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Mastercard、女性起業家に関する5回目の調査結果を発表

(PR TIMES) 2022年05月02日(月)01時40分配信 PR TIMES

〜企業経営やビジネスリーダシップにおいて、高所得経済圏の中で遅れを取る日本の現状が明らかに〜


Mastercard(本社:ニューヨーク州パーチェス、日本地区社長:チャン・ユンソク)は、Mastercard Index of Women Entrepreneurs(Mastercard女性起業家インデックス、以下「MIWE」)として、世界における女性の労働力の82.4%に相当する65の経済圏の女性起業家の活躍状況を調査した最新のレポートをグローバルで発表したことをお知らせします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/37691/62/resize/d37691-62-433a97c82cc13aaabddb-2.png ]

新型コロナウイルス感染症の大流行が世界中の女性起業家、特に発展途上国の起業家に大きな影響を与えているのにも関わらず、Mastercardの最近の調査によると、女性は困難に打ち勝ち、成功するレジリエンス(回復力)を持っていることが明らかになりました。例えば、東南アジアの女性は社会・文化・インフラにおける障壁があるにもかかわらず、起業家として特に優れた成果を上げています。一方日本は、女性起業家が世界的感染症の大流行による影響を受けている世界経済の回復に貢献しているにも関わらず、女性がビジネスリーダー、専門家、技術者として専門的に昇進する割合が世界の他の国々に比べて少なく、高所得経済圏の中でも遅れをとっています。アジアの低中所得国で女性の起業を促進する上で大きな制約となっているのは、依然として政府による中小企業支援の不足、起業資金へのアクセスの悪さ、教育機会の深刻な不足です。

MIWEの第5回目の調査では、65の経済圏と世界の女性労働力の82.4%を網羅し、過去2年間の世界の起業状況における女性の躍進を調査しました。その結果、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を軽減するために世界各国が取り組みを行っているにも関わらず、女性は経済的・社会的に相当な影響を受けていることが明らかになりました。また、世界的なジェンダー・ギャップを解消されるまでに、さらに36年かかる可能性があると予想されています。

<レポートから分析された日本の傾向>


[画像2: https://prtimes.jp/i/37691/62/resize/d37691-62-ed3a268c569f1f962823-1.png ]



MIWE 2021グローバルランキングにおいて、65の経済圏のうち、日本は47位となりました。なお、58の経済圏を対象とした前年の同ランキングでも、日本は同順位となる47位を記録しています。

2020年から2021年にかけてのMIWEスコアの変動において、高所得経済圏の中ではサウジアラビア(+0.7)、アラブ首長国連邦(+0.3)、日本(-0.2)が最も進展が鈍く、企業経営やリーダーシップにおける女性の割合はまだ低調であることが示されました。これと対照的に、米国、ポルトガル、ニュージーランドなどの高所得経済国では、事業主およびリーダーとしての女性の役割が著しく高まっていることがわかりました。

また、中東・アフリカ諸国(エジプト、サウジアラビア、ヨルダン、レバノン、イラン、モロッコ、チュニジア、アラブ首長国連邦、カタール)とアジア諸国(バングラデシュ、インド、日本)では、女性がビジネスリーダー、専門家、技術者として昇進する機会が少なく、世界の他の国々に比べて遅れていることも明らかとなりました。

「MIWE 65カ国における女性ビジネスリーダーの割合」において日本は14.3%と、去年の14.8%よりも低下しています。これは、アラブ首長国連邦(13.9%)やチュニジア(14.9%)と同等の数字であり、アジアで比較すると香港(32.0%)の約半分の結果となりました。

日本では、女性が金融機関の顧客として疎外されることはほとんどなく、銀行口座、クレジットカード、デビットカードを所有する確率は男性と同じです。しかし、企業顧客としては、中小企業関連制度や事業資金へのアクセス(ビジネスローンの申し込み)がしづらい状況があるため、女性はより不利な立場に置かれやすい傾向があります。これは、金融機関から借入をしている女性の割合が日本は非常に低いこと(オーストラリア21%、カナダ25%、デンマーク18%に対し、日本は4.4%)にも表れています。また、日本女性の高等教育への進学率は男性とほぼ同じ(女性63%、男性66%)ですが、これはオーストラリア100%、ニュージーランド98%、シンガポール92%、台湾90%)と比較してかなり低い状況となっています。

■日本に関わるMIWE 2021 の「知識資産と金融アクセス」における現状


中小企業政策(24位)と中小企業プログラム(38位)、中小企業支援税制(24位)、起業家向け融資(23位)は、物理・サービスインフラ(22位)がよく整備されていれば、より強力なものになる可能性がある。
起業家に対する社会文化的受容(52位)、起業機会の認識(65位)、起業能力に関する意見(65位)、失敗への恐れ(43位)を含む起業家的態度・認識(65位)のパフォーマンスにおけるスコアが非常に低い。
起業家精神への傾倒を抑止している可能性が高い(女性2.7%、男性7.3%)。
社会文化的規範が、職場において女性を疎外している(ビジネスリーダーのうち女性はわずか14%)。
起業家の枠組みが貧弱なため、女性のビジネスへの傾倒を妨げている(女性が所有するビジネスは全体の16.5%に過ぎない)。

■ジェンダーに焦点を当てた政策と金融包摂が女性の起業家としての潜在能力を引き出す鍵
MIWEは、新型コロナウイルス感染症の拡大が特に女性に負担をかけると指摘していますが、世界中で実施されている新型コロナウイルス感染症に対する復興策のうち、ジェンダーに配慮した戦略を含むものは10%未満にとどまっています。カナダやアルゼンチンなどの経済圏では、女性の経済的な安定に取り組むために実施された、ジェンダーに焦点を当てた政策によって、女性の進歩にポジティブな影響をもたらしました。

同様に、アジアでは、タイ、シンガポール、台湾の女性起業家は、女性起業家を直接支援するのではなく、彼女たちが多く活躍する小規模企業を支援する施策が効果を上げています。このような相関関係を活用した、女性の起業に対して意図的に影響を与えるような政府の政策は、より迅速な復興に大きく寄与することを証明しています。

Mastercardのエグゼクティブ・バイス・プレジデント、グローバルセグメントリード(スモールビジネス担当)のジェーン・プロコップは以下のように述べています。
「世界経済の回復の可能性を最大限に引き出すには、女性起業家に力を与え、女性が経営する企業を支援する、より持続可能で包摂的な成長を取り戻すことが重要です。MIWEは、女性がビジネスで直面する根本的な課題を明らかにすると同時に、多くの国々で変化を示す希望的な指標を記録しています。世界的感染症の大流行によってデジタルツールへの移行が加速する中、女性起業家が新しいデジタルエコノミーからの恩恵を受けることがこれまで以上に不可欠になっています。」

Mastercardは、女性起業家が平等に扱われ、支援される世界を作るというコミットメントの一環として、2025年までに2500万人の女性起業家をデジタルエコノミーに取り込むことを世界的に約束しました。女性の起業家精神を高めていくことは、成長とイノベーションのきっかけとなるだけでなく、成功した女性を取り巻くコミュニティを強化し、より公平で長期的な世界規模の回復をもたらすと信じています。

最新のMIWE 2021のレポートはこちら(https://mstr.cd/3vN0OgN)からダウンロードできます。

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調査方法
Mastercard Index Women Entrepreneurs(MIWE)2021は、12の指標と27のサブ指標を用いて、女性に関する「進出の成果」「知識資産と金融アクセス」「起業家精神を支える条件」の3つのパートに分かれています。これにより、世界の女性労働力人口の約82%を占める65の経済圏において、どのような要因や状況が、経済における女性経営者の割合を支援し促進しているのかを追跡することができます。
MIWEは、過去1年間の実績に応じて各経済圏をランク付けし、採点しています。これらのスコアを集計することで、ビジネス、金融、教育、職場環境において、女性が経済圏レベルや世界レベルで男性と比較してどのような状況にあるのかを総合的に評価しています。第5回目のとなる今回は、分析対象となる経済圏を58から65(カタール、キプロス、ブルガリア、モロッコ、ヨルダン、レバノン、マダガスカルを追加)に拡大しました。
また、分析における新しい指標やサブ指標も追加すると同時に、過去のシリーズも維持して比較できるよう、過去2年間の指標、構成要素、ベンチマークのスコアも同様に再掲載しています。

Mastercard (NYSE: MA)  www.mastercard.co.jp
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