プレスリリース
初期から近作までの作品から旅でのスナップショット、貴重資料など約400点の画像を収録。作品集としても充実の画期的モノグラフ「日本語版」オリジナルとして、新作9点を特別掲載。
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青幻舎は、世界で活躍するアーティスト・奈良美智のアップデートし続ける表現・思考の変遷を、初期から近作までの作品を軸にし、長期におよぶ取材・関係者の証言・豊富な貴重資料を駆使しながら、奈良美智の原点から今日、そして未来を展望する、画期的モノグラフ『奈良美智 終わらないものがたり』を2023年4月下旬に刊行します。
ルーツとしての東北から、音楽に出会った少年期、愛知県立芸術大学、ドイツ修行時代、熱狂的支持を得た2000年代の葛藤、東日本大震災がきっかけとなった北への回帰、そして未来への想いを5章に分けて展開。
本書は、奈良美智とアジアと欧米をボーダーレスに活躍する美術史家との緊密なコラボレーションにより結実したものです。
■ 書籍概要
本書は、イギリスのアート専門版元であるPhaidonが、2020年3月に世界に先駆けて英語版を刊行した『Yoshimoto Nara』の日本語版です。
Phaidonの英語版は、サイズB4変形(縦290×横250ミリ)・クロス装ハードカバー・重量約2キロというボリュームで、価格も日本円で13,000円という高額なものでした。
日本語版については、奈良氏の日本の読者に向けての想いから、気軽に手にできるサイズと価格を目指しました。デザインは、奈良氏の信頼が厚く、これまで多くの奈良氏の作品集を手掛けてきた山本誠氏にご参加いただき、全面的レイアウト変更を実施。サイズは、B5に縮小しつつ、384頁を支えるハードカバーながら芯ボールの厚みを薄くさせ、丈夫さと軽量化を実現しました。価格も英語版の半額の約6,000円と据え置きました。カバーの作品も、英語版とは変えています。
印刷は、山本誠氏とチームとして、奈良氏作品集の制作実績のあるアベイズム。本書では改めて色校正を重ね、奈良氏にもOKをいただいたものに仕上げました。
奈良氏は自身のツイッターで、日本語版についてつぶやいてくださっています。
「美術関係者に会うと自分のことに関して'00年代から何もアップデートしていない方が多くて、自分の美術界での存在はそんなもんなんだと妙に納得する。生まれてからどういうふうに美術に出会い関わってきたか、そしてつい最近のことまで語られている本です!アップデートされた奈良美智論をどうぞ!」
著者であるイェワン・クーン氏も、本書の中で次のように奈良氏を語っています。
「彼の美術は、自身が深く愛する音楽と同様にいつも新鮮で、今ここに必要とされ、流動的なものだ。奈良美智の美術は、常に前進するための新しい方法を模索し続けている。」
奈良氏の日本の読者への思いが込められた『奈良美智 終わらないものがたり』。
アップデートした「奈良美智論」を体感していただけましたら幸いです。
■ 本書の内容
◆1章 それは音楽から始まった
奈良氏の原点をたどる。青森県・弘前という土地、家族、音楽との出会い、そしてアーティストになるための大きな転換点など
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◆2章 頭の大きなあの少女たち
あの少女たちの誕生と成長、そして奈良氏の変化。少女たちの独立した人格としての存在
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◆3章 他者との協働
ドイツからの帰国後、奈良氏を待ち受けていた過剰なまでの熱狂。その喧噪から逃れるように、他者と共同作業を試み、平静を取り戻していった頃
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◆4章 カメラを携えての旅
奈良氏の写真は、旅の先々で触れ合った人々や世界に対してどのように自分自身を位置づけているかを明らかにする
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◆5章 北への回帰
奈良氏は、東日本大震災をきっかけに、ルーツである北の地域に強い精神的つながりを見出し、それはいまもなお制作に大きく影響し、新たな地点がはじまっている
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■ 書誌情報
発売予定:2023年4月下旬
書名:奈良美智 終わらないものがたり
著者:イェワン・クーン
アートディレクション:山本誠
翻訳者:河野晴子
判型:B5変
製本:上製
総頁:384頁
定価:6,600円(本体6,000円)
ISBN:978-4-86152-849-1 C0070
■ 特設ページ
https://special.seigensha.com/sp-nara
■ プロフィール
奈良美智(なら・よしとも)
1959年青森県弘前市生まれ。美術家。1987年愛知県立芸術大学大学院修士課程修了。
1988年ドイツ、デュッセルドルフ芸術アカデミーに入学、卒業後もケルンを拠点に作品を制作。2000年に帰国、以後精力的に作品を制作し、国内外の展覧会で発表を続ける。
イェワン・クーン(Yeewan Koon)
美術史家。香港大学芸術学部人文学科芸術学系准教授。ロンドン大学学士、修士。ニューヨーク大学博士。中国や日本の美術および建築を専門とするかたわら、コンテンポラリーアート分野の評論家やキュレーターとしても活動する。
プレスリリース提供:PR TIMES