プレスリリース
令和3年の10月(2021/10)、「仕事と生活はどちらが大切?」というアンケートをとるとともに、マネジメントについて経営層に取材を行いました。
1.大切だと思っていること
仕事と生活。マネジメントや経営層は「仕事」を重視する人が多そうですが、時代は変わってきています。大切なのは明らかに「生活」の方。つまりプライベートなのです。アンケートでは、ただシンプルに「仕事と生活どちらが大切ですか?」と聞きました。アンケートに答えるのは、応える側から見るとある種の「副業」ではありますが、副業の動機は大抵の場合、「私生活を豊かにしたいから」というのが多いと想像できます。
大切なのは?
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アンケートの全体は100名。そのうち実に91%の方が、「仕事より生活が大切」と答えています。もう、仕事に夢中になって、私生活をおろそかにする、なんて時代がゆるさないのです。
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答えてくれた人の分布は、ほとんどが20代30代の女性でした。この世代は、男性が仕事、女性が家庭という価値観からも解放されており、前の世代よりは比較的男女平等の思想に基づいて働いている方が多いと考えられます。それでも、91%が仕事より生活が大事という考えになっているのです。
2.一方で経営層の課題はモチベーション
仕事と生活のうち、仕事の方に重点が傾いていた時代と比べて、変化が訪れています。よって、まわりも変わる必要があるのではないでしょうか。それを裏付けるかのように、経営層やマネジメント層からは、「今の若い人にどう頑張ってもらえばいいかわからない」という悩みが聞こえてきます。
若い世代のうち、意識が非常に高く積極的にスキルアップしたり顧客に喜ばれたり、仕事力を高めようとしたりする人達は、より良い条件を求めてどんどん転職していきます。また独立の下地も容易になりましたから、あまり会社に定着しないという新しい課題も浮かび上がってくるのです。
「仕事より生活が大切」という回答は、(経営陣からみると)さまざまな問題をはらんでいます。
●強く指摘すると辞めてしまう
●よい条件を求めて転職もすぐにする
●昔は当たり前だったことが、今ではハラスメントになる
●リモートワークでサボってしまう
とくに最後の「リモートワークでサボってしまう」は深刻です。仕事とプライベートで生活の方が大切なのは当然としても、就業時間中はせめて仕事に集中してもらわないと、統率が取れなくなってしまいます。経営陣/マネジメント層から見ても、何も生活を犠牲にして仕事に邁進しろとは思っていないのです。ただ、就業時間中には仕事をするという基本的なルールを守ってもらえないと、なかなか雇用の維持が難しい、といったところでしょうか。
3.リモートワークは素晴らしい働き方ではあるものの・・・
リモートワークの話が出ましたが、働く側からみると、リモートワークは素晴らしい働き方です。通勤電車から解放されるというのが大きいです。身なりをいい加減にして働くのはよくありませんが、それでもある程度はリラックスした状態で働けます。雑談が苦手な人も、リモートワークなら問題なく働けるでしょうし、これまでさまざまな事情で外に働きに出られなかった人のうち、優秀な人が在宅で働けるようになるのです。
一方で、リモートワークはマネジメント層にとってはなかなか大変です。人が同じ空間で働くからこそ、お互いの熱意が伝わったり、緊張感が維持できてサボらずにすんだりした側面は確かにあったのではないでしょうか。
4.マネジメント層に聞く!リモートワークでサボらない/サボらせないコツ
リモートワークでサボらない/サボらせないコツ
飲みニケーションも通用せず、また飲み会があまり好ましくない世の中で、どのようにしてマネジメント層は部下のモチベーションを維持しているのでしょうか。マネジメント層に聞いてみました。
●給与以外の承認欲求を満たすよう上司が行動する(30代マネジメント)
●細かく褒めて、モチベーションを枯渇させない(40代経営者)
●お客様から褒められたことをこまめに伝える(40代経営者)
●業務期間中のヒアリングを定期的に行う(20代マネジメント)
●会社名を出してのSNSを禁止しない(30代経営者)
となりました。
全体的に、いまの20代は特に「承認に飢えている」ため、そこを重点的に満たしていくことが大切だと考えられます。おそらく、今の20代は思春期の頃からSNSがあり、人と比べられ、比較されて吟味されることが当たり前になっているので、認められ、受け入れられたい欲求が他の世代より強いのではないのではないでしょうか。
承認を満たしていく。SNSを禁止しなかったり、こまめに褒めたり。給与だけではモチベーションが枯渇しますから、「仕事が楽しくない」という素直な本音を認め、それでも一緒にやていこうという前向きな気持ちを共有していくことではないでしょうか。
5.まとめ
マネジメント層にとっては頭の痛い問題だと思います。リモートワークはサボっていても見えませんので、成果だけが大切です。実際は、成果のプレゼンだけが上手い人というのは意外とスカスカで見抜かれてしまうのですが、それでもプロセス(工程)だけを重んじていた時代よりははるかに生産性も上がっています。
実際、日本の生産性は微増ではありながらも、昔よりも上がっており、競争の激化に伴って、より高い生産力をすべての世代が身につける必要があります。そのためには、自分と異なる環境で育った、異なる世代ともうまく協調する必要があり、変化を求められているのはマネジメント層の方なのかもしれません。
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