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辰巳出版株式会社

【『昆虫はすごい』丸山宗利さん監修】世界22ヶ国で翻訳!「知ること」の楽しみに満ちたネイチャー・ノンフィクション『昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す』(&books)3月30日発売!

(PR TIMES) 2022年03月30日(水)19時45分配信 PR TIMES

翻訳書籍レーベル&booksでは3月30日(水)に新刊『昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す』を刊行します。ノルウェーに暮らす女性昆虫学者が、昆虫たちの多様な姿、そして人間とのかかわり--私たちヒトの社会を支える小さな生きものたちに迫った本書。『昆虫はすごい』(光文社新書)著者である丸山宗利さん監修、世界22ヶ国以上で翻訳されている、「知ること」の楽しさに満ちたネイチャー・ノンフィクションです。
翻訳書籍レーベル&booksでは3月30日(水)に新刊『昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す』を刊行します。ノルウェーに暮らす女性昆虫学者が、昆虫たちの多様な姿、そして人間とのかかわり――私たちヒトの社会を昆虫たちがどのように作りあげてきたのかを知ることができるネイチャー・ノンフィクション。

ムダのない高性能な体の仕組み、幼体から成体へと大胆や変態を遂げる不思議、いささか変わったセックスライフ、食べて食べられときに互いの利益のために共生する複雑な虫社会、チョコレートを生む昆虫、医学、薬、化粧品に欠かせない昆虫、未来技術へのヒント……。地球を縁の下で支える昆虫たちの、知られざる“凄さ”に迫ります。


[画像1: https://prtimes.jp/i/93966/31/resize/d93966-31-3fa32e22626019f53f99-0.jpg ]


http://www.amazon.co.jp/dp/4777828921

『昆虫はすごい』著者 丸山宗利さん監修! 世界22ヶ国以上で翻訳
ノルウェー生命科学大学の保全生物学教授、ノルウェー自然科学研究所の科学顧問としても活躍する昆虫学者アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン氏。研究に基づいた知識をライトにユーモラスに綴った本書は、広く受け入れられ世界22ヶ国以上で翻訳されています。日本版ではベストセラー『昆虫はすごい』(光文社新書)をはじめ多数の著作を手掛ける丸山宗利さんが監修されています。

〈本文より一部紹介〉
どこかで見た顔
長いこと、仲間の顔が認識できるのは哺乳類と鳥類だけだとされていた。個体間の関係を築く能力は、その二種類にしかないというわけだ。ところがある実験によってその幻想は打ちくだかれる。探求心旺盛な研究者たちが、アメリカに生息するアシナガバチの一種に、模型飛行機用の塗料でフェイスペイントをほどこすという実験をしたのだ。

アシナガバチの社会は厳格な階級制で、上下関係をきちんと理解しなければ生きていけない。顔を見分けるのに長けているのも、そのせいだろう。元来の模様を消すようにフェイスペイントをほどこされて容貌が変わってしまった個体は、巣に戻ると仲間たちから手荒に扱われた。仲間たちはペイントされた個体のことを、じつはよく知る相手だと認識できず、そのせいで混乱したようだ。研究者たちは、比較対照として別のアシナガバチの顔にもペイントし、その時は顔の模様を変えないように注意した。すると、巣に戻ったときに仲間たちに混乱は見られなかった。

さらに興味深いことに、数時間が過ぎると、仲間たちはフェイスペイントされた個体の新しい顔を受けいれた。時間が経つと緊張はやわらぎ、すべて元通りになった。仲間たちはペイントされた個体のことを、“お化粧”が新しいだけでよく知っている相手だと認識したのだ。こうして、アシナガバチは容貌をもとにコミュニティ内の個体を認識する能力をもっていることがわかった。

この種の創意工夫あふれる研究に触れると、「顔の認識は結局どのようにおこなわれているのか」という基本的な疑問に立ちかえらざるを得ない。ごく小さな脳しかもたない生きものが、カリフラワー並みのサイズの脳をもつヒトと同じ認知作業に成功しているのだ。昆虫の顔認識プロセスを深く追求したら、相貌失認(顔が識別できない脳障害)の人を救うこともできるかもしれない。
〈第1章 小さな体は高性能〉

自然界のデリバリーサービス
金曜の夕方、一週間の疲れを引きずりながら買いものに行って週末用の食材を買いそろえるのは、わたしにとって苦行だ。そんなとき心から昆虫になりたいと思う。オーストラリアに生息する大きくつやつやした緑色のキリギリスなら、歌をうたうだけで餌が自分のところまで飛んできてくれるのに。

キリギリスの歌は、ロミオがバルコニー下からジュリエットに歌うセレナーデに似ている。この種のキリギリスは、交尾を求める雌のセミが出す音を真似ることで雄のセミをおびき寄せるのだ。雌の歌だと思ってやってきた雄は、目当ての雌の代わりに、空腹の大きな敵と対面する羽目になる。わが身を餌としてデリバリーしてしまった、と気づいてももう遅い。

このように捕食者や寄生虫が、別の生きもののシグナルを真似て相手をだまし討ちにすることを「攻撃的擬態」という。
〈第3章 食べて、食べられて〉

ハエもやけ酒を飲む
腐敗したものやアルコールをふくむものにたかるというハエの最も不快な習性についても、有効活用の道はある。「ショウジョウバエのアルコール依存症」はまじめな研究の一分野だ。たとえば酔った雄のハエは、雌にまとわりついてしきりと交尾を迫るが、うまくいく確率は低い。求愛にしくじった雄は、首尾よくやってのけた仲間を横目にアルコールを摂取して傷心をまぎらわすともいわれている。どこかヒトに似ていて興味深い。

ショウジョウバエは、がんやパーキンソン病、不眠や時差ぼけなどの研究にも貢献している。こんどキッチンでハエを見つけたら、悪態をつく代わりに、生理学や医学の研究への多大な貢献に礼を言ってもいいのではないだろうか?
〈第8章 昆虫が与えてくれるもの〉

CONTENTS
はじめに
序章 地球は昆虫の星である
第 1 章 小さな体は高性能 ―― 体の仕組みと機能
第 2 章 昆虫たちの“婚活"事情 ―― 生殖と繁殖
第 3 章 食べて、食べられて ―― 昆虫と食物連鎖
第 4 章 昆虫 VS 植物 ―― 植物との共進化
第 5 章 ヒトの食卓と昆虫 ―― 蜂蜜から昆虫食まで
第 6 章 自然界の“掃除人" ―― 死骸と糞の分解
第 7 章 産業を支える昆虫たち ―― ヒトによる昆虫利用
第 8 章 昆虫が与えてくれるもの ―― バイオミミクリー、医学、セラピー
第 9 章 昆虫とヒトの未来 ―― 環境と多様性を守るために
おわりに
謝辞
監修者あとがき

[画像2: https://prtimes.jp/i/93966/31/resize/d93966-31-c454c58e0ec0a280522b-1.jpg ]



【著者略歴】
アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン(著者)
ノルウェー生命科学大学、保全生物学教授。ノルウェー自然科学研究所の科学顧問もつとめる。森林の生物多様性、昆虫の生態学についての講演、著作多数。本書『昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す』は 22 ヵ国以上で出版されている。

小林玲子(翻訳)
翻訳者。国際基督教大学教養学部卒。早稲田大学院英文学修士。主な訳書に、ローデ『環境破壊モンスターから地球を救おう! 』(河出書房新社)、マクビー『トランスジェンダーの私がボクサーになるまで』(毎日新聞出版)、クック『子どもには聞かせられない動物のひみつ』(青土社)などがある。

丸山宗利(監修)
九州大学総合研究博物館准教授。専門はアリと共生する昆虫の分類学が系統学。国内外で精力的に昆虫の調査をおこない、数々の新種を発見している。著書は『昆虫はすごい』(光文社新書)、『きらめく甲虫』(幻冬舎)、『アリの巣をめぐる冒険』(共著、東海大学出版会)など多数。


【書籍概要】
書名:昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す
著者:アンヌ・ヴェルトルップ=ティーゲソン
刊行:2022 年 3 月 30 日
判型・ページ数:四六版/248 頁
定価:1,980 円(1,800円+税10%)
ISBN:978‐4‐7778‐28920

Amazon:
http://www.amazon.co.jp/dp/4777828921
楽天ブックス:
https://books.rakuten.co.jp/rb/17047612/?l-id=search-c-item-text-02



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