プレスリリース
日本水素エネルギー株式会社※1(以下「日本水素エネルギー」)と、川崎汽船株式会社・株式会社商船三井・日本郵船株式会社(以下「邦船3社」)は、2023年9月12日、邦船3社が日本水素エネルギーの子会社であるJSE Ocean株式会社(以下「JSE Ocean」)へ第三者割当増資※2にて資本参加し協業することに合意しました。
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(160,000m3型 液化水素運搬船コンセプト図 提供:川崎重工業株式会社)
脱炭素社会の実現に向け、クリーンなエネルギーである水素への期待が世界で高まっています。2023年6月に日本政府が改定した水素基本戦略では、日本の水素導入目標量は、2030年に最大300万トン/年、2040年に1200万トン/年程度、2050年に2000万トン/年程度となります。水素供給コストは2030年に約30円/Nm3、2050年に20円/Nm3(船上引き渡しコスト)の目標が掲げられていますが、目標通りに水素を大量かつ安価に供給するためには、海上輸送を主とする国際水素サプライチェーンの構築が非常に重要となります。
日本水素エネルギーは、岩谷産業株式会社・ENEOS 株式会社との3 社で、2021年8月、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「グリーンイノベーション基金事業/大規模水素サプライチェーンの構築プロジェクト」に対して、「液化水素サプライチェーンの商用化実証」を提案し、採択されました。この実証事業では、年間数万トン規模の大規模な水素の液化・輸送技術を世界に先駆けて確立し、水素製造・液化・出荷・海上輸送・受入までの一貫した国際間の液化水素サプライチェーンを構築するための実証に取り組んでいます。
JSE Oceanは、日本水素エネルギーの子会社として、液化水素運搬船による液化水素の海上輸送事業検討を目的として2023年1月に設立されました。今般の第三者割当増資の実施により、日本水素エネルギーと、エネルギーの海上輸送事業において豊富な知見・経験を有する邦船3社は、JSE Oceanを通じて商用規模の国際水素サプライチェーンにおける液化水素の海上輸送確立を目指します。具体的には、2024年までに世界初の大型液化水素運搬船における安全で効率的な運航、将来性のある海上輸送事業スキームの検討を共同で実施していきます。また液化水素運搬船は水素を推進燃料とする予定であり、運航時に排出されるCO2を大幅に削減します。
※1 日本水素エネルギーは、液化水素の国際サプライチェーンに関する、調査・企画・運営および投資等を主目的として2021年6に設立。現在の株主構成は川崎重工業株式会社66.6% 岩谷産業株式会社33.4%。
※2 第三者割当増資とは、特定の第三者に対して新たに株式を発行することで増資を行う手法。
■出資スキーム
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■各社概要
JSE Ocean 株式会社
設立:2023年1月
所在地:東京都港区海岸一丁目14番5号
代表者名:代表取締役社長 新道 憲郎
日本水素エネルギー 株式会社
設立:2021年6月
所在地: 東京都港区虎ノ門一丁目2番3号 虎ノ門清和ビル10F
代表者名:代表取締役社長 原田 英一
川崎汽船株式会社
設立:1919年4月
所在地:東京都千代田区内幸町2丁目1番1号(飯野ビルディング)
代表者名:代表取締役社長 明珍 幸一
株式会社商船三井
設立:1884年5月
所在地:東京都港区虎ノ門2丁目1番1号
代表者名:代表取締役社長 橋本 剛
日本郵船株式会社
設立:1885年9月
所在地:東京都千代田区丸の内2-3-2
代表者名:代表取締役社長 曽我 貴也
プレスリリース提供:PR TIMES