プレスリリース
アルカンターラが暫定的救済を申請、ゴリツィア裁判所がダイナミカのグリーンコミュニケーションを停止させる
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2021 年 12 月 10 日、ミラノ - ゴリツィア (Gorizia) 裁判所は一部の車種にも使用されている「ダイナミカ(Dinamica)」素材を 販売するフリウリ州 (Friulian) の企業ミコ社 (Miko) に対し、アルカンターラ社 (Alcantara) が提出したグリーンウォッシングに 関する暫定的救済の申請を受けて、イタリアの裁判所としては初の判決を下しました。(ヨーロッパでも初)。
この訴訟とゴリツィア裁判所の判決については、地球を救い環境を守るためのアクションと具体的な解決策、プロジェクトを促進 することを目的として作られた非営利団体 セーブ・ザ・プラネット・アソシエーション (Save the Planet Association) が主催する 記者会見で取り上げられました。セーブ・ザ・プラネット・アソシエーションの '誇張のない真のエコロジー訴求' という使命による 観点から、代表のエレオノーラ・ストッピオーニ氏 (Eleonora Stoppioni) は「アルカンターラ社との取り組みはグリーンウォッシュ 問題を解決するための最初の基本的事例となるでしょう」と述べています。
まず第一に、ゴリツィア裁判所は「今日、環境問題に対する意識は非常に高く、企業や製品が称賛するエコロジカルな美点は、 一般消費者の購買選択に影響を与えることができる」と判断した上で「環境に配慮した表現は分かりやすく提示された科学的 データに基づいて、明確で、真実で、正確で、誤解を招くようなものであってはならない」としています。これらの原則に基づき、 申請者であるアルカンターラ社への潜在的損害に加え、裁判所はミコ社に対し、以下のような主張を中止するよう命じました。 「最初のサステナブルでリサイクル可能なマイクロファイバー」、「100%リサイクル可能」、「エネルギー消費と CO2 排出量を 80% 削減」、 「環境に優しい」、 「自然な選択」、 「エコロジーマイクロファイバー」、 製品のリサイクル素材の含有量に関する検証 不可能で誤解を招くような情報など。また、ミコ社ウェブサイトへの判決文の掲載と、一部顧客への配布も命じました。
「エコロジカル・マイクロファイバー」、 「環境にやさしい」、 「自然な選択」いう主張について、ゴリツィア裁判所は 「非難広告は 確かに非常に一般的であり、実際に環境の保護を強化し、石油製品の生産と販売が与える影響を積極的に軽減する企業 方針を考慮することなく、消費者に企業のグリーンイメージを与える」と述べ、また「広告キャンペーンで伝えられるコンセプトのいく つかは生地自体の組成や由来と矛盾している」ことを含め「天然繊維と見なすことは困難である」とも述べています。
セーブ・ザ・プラネットは提示されたすべてがグリーンであるとは限らず、競争面でのダメージが大きいことも強調しています。実際、 マッキンゼー (McKinsey) が行った最近の調査によると、約 70%の消費者が、たとえ高い価格を支払っても従来の製品よりも 環境に配慮した製品を選ぶという。したがって、グリーンフロントについての事実と異なる発言は、最も厳格な企業の競争力を損なうだけでなく、消費者の行動に影響を与え、彼らを欺くことができることは明らかである。また、S&P 社の試算によると 2021 年末までの「グリーン」ボンドは 1,000 億ドルを超えると推測しており、損害は厳密には財務面にも及びます。 これは企業が利用できる巨大な資産です。しかし、意思決定の過程では誤解を招くようなグリーンウォッシュのコミュニケーション から解放されることが必要です。クイルター (Quilter) の調査によると、投資家の約半数 (44%) がこの点を懸念しています。
したがって、今回のゴリツィア裁判所の判決は、それを明確にするための重要な転機となる可能性があります。アルカンターラ社 を支援した LCA スタジオレガーロ社 (LCA Studio Legale) パートナー、ジャンルカ・デ・クリストファロ (Gianluca De Cristofaro) 弁護士は「イタリア競当局とイタリア広告基準局の決定を受けて、民事裁判所までもが環境問題に対する消費者の意識は 非常に高く、企業や製品が賞賛するエコロジカルな美点が消費者の購買選択に影響を与える」と指摘し「したがって、この判決 にもあるように、環境に関する記述は明確で、真実で、正確であり、科学的データに基づいていなければならないことが重要で ある」と続けています。
また、CPME の社長である、欧州 PET 製造業者委員会のアントネッロ・チオッティ会長 (Antonello Ciotti) にとってもこの命令 は「リサイクル率の内容に関する検証不可能な情報の伝達・普及を禁止することは消費者の信頼を裏切り、不公正な競争を 生み出す可能性のあるあらゆる不正行為を公正に排除するためのマイルストーンである」さらにチオッティ会長は「再生材料」と いう概念がもたらす問題にも注目しています。なぜなら、消費量の多い製品に触れるために欧州プラスチック指令 (the European Plastic Directive) では「2025 年までに EU の各加盟国において、各ボトルに再生 PET を 25%以上使用すること が求められている」からです。したがって「公正な競争を歪め、消費者に誤解を与えかねない表示」のリスクに直面し、特に 再生材のコストがバージンマテリアルよりもはるかに高い現段階では、国際的に認められたベストプラクティスを用いて再生材の 含有量を正確に定義する必要がある」と強調しました。
「セーブ・ザ・プラネット」は、可能なアクションを評価・監視する専門家委員会を設置し、サステナビリティの観点から消費者に 誤った情報を伝えている可能性があることを指摘しました。私たちはこの種の行為の可能性について、匿名でも報告できるよう サイト内にコミュニティを設けました。報告された内容は委員会の判断で詳細な手順が決められます。何がグリーンウォッシュで あるかを見極め、行動レベルを上げ、サステナビリティというテーマが単なるコミュニケーションや企業の評判のためのショーケースに なってしまわないようにしなければなりません」とエレナ・ストッピオーニ氏 (Elena Stoppioni) は結論付けました。
2021 年 11 月 26 日にゴリツィア裁判所が下した判決は暫定的・緊急的な手続きにより出された命令です。両当事者は 2021 年 12 月 11 日までに決定に対して苦情を申し立てることができ、また通常の手続きを開始することができます。 そのような手続きは命令を確認するか、ミコ社の行為に関して別の方法を提供することができます。
プレスリリース提供:PR TIMES