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特定非営利活動法人 開発メディア

レッスン料でベネズエラ人を救う! 『命のスペイン語レッスン』(8〜10月)の受講者募集

(PR TIMES) 2021年07月06日(火)17時15分配信 PR TIMES

インフレ率が最大で200万%を超えても、国民の20%近くが難民になっても、援助がほぼ入らない国。それがベネズエラ。

「レッスン料でベネズエラ人を救う『命のスペイン語レッスン』」の特徴は、スペイン語をオンラインで学べて、しかもレッスン料の大半が支援に回ること。単なる寄付ではなく、ベネズエラ人は「スペイン語講師の仕事をすること」で対価を得ます。経済危機と新型コロナの二重苦で「就きたい仕事に就く夢が絶たれた」現地の若者に、新たなスキルを身につけてもらうことを目指します。国際協力の新たなカタチ。
[画像: https://prtimes.jp/i/52517/41/resize/d52517-41-a7a606894e09221e0388-0.jpg ]

スペイン語をオンラインで学べて、しかもレッスン料の大半が現地支援に回る「ベネズエラ人を救う『命のスペイン語レッスン』」の2021年8〜10月(第6期)の受講生を募集します。

どこにも行けないこの夏休み、ベネズエラ人からスペイン語を習ってみませんか? レッスン料も格安です。

60年前の経済レベルに後戻り

南米のベネズエラといえば、経済が完全に破綻した国です。その国の経済規模を表す国内総生産(GDP)をみると、ベネズエラのGDPはわずか3年(2017〜20年)でなんと半減しました。1人当たりに換算すると、驚くことに60年以上前(1960年ごろ)の水準に戻ってしまったのです。貧困率はいまや9割を超えます。

インフレ率は最大で200万%以上を記録。ハイパーインフレが始まって3年、ベネズエラの通貨であるボリーバルの価値は99%失われたといわれます。

想像しやすいように日本にあてはめて説明すると、400万円だった年収が4万円に、100万円あった貯金が1万円に激減したということ。凄まじいです。こうしたありえないことが起きているのがベネズエラなのです(日本のメディアはほぼ報道しませんが、いまも続いています)。

経済危機に追い打ちをかけているのが新型コロナウイルスのまん延です。隣のブラジルから感染が広がり、病院はすでにいっぱい。死者も増える一方。食料品を扱う店以外は営業できないため、失業者もあふれかえっています。

食べ物も、薬も、水も、ガスも、電気も、仕事も十分にないゆえに、ここ数年でベネズエラ国民の20%近く(約540万人)が難民として国外へ逃れました。陸路で行けるコロンビアやエクアドルはもちろん、対岸のトリニダードトバゴへ泳いで渡る人も。移民船が転覆する事故も昨年12月には起きました。

米州機構の予測によると、ベネズエラ難民の数は2021年末までに700万人(国民の24%)に達するとのこと。もしこれが現実のものになってしまえば、約560万人といわれるシリア難民の数を超えます。ベネズエラでは紛争も、自然災害も起きていないというのに‥‥。

ベネズエラ人はこう口をそろえます。「難民になった知り合いをもたないベネズエラ人はもはやいない」

苦境に陥ったベネズエラ人を何とかしたい、とganasが立ち上げたのが、ベネズエラの人たちに仕事をつくる『命のスペイン語レッスン』です。ベネズエラ在住のベネズエラ人にスペイン語の講師をしてもらい、受講者の皆さまからいただいたレッスン料の大半を米ドル(現地通貨は紙くずですので)で現地に届けます。国際協力の新たなカタチ。

現地に送金する金額は下のとおりです。

・お申し込みの枠が「ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター」の場合:受講料8800円(うち税800円)のうち8000円を送金します(ただし送金手数料は除く)。消費税を除く全額を支援に回します。

・お申し込みの枠が「一般」の場合:受講料1万1000円(うち税1000円)のうち8000円を送金します(ただし送金手数料は除く)。2000円は運営費となります。

今回の募集は、2021年8月1日〜10月31日の3カ月が受講期間となります。レッスンはもちろん継続も可能です(3カ月単位で募集をかけています)。ベネズエラで経済危機が続く限り、『命のスペイン語レッスン』は続けますので!

大学で勉強したのはバカだった

NPOメディアのganasがなぜ、ベネズエラ支援を前面に打ち出したスペイン語のレッスン事業を営むことにしたのか。そこには深いワケがあります。まずは聞いてください。

ganas編集長の長光大慈は実は15年ほど前、青年海外協力隊員としてベネズエラの田舎で活動していました。

ベネズエラの友人たちからはいまも断続的に、次のようなメッセージが入ります(もちろん、悲観する話だけでなく、たわいもない内容がほとんど。生活がどんなに厳しくても泣き暮らしているわけではありません)。

「大学にせっかく行って勉強したのはバカだった。何の役にも立たなかった(就職は本当にない)」

「私の人生は終わった。不運としか言いようがない」

「(食料を求めて都会の人が流入してきたため)村の治安が悪くなり、夜は歩けなくなった。家のエアコンも盗まれた」

「みんなお金がないから、山へ行って金を掘る。金を分離する際に水銀を使うから、川が汚染され、魚を食べるのが怖くなった」

「何か仕事しようにも、ガソリンがないから移動すらできない(ベネズエラは石油の確認埋蔵量で世界一なのに)」

6年連続で「最も惨めな国」

ベネズエラの経済危機のきっかけを作ったのは、反米・社会主義を掲げたものの経済政策の失敗を重ねたチャベス前大統領(2013年に死去)と、その後継者のマドゥロ現大統領です。

ベネズエラで何が起きたのか、をものすごく単純化して説明します。

チャベス前大統領は2000年代、貧困層にお金を回すために、外資系の石油会社を国有化したり、モノの価格を統制(安い価格にした)したりしました。一見すると、良さそうな政策に映るかもしれません。ところが結果は、想像を絶する最悪の事態(最大200万%超のハイパーインフレ)を招いたのです。

外資系の石油会社を国有化したところ、新規の油田開拓や経営がうまくいかず、石油生産量が落ちていきました。国際的な石油価格の下落と相まって、石油収入は激減。石油からの収入はベネズエラの国家収入のおよそ8割を支えていただけに、インパクトは半端ありません。

モノの価格を統制したら、どうなったのか。生産側からすると、モノを作っても儲からなくなりました。国内の産業はつぶれていきます。輸入への依存度は高まるばかり。結果として、ベネズエラ経済は「死に体」となってしまったのです。

財政赤字を埋めようと、国営の石油会社(PDVSA)の利益を増税などでより多く吸い上げたら、新規投資どころか、石油設備のメンテナンスに回すお金が不足。石油の生産量が減り続けていく悪循環に拍車をかけていきます。

国家財政が立ち行かなくなり、貨幣をたくさん刷った結果起きたのがハイパーインフレ。国民の9割以上が貧困に陥り、国民の20%近くが難民となったのは前述のとおりです。

悲しいことにベネズエラは、米国の通信社ブルームバーグが毎年発表する「最も惨めな国ランキング」で6年連続1位になってしまったのです(米ジョンズホプキンス大学のスティーブ ・ハンケ教授が発表した「2020年悲惨指数」の記事はこちら)。

最低賃金は1日たったの13円!

ご存知ですか? ベネズエラの1カ月の最低賃金がわずか393円(1000万ボリーバル)であることを(7月3日時点の情報)。この最低賃金、1日ではなく、1カ月ですよ。30日で割ると、1日たったの13円。信じられますか? 小学1年生のお小遣いじゃないんだから。

ただ実際は、仕事にさえありつければ給料はもう少し高いとのこと。といっても小学校の先生は月給およそ1650円(4200万ボリーバル)ぐらい。1日に換算するとわずか55円です。とうていありえない数字であることは変わりません。

これではさすがに暮らしていけません。しかもこの金額で家族を支えないといけないのです。

ちなみに世界銀行が定める貧困ラインは1日1.9ドル(約211円)です。ベネズエラ人の暮らしがいかに悲惨(この言葉はあまり使いたくありませんが)かがおわかりいただけると思います。

ベネズエラの主食であるトウモロコシの粉は1袋(1キロ)137円(350万ボリーバル)と高嶺の花。最低賃金の11日分です。だから庶民は、1日1食にしたり、収入を少しでも増やそうと家で食べ物を作って路上で売ったり、山へ金を掘りに行ったり、ごみを漁って食べ物を探したりしてなんとか糊口を凌いでいます。

ベネズエラのガソリンの値段は、ブラックマーケットで入れると、日本の2〜3倍はします。にもかかわらず、列を作って3日待つことも。それでも入れられないときもあります。運良く入れられても、軍にガソリンを取り上げられてしまったり‥‥。不条理。

ベネズエラは世界最大の石油埋蔵確認量をもつ国です。なのにイランから昨年、ガソリンを輸入し始めました。

ガソリン不足で物流が止まってしまったベネズエラは、食べ物だけでなく、電気も、ガスも、水(給水車の前で列をなす)もまともにないのが現実。それにもかかわらずマドゥロ大統領は「危機は起きていない」と繰り返します。

ですが、現実として生きていけない。だから難民として国を去る。これは否定できない事実です。

「給料では何も買えない。なのに警察や軍隊は、検問(ベネズエラではどこに行くのにも検問があります)を通る一般人を捕まえて、お金や所持品を巻き上げるんだ」。これはベネズエラ人の口癖です。

かといって政府を批判すると、どうなるのか。命の危険にさらされます(マドゥロ政権をSNSで批判するベネズエラ人のほとんどは国外に住んでいる人たち)。

国連人権委員会は昨年9月、マドゥロ政権が「司法を無視した処刑」「不法な拘留」「強制失踪(政府に拉致され、行方不明になること)」「拷問」にかかわっていると糾弾する報告書を出しました。

市民を直接取り締まる軍人は、階級にもよりますが、日本円にして月給5万円以上の人もいるそうです。汚職で私腹を肥やす幹部も。マドゥロ政権が倒れない最大の理由は、こうした軍への配慮があるからです。汚職はますます増えていきます。

ベネズエラでは昨年12月6日、議会選挙が実施されました。ですが野党がボイコットしたため当然、与党は勝利。ただ投票率はたったの30%超でした。野党だけでなく、有権者も選挙をボイコットしたのです。独裁がますます強まるなか、「マドゥロ大統領に歯向かうと命を狙われる。ベネズエラ人の多くはもう諦めている‥‥」とベネズエラ人の多くはため息をつきます。

国際社会からの支援はほぼない

問題は、マドゥロ政権が国際社会からの支援の受け入れをほぼ拒否していることです。これは、国連やNGOなど外部の組織からの援助すら国民に届かないことを意味します。

マドゥロ大統領は先日ようやく、新型コロナのワクチンを平等に分配する国際的枠組み「COVAX」の受け入れを許可しました。拒否し続けてきましたが、ベネズエラではここにきて新型コロナの感染が拡大。背に腹はかえられなかったのでしょう。ただ現時点ではCOVAXのワクチンは届いていないようです。

ベネズエラ政府は、中国、ロシア、キューバのワクチンを調達したとされます。ですがまだ出回っていません。早い話、庶民はほぼだれもワクチンを打っていないのです。その一方で、ベネズエラ政府の高官は、プライベートジェットでアルバ(ベネズエラ北西沖に浮かぶ島でオランダ領)やメキシコへ飛び、ファイザーのワクチンを打っているとのこと。

世界から見放された国、ベネズエラ。ここが、シリアなどとの決定的な違いです。大手メディアが取り上げないこともあってか、日本の団体で、シリアやミャンマーを支援するところはあっても、ベネズエラは聞いたことがありません。おそらくganasだけです。

窮地に追い込まれたベネズエラ人を助けるプロジェクト、それが『命のスペイン語レッスン』なのです。といってもお金をただ渡すことはしません。ganasが提供するスペイン語講師の仕事をきちっとやることで、彼ら自身が責任をもって稼ぐのです。なぜなら寄付は永続的ではありませんし、ベネズエラ人にとってスキルを身につけ、それで稼ぐことは長い人生で必須ですから。

『命のスペイン語レッスン』は昨年5月に正式スタートしました。嬉しいことに、過去5回(合計1年3カ月)で延べ316人(おかげさまでリピーターの方が多く占めます)の社会人・学生に受講していただきました。ベネズエラ人講師の家族の生活は劇的に改善されました(心から感謝を申し上げます)。下は、彼らから届いた声です。

「家族全員が普通に食事をとれるようになった」

「家族の服を買えるようになった」

「病気の夫のために薬を買えるようになった」

「電気の供給を受けられるようになった(壊れていた機器を直した)」

「家族が病気になったときに困らないよう蓄えも少しずつできるようになった」

(レッスン料の一部は、講師の家族ではない貧しい子どもたちや高齢者、障がい者へ服、サンダル、食事などを渡すお金に使っています)

第6期(2021年8〜10月)は4人のベネズエラ人が講師を務め、それに加えて2人が教材をつくる担当となる予定です(100人の受講者を募集します)。6人にはそれぞれ支えないといけない家族がいます。

皆さま、苦境のなかを必死に頑張るベネズエラ人(スペイン語の講師を任せるので、優秀で責任感のある人を厳選しています)を応援していただけませんか?

絶対に忘れてはいけません。人はだれも生まれる国を選べないことを。

『命のスペイン語レッスン』の3つのメリット

1.スペイン語をマンツーマンで好きな時間に学べる!

世界的にメジャーな通信アプリ「WhatsApp」(日本のLINEに相当。使い方はとても簡単です)を使い、テキストをチャットのように交換。辞書を時々引きながら、ベネズエラ人講師とマンツーマンでコミュニケーションします。

スペイン語の基礎や自然な言い回し、よく使うフレーズ、ことわざ、スラングまでを「視覚」で学べるのはもちろん、スペイン語の文章をリアルタイムでネイティブにチェック(添削)してもらえます。マンツーマンですので、こんなことを学びたい!といったリクエストも歓迎します。

ただしビデオ通話は難しいです。理由は、ベネズエラの地方にはWifiがほぼないこと、電話料金でインターネットにつなげるケースもあるためベネズエラ側の金銭的負担が大きくなってしまうこと、それに加えて音声もクリアでなく聞き取りにくいからです。

ですがボイスメッセージは交換できます(音声もクリア)! ボイスメッセージを活用して発音をチェックしてもらったり、聞き取りを練習したり、または簡単な会話を交わすことも可能です。テキストとボイスメッセージのやりとりなので、リラックスした格好で、またご飯を食べながらでもできますよね。

またレッスンの時間帯(日本時間)も、7〜12時、19〜24時の中から自由に選べます(予約が必要です)。

2.政治・経済・文化も知れる!

『命のスペイン語レッスン』では、スペイン語を単に学ぶだけでなく、ベネズエラのこと、ラテンアメリカのこと(共通する文化が多いです)を知っていただくことを重視します。ベネズエラ人講師にぜひ、疑問をぶつけてください!

会話のテーマは、ベネズエラの生活(困窮ぶり)、食、音楽、習慣、大自然、政治、経済(ハイパーインフレ)、経済危機で難民が増えていること、スポーツ(横浜DeNAベイスターズのラミレス前監督はベネズエラ人です)、教育などを想定します。ご関心のあるテーマをいくつでも教えてください。

ラテンアメリカを旅したことのある方は“旅行者目線”を卒業し、より深く知るきっかけに。日本で派遣待ちのJICA海外協力隊員の方はスペイン語の練習に、協力隊OB・OGの方はスペイン語力の維持にぴったりです。

新型コロナが終息したら首都圏でオフ会を、またはオンラインで交流会を開く予定です。関心が同じ人と集まると話は盛り上がります。会社や学校の外に居場所ができるのも嬉しいですよね。また、『命のスペイン語レッスン』をどう活用しているのか、ラテンアメリカのプチ情報などについての情報もどんどん交換しましょう。

3.頑張るベネズエラ人を支援できる!

『命のスペイン語レッスン』のレッスン料は、ハイパーインフレに見舞われているため米ドル(主に暗号通貨を使います)でベネズエラに届けます。皆さまが受講されればされるほど、困窮にあえぐベネズエラ人の一家(講師の後ろには家族がいます)を助けることにつながります。しかも寄付でなく、労働対価として渡すのがミソです(クラウドファンディングのような一過性のものでもありません)。

レッスンについてのご要望があれば遠慮なくおっしゃってください。ベネズエラ人講師のキャプシティビルディング(能力向上)にもつなげたいと考えています。これまでの受講者の皆さまのフィードバックのおかげで「この値段なのに、普通のスペイン語教室と質は変わらない!」と喜ばれるようになりました。

ganasと一緒に、まじめで本気で頑張るベネズエラ人(スペイン語の講師となるわけですから、優秀で責任感のあるベネズエラ人ばかりです。こういった人も経済危機に巻き込まれています)を応援しませんか?

期間

2021年8月1日(日)〜10月31日(日)。時間帯(日本時間)は7〜12時、19〜24時。この中から選んでいただきます。レッスンを受けられるのは毎月5回(各回1時間)までです。この期間が終わった後も、レッスンを継続することももちろん可能です(募集は3カ月単位です)。

費用

・ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター(50人まで優先枠を確保します): 8800円(税込み)
・一般:1万1000円(税込み)

定員と締め切り

100人(先着順)

*締め切りは7月22日(木)。先着順。定員に達し次第、締め切ります。毎回すぐに定員いっぱいになってしまうので、お早めの申し込みが確実です。
*ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーターさまは50人を上限に優先枠を設けます(ただし優先枠として確保するのは〆切の7月22日までです)

申し込み方法

https://forms.gle/UTKph9RahX1wGGUB9 

プレスリリース提供:PR TIMES

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