プレスリリース
従来品から消費電流を30%削減し、タイムスタンプ記録も最大32回へ拡大
セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、デジタル温度補償水晶発振器(DTCXO※1)を内蔵した産業用途向けリアルタイムクロックモジュール※2の新ラインアップとして、『RX8901CE』『RX4901CE』を開発し、このたびサンプル出荷を開始しました。
パッケージサイズは、当社リアルタイムクロックモジュールで最小の3.2×2.5×1.0t(Max.)mmで、I2C-Busインターフェイスに対応した『RX8901CE』およびSPI-Busインターフェイスに対応した『RX4901CE』をラインアップ、お客様の電子機器の高精度な計時の実現と小型化・低消費電流化にお応えします。
近年、IoT機器や課金装置、セキュリティ機器などの産業用途向けとして、時刻情報を基に稼働する多くのシステムやアプリケーションでは、高精度な時刻情報の保持が必要とされています。また、車載機器や屋外設置機器など、周辺温度変化の激しい環境下で使用される市場からも、高精度な時刻情報の保持が求められています。さらに、製品の改造や改ざんによる情報漏洩を防ぐためのセキュリティの重要性が高まっており、低消費電流で常に侵入を検知することが必要です。これらの背景により、さまざまな市場において、デバイスの低消費電流化・幅広い動作温度範囲・高信頼性への要望が高まっています。
新製品『RX8901CE』『RX4901CE』は、当社従来品「RX8804CE」と比較して、消費電流は0.35µA(Typ.)から0.24µA(Typ.)へ30%削減し、タイムスタンプ記録回数を1回から最大32回へ拡張しました。また、従来のI2C-Busインターフェイスに加え、SPI-Busインターフェイスもご用意しています。
それぞれ、製品出荷時に1品ごとに時計精度を調整・保証したうえでお客様にお届けします。このため、時計精度の調整が不要になり、設計の効率化・品質の向上に貢献します。
「エプソンは2030年に向け、社会的要請でもある「持続可能な開発目標SDGs」の目標・課題に対し、私たちが長年培ってきた省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」で解決することを目指し、産業構造の革新や循環型経済のけん引をしていきたいと考えています。」
【アプリケーション】
本製品は、スマートメーターやセキュリティ機器、FA機器、その他の小型電子機器などに最適です。
【関連リンク】
製品の詳細情報は、下記ウェブページをご参照ください。
RX8901CE:https://www5.epsondevice.com/ja/products/rtc/rx8901ce.html
RX4901CE:https://www5.epsondevice.com/ja/products/rtc/rx4901ce.html
システムの低パワー化・時刻情報の高精度化を実現する方法をご紹介
ウェブサイト URL:https://www5.epsondevice.com/ja/products/lp/rx4901ce_rx8901ce.html#sub03
【お客様のお問い合わせ窓口】
セイコーエプソン株式会社 MD営業部 MD国内営業グループ
ウェブサイト URL:https://www5.epsondevice.com/ja/contact/direct.html
※1 DTCXO:「Digital Temperature Compensated X'tal(crystal) Oscillator」の略で、水晶振動子の温度に対する周波数の変化を補正する機能を持った水晶発振器・発振回路。TCXOは温度変化に関わらず高精度な周波数を出力するために、温度センサーの信号を基に出力周波数を補正する回路を搭載した発振器で、中でもDTCXOは水晶発振の周波数をデジタル回路で補正する方式を用いています。
※2 リアルタイムクロックモジュール:時計・カレンダー機能などを持ったリアルタイムクロックICと32.768kHz水晶振動子を一つのパッケージに内蔵した製品。これにより、発振回路設計、時計精度調整が不要になるとともに、お客様における回路基板のスペース効率を向上できるメリットがあります。
以上
プレスリリース提供:PR TIMES