替としての利用可能性や、現場状況の共有による認識の齟齬の解消といった、出来形管理における適用範囲と効果を検証しました。
計測結果と実状の比較、および関係者へのヒアリングにより、作業負荷の軽減や品質向上など施工管理の全体効率化につながることを実証しました。
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<維持保全の業務サイクルにおけるBIM・点群の活用効果検証>
上記に加え、BIMモデル、3次元点群データ、パノラマ画像、点検結果、維持管理データを一元化したプラットフォームの構築を見据え、維持管理上の運用イメージの具体化およびシナリオ化を実施しました。各種データを連携させることで、業務理解の促進やコミュニケーションギャップの解消、検索性の向上、現地確認の手間削減といった、維持管理業務の効率化を進める上で一定の効果が得られることを確認しました。
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[動画: https://www.youtube.com/watch?v=cLGicD5akbQ ]
▲NEXCO中日本 御殿場 保全・サービスセンターでの実証例
■ 今後の展望
本実証を踏まえ施工過程の3次元点群化による施工記録を含めた維持保全プラットフォームの開発および運用に向けた構築を進めてまいります。さらに、今回培ったノウハウに加え、関連技術の最新動向を追跡し、お客様のニーズに合わせた持続可能なソリューションを提供いたします。
引き続き、蓄積したデータの活用やシミュレーション等の技術を用いたエンジニアリングを通じて、施設や設備の老朽化やインフラの専門知識をもつ人材の不足といった維持管理上の課題の解決を図り、インフラ業界に対する新たな価値提供を進めてまいります。
■ 会社情報
【株式会社構造計画研究所】
構造計画研究所は、工学知を用いて社会の諸問題の解決に挑む技術コンサルティングファームです。1956年に構造設計事務所として創業して以来、「大学、研究機関と実業界をブリッジする Professional Design & Engineering Firm」として、建設・防災、情報・通信、製造分野や意思決定支援など多様な領域に事業を拡げてきました。工学知をベースにしたエンジニアリングコンサルティングおよびプロダクツサービスの提供を通じて、複雑化する社会課題の解決に日々取り組んでいます。
会社Webサイト:https://www.kke.co.jp/
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