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衛星画像に映る影を削除する技術でRidge-iが特許を取得

(PR TIMES) 2023年07月05日(水)18時45分配信 PR TIMES

高額な衛星画像を有効活用するための一助として活用推進

AI・ディープラーニング技術のコンサルティングと開発を行う株式会社Ridge-i (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柳原 尚史、以下、リッジアイ) は、人工衛星画像に映り込む影などを取り除き、もともと存在していたものを映し出す画像処理技術(以下、影除去技術)に関する特許を取得したことをお知らせします。こちらの技術を活用すると、衛星画像の中で建造物などの影で見えづらくなっている箇所の色みを再現できるので、視認性が上がり、画像から重要な情報が確認しやすくなります。
[画像: https://prtimes.jp/i/26963/53/resize/d26963-53-4d51c35da1429e4e1276-1.png ]

(左)人工衛星が撮影した街の画像。ビルの影部分は暗くて地上の様子が分かりづらい
(右)影除去技術を施した画像。影で見えなかった箇所の色味が再現されて、目視で確認できるようになった


開発経緯と技術概要
 衛星画像は、防衛や精密農業などさまざまな分野で活用されています。しかし、一般的には画像の中に多くのノイズ (※1) が存在しており、これは人による目視確認や画像解析処理において問題となります。また、衛星画像には国内外の人工衛星によって提供される無料公開や有料の高解像度画像など、さまざまな種類がありますが、適切な画像を入手するには高額な費用がかかることもあります。さらに、ノイズによって画像の重要な情報が見えづらくなることもあります。
リッジアイでは、2019年から衛星画像に関する研究開発を行っており、JAXAより委託を受けて衛星データ (光学・SAR) を活用した土砂崩れ箇所の解析 (※2) や、モーリシャス沖での船舶座礁事故による重油流出の検出 (※3) など衛星画像の利活用について取り組んできました。
その中で、実際に衛星画像を目視判読している方々から、「ノイズがあると、目視確認に時間がかかる」という声や、「影などで黒くなっている箇所も、他の部分と同じ明るさで表示されると作業が効率的になる」という要望をいただきました。これを受けて、弊社では今回の影除去技術の開発に取り組んできました。
この影除去技術は、衛星画像内の影を検出し、その部分を他の色調と同等なものに変換することで、影がない状態の画像を生成するものです。現在は衛星画像を預かり、影が除去された画像を生成してからお客様に提供しています。また、将来的にはTellusなどの衛星画像プラットフォームに搭載できるよう追加開発を検討しています。これにより、より多くの人が影除去技術を利用できるようにし、衛星画像の有効活用を促進していきたいと考えています。


想定される活用事例
機械学習で衛星画像解析処理を行う際の前処理作業

衛星画像を目視判読する際のダブルチェック

精度向上を目的とした機械学習へ衛星画像を適用する際の前処理作業

影処理技術を活用して、雲検出も想定したノイズ除去技術の展開




特許概要
特許番号 特許第7290848号

登録日 2023年6月6日

特許権者 株式会社Ridge-i

発明の名称 影マスクの作成方法、影を除去する方法、影マスクを作成させるプログラム



リッジアイは、今後も衛星画像解析分野での知見を基に「AI・データを活用した最先端技術でビジネス・社会課題を解く」というミッションを実現するために、AIの技術革新と市場変化を敏感に捉えて社会貢献を実現していきます。


※1 高層建造物などによる長く濃い影や、天候による雲などで地上の様子が分からなくなるようなものを指します
※2 事例「土砂崩れ災害検出など、衛星データへのAI解析事業」〜第4回宇宙開発利用大賞 経済産業大臣賞:http://www.uchuriyo.space/taishou/pdf/7_meti.pdf
(関連記事:2020年4月7日付弊社プレスリリース「第4回宇宙開発利用大賞 経済産業大臣賞を受賞」:https://ridge-i.com/news/1835/
※3 2020年8月18日付「Yahoo!ニュース|レーダー衛星画像でモーリシャス重油流出 被害の範囲を知る」:https://ridge-i.com/news/2213/

プレスリリース提供:PR TIMES

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