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株式会社AGRI SMILE

AGRI SMILE、JAさがえ西村山およびJAはが野の各JAと連携しバイオスティミュラントの圃場検証を開始

(PR TIMES) 2024年01月31日(水)15時15分配信 PR TIMES

〜バイオスティミュラントによる栽培課題解決と化学肥料の使用量低減を目指す〜


[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/34/39438-34-d23cfa46d2ce578e8b9320488305eee6-2400x1260.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

株式会社AGRI SMILEは、さがえ西村山農業協同組合(以下「JAさがえ西村山」)およびはが野農業協同組合(以下「JAはが野」)の各JAの管内において、バイオスティミュラント資材を活用した圃場検証を開始しました。なお、本活動は農林水産省の実施する「グリーンな栽培体系への転換サポート」事業に採択されています。
背景
JAさがえ西村山は、山形県のほぼ中央に位置し、“日本一さくらんぼの里”として、さくらんぼをはじめとする多様な農畜産物を取り扱っています。しかしながら、昨今の異常気象の影響等により、さくらんぼについては降霜被害や結実が不安定となるといった被害が発生しており、その他品目についても、水稲では登熟期の高温・低温による品質・収量低下、なすについては連作障害(半身萎凋病)、りんごについては実割れや着色不良といった被害が発生し、これらに対する対策が喫緊の課題となっています。

JAはが野は、栃木県の南東部に位置し、日本一の生産量を誇るイチゴ「とちおとめ」をはじめとする園芸作物や、米穀類の生産が大変盛んな地域です。その主力品目であるイチゴの新品種については、収量は多いものの化学肥料の成分である窒素吸収量も多いため、昨今の化学肥料の価格高騰を受け、化学肥料の低減に向けた取り組みが喫緊の課題となっています。また、JAさがえ西村山同様、玉ねぎ産地では連作や堆肥過剰施用による生産性低下や病害発生、アスパラガスについては茎枯病や斑点病等が生じており、これらへの対処も急務です。

AGRI SMILEは、「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」を経営理念に、農林水産省の「みどりの食料システム戦略」にも掲げられている、化学肥料の使用量低減が可能な農業資材「バイオスティミュラント」の活用を推進しています。特に、食品残渣を原料として開発されたバイオスティミュラント資材(以下、残渣型バイオスティミュラント資材)は、フードサプライチェーンの食品廃棄問題を解決しながら農業生産量の拡大や化学肥料の使用量低減に寄与できることから、脱炭素社会と環境保全型農業の実現が両立できる画期的な生産技術として注目されています。


本取り組みについて
この度、AGRI SMILEはJAさがえ西村山およびJAはが野の各JAとともに、減肥区においても作物の収量を維持できること、および作物障害を減らすことを目的にバイオスティミュラント資材の圃場検証を開始しました。


検証内容
- 減肥条件(慣行区または減肥区)とバイオスティミュラント資材施用の有無を掛け合わせた試験区を設け、各試験区の収量・品質・生育を比較検証する。- 生育評価や、植物元素解析・土壌菌叢解析等のバイオインフォマティクスによる評価を踏まえ、減肥下でも収量や品質が低下せず、維持または向上できるのかを確認する。- 初年度はビール酵母の成分を抽出したバイオスティミュラント資材(※)を使用し、2年目以降はビール酵母資材に加え、JAはが野においては当社が開発した残渣型バイオスティミュラント資材を使用する。- 検証作物:- - JAさがえ西村山:さくらんぼ、もも、りんご、なす、水稲JAはが野:アスパラガス、玉ねぎ、いちご
(※)ビール酵母細胞壁成分(βグルカン)が病原菌の細胞壁成分と類似しているため、作物が病原菌と誤認識し、病原菌への応答機構が刺激されます。これにより元素吸収効率が向上し、根の伸長・根量増加や光合成促進効果が期待され、結果として生育促進・収量品質の向上効果が期待できます。


なお、JAさがえ西村山では1作目の検証を実施し、今後検証を継続していく予定です。また、現在検証中であるJAはが野の各品目においても成果が期待されます。

JAはが野 代表理事組合長 国府田 厚志 コメント
足元、病害の発生が課題となっているため、収量と品質を向上させることができるバイオスティミュラント資材がこれら病害発生の予防にも貢献することに大きな期待を寄せています。
当組合は、昨年AGRI SMILEが主導して立ち上げた「バイオスティミュラント活用による脱炭素地域づくり協議会」において、BS栽培検証コンソーシアムの代表を務めていることもあり、今回の取り組みは当組合にとって最重要取り組みの一つと位置付けています。また、当組合はこれまでもバイオスティミュラント資材を先行利用してきましたが、その効果にばらつきがあり、適切な栽培条件の特定には至っておりませんでした。この点についてもAGRI SMILEの技術力に期待しているところです。
今後、AGRI SMILEとともにバイオスティミュラントの検証実績を重ね、生産者が安心して利用できるようにすることが目標です。私たちの取り組みが、日本全国の産地に広く知られることで、バイオスティミュラントの普及に寄与できればと思っています。

株式会社AGRI SMILE 代表取締役 中道 貴也 コメント
JAさがえ西村山様とJAはが野様は、収量向上や病害対策といった産地の課題解決に向けて真摯に取り組まれようとされており、今回の取り組みが両JA様の課題解決に貢献できることを非常に嬉しく思っております。
当社が開発を進める食品残渣型バイオスティミュラントの普及の足がかりとして、今回の取り組みのようにバイオスティミュラント資材の有効性や作用メカニズムを産地の皆様とともに確認していくプロセスは非常に重要なプロセスだと考えます。
今後もこのような取り組みを全国の各産地で実施することにより、生産者様の化学肥料低減と所得向上に貢献するとともに、ECサイトを通じた産地ブランディング等による地域経済活性化も推進して参ります。


ご参考:
<AGRI SMILEのバイオスティミュラント技術>
バイオスティミュラント(注1)は、植物本来の機能を引き出すことで環境ストレスを緩和させる特長を持ち、収量や品質の向上効果で注目されている新しい農業資材です。

このうち、食品残渣を原料として開発された残渣型バイオスティミュラント(注2)は、フードサプライチェーンの食品廃棄問題を解決しながら、農業生産量の拡大や化学肥料の使用量低減に寄与できるため、脱炭素社会の実現と、環境保全型農業の実現が両立できる画期的な生産技術です。

AGRI SMILEは、様々な農作物から残渣型バイオスティミュラントの開発に成功しており、実績をもとに業界唯一の特許技術を保有しています。開発期間を大幅に短縮する「スクリーニング方法論(特許7319731、注3)」、バイオスティミュラントの作用メカニズムを科学的根拠をもとに有効度を測定する「AGRI SMILE 評価指標(特許7295591、注4)」、農業資材として有効性の高いバイオスティミュラント原体を集めた「AGRI SMILE ライブラリー(注5、特願2023-93984)」を活用することで、バイオスティミュラントの新規開発や改良開発が可能です。

※注1:バイオスティミュラントとは
バイオスティミュラントは、「作物の活力、収量、品質および収穫後の保存性を改善する資材」として期待されており、2030年に約7500億円のマーケットとして注目されている新しい農業用資材です。気候変動によるストレス耐性に寄与し、植物の免疫系を活性化することで、根張り・収量の向上や、乾燥/過湿耐性、耐病性、耐高/低温性、耐塩性といった効果をもたらし、栄養吸収の強化に効果のある資材も確認されています。そのため、生育状況を考慮しながら利用することで、過剰な化学肥料の使用を抑えた事例もあります。
原料候補は、微生物/多糖類/ペプチド/有機酸/ミネラル/腐植酸など多岐に渡り、加工処理を施し、植物試験や遺伝子発現解析等の検証を進めることで、バイオスティミュラントの性質を発揮する素材を発見することができます。

※注2:食品残渣型バイオスティミュラント
AGRI SMILEが開発した食品残渣型バイオスティミュラントは、「食品」から「食品」を作り出していく、資源循環を実現します。地域の食品残渣をバイオスティミュラントに変えることで、再資源化・化学肥料低減・気候変動にも強い作物を生産し、環境にやさしい持続的なフードサプライチェーンの循環を生み出します。
フードサプライチェーンにおける温室効果ガス排出量は、人為起源温室効果ガス総排出量の21〜37%で、このうち、農業生産活動では総排出量の10%、フードロス等の食品加工製造活動では総排出量の8〜10%に相当するといわれています。

※注3:AGRI SMILE スクリーニング(特許7319731)
AGRI SMILEの独自技術で、均一化処理をほどこした高い再現性を持つスクリーニング方法論です。通常よりも、少ない標本数で有意性を安定的に示すことができます。そのため、新規の資材開発であっても開発期間を大幅に短縮することができます。AGRI SMILE ライブラリーは、このAGRI SMILE スクリーニングを使用することにより、短期間で、有効なバイオスティミュラント原体群の構築に至っています。

※注4:AGRI SMILE 評価指標(特許729559)
AGRI SMILEの独自技術で、国内唯一のバイオスティミュラント資材の有効度を測定する評価指標です。元素解析・遺伝子解析・植物ホルモン解析等、科学的アプローチでバイオスティミュラントの作用機序を評価し、産地現場での適正を可視化します。資材を共通のものさしで評価しスコアリング(点数化)することで、生産者様にわかりやすく情報を提供できるようになります。

※注5:AGRI SMILE ライブラリー(特願2023- 93984)
AGRI SMILE 評価指標を用いて有効と判断したバイオスティミュラント原体群を集め、データベース化した「ライブラリー」を保有しています。ライブラリーを活用して新たなバイオスティミュラント資材の開発や、市販資材とライブラリーを掛け合わせることで、市販資材の効果を改善・向上します。

<「バイオスティミュラント活用による脱炭素地域づくり協議会」とは>
本協議会(Expert COuncil for Low carbon Agriculture in Biostimulant technology、通称「Eco-LAB」)は、AGRI SMILEが代表を務め、農業協同組合、製造企業、金融機関などの多数のステークホルダーの参画を得て、農業産地のニーズに対応したバイオスティミュラントの適切な活用を支援するとともに、カーボンクレジット取引の促進を目指すべく2023年9月に設立したものです。

※残渣型バイオスティミュラントで環境保全を推進する「脱炭素地域づくり協議会」設立 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000039438.html


<「グリーンな栽培体系へのサポート」事業とは>
産地に適した環境にやさしい栽培技術と省力化に資する技術を検証して、 新たな栽培体系(グリーンな栽培体系)の普及に向けたグリーンな栽培マニュアルと産地戦略を策定する事業。環境負荷低減の取組をより一層進めたい産地の取組はもちろん、 環境に配慮しながら栽培体系を見直したり課題解決を目指したりする産地の取組を支援する枠組みとなっております。
詳細については以下Webサイトをご確認ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/green/index.html#ankor4

【JAさがえ西村山について】
当組合は、山形県のほぼ中央に位置し、日本一さくらんぼの里として、さくらんぼをはじめとする多様な農畜産物を取り扱っております。寒河江市・大江町・朝日町・西川町・河北町を区域とする広域合併JAとして、地域農業の発展と組合員・地域の皆様の豊かな暮らしの実現を目指し、積極的かつ幅広い事業を展開しております。

【組合概要】
正式名称:さがえ西村山農業協同組合
愛称:JAさがえ西村山
本所所在地:〒991-0061 山形県寒河江市中央工業団地75番地
事業内容:金融、共済、営農、産直ほか

【JAはが野について】
当組合は栃木県の南東部に位置し、日本一の生産量を誇るイチゴ「とちおとめ」をはじめとする園芸作物や、米穀類の生産が大変盛んな地域です。地域になくてはならないJAとして、金融・共済・営農・経済・福祉事業を総合的に展開しています。

【組合概要】
正式名称:はが野農業協同組合
愛称:JAはが野
本所所在地:〒321-4303 栃木県真岡市八条95
事業内容:信用・共済・営農・経済ほか

【株式会社AGRI SMILEについて】
AGRI SMILEは、「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」を経営理念に据え、豊かな経験を持つ産地と、進化を続けるサイエンステクノロジーを融合することで、環境に優しい魅力あふれる農業の実現に取り組んでいます。

国内最大規模の産地ネットワークを活かし、データサイエンス技術による農業DXソリューション、最先端バイオテクノロジーによる生産技術、産地のブランディング支援などを展開しています。また、技術創出の源泉であるアカデミアの交流を活発化するプラットフォームを提供し、社内外で技術を連携させています。今後も、産地と調和した革新的なサービスを通じて、笑顔(SMILE)のある未来を創造し続けてまいります。

【会社概要】
代表者:代表取締役 中道 貴也
事業内容:農産業DXサービス、脱炭素に資するバイオテクノロジーの開発及び提供
設立:2018年8月31日
所在地:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3丁目28-5 Axle御茶ノ水
会社URL:https://agri-smile.com/

プレスリリース提供:PR TIMES

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