• トップ
  • リリース
  • トークンを発行するWeb3.0事業者の会計処理を後押しするためのレポートを公表

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2

トークンを発行するWeb3.0事業者の会計処理を後押しするためのレポートを公表

(PR TIMES) 2023年09月06日(水)20時15分配信 PR TIMES

Web3.0事業の会計・監査に携わる初学者向けに、トークン発行時の会計処理の検討ポイント、契約関係、参考となる開示資料を整理

一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(所在地:東京都千代田区 会長:廣末 紀之、以下当会)は、一般社団法人日本暗号資産取引業協会(所在地:東京都千代田区 会長:小田 玄紀)と共同で、暗号資産を発行するWeb3.0事業者の会計処理を後押しするため、これら事業と会計・監査に携わる初学者向けに、トークン発行時の会計処理の検討ポイント、契約関係、参考となる開示資料を整理したレポートを公表しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/61087/31/resize/d61087-31-bc80b66daea0c739ae2f-1.png ]

日本のトークン発行における会計処理の課題


IEO(Initial Exchange Offering)とは、様々な事業者が活用可能な、暗号資産交換業者を介してトークンセールを実施する、Web3.0プロジェクトの新たな資金調達およびユーザー拡大手段です。金融庁監督下の暗号資産交換業者により、プロジェクトの実現可能性について審査および継続的なモニタリングがなされるため、信頼性の向上が図られる制度となっています。また、令和5年度税制改正にて、自社発行トークンに係る法人税の時価評価課税の適用除外要件が定められたことから、実施環境が整備されており注目を集めています。国内では現時点で4例が実施され、第1号案件での調達額は9億円[1]を超えました。
しかしながら、暗号資産を活用した新たな仕組みであることから、直接参照可能な会計基準上の指針がないことと、発行者となりうる事業者、会計実務者、監査法人で取引の理解が進んでおらず、高いコミュニケーションコストが求められ、特に会計監査を受ける上場企業等においてIEOの実施が困難な環境となっています。

[1] 株式会社HashPalette, 「2023年4月開示資料」, https://document.hashpalette.com/disclosure_2023-4.pdf

本ペーパーの目的と概要


本ペーパーは、これらの課題を受け、暗号資産の発行に関連する会計上の取扱いを考えるにあたって理解が求められる取引の実態を、日本の規制環境を踏まえて明らかにすることを目的として作成いたしました。

世界及び日本における暗号資産に関わる会計基準開発の動向と現在地
IFRSおよび米国会計基準、日本の会計基準において、暗号資産の発行に関して直接的に参照可能な指針は現時点では公表されていないため、暗号資産の発行者は、既存の会計基準を参照し、自ら会計方針を定めて会計処理を行うともに必要な開示を行うことが必要と考えられます。

日本における暗号資産発行時の規制の概要
日本において暗号資産交換業者が発行者に代わって暗号資産を販売する場合は、認定自主規制団体の自主規制規則である「新規暗号資産の販売に関する規則(ICO規則)」に服する必要があります。この規則においては、発行者と暗号資産交換業者の間で、審査、継続開示、調達資金の目的外使用の禁止などの自主規制を定めており、これが私法上の委託販売契約の中の義務として盛り込まれる可能性があります。

[画像2: https://prtimes.jp/i/61087/31/resize/d61087-31-f9060b7092c83ace86b9-0.png ]

会計判断にあたってアクセスできる情報
暗号資産交換業者および発行者が公表する適時開示、認定自主規制団体が公表している権利義務の有無が確認できる概要説明書、その他自主規制規則に基づき暗号資産交換業者が発行者に行った審査資料等を参照することができます。

会計処理上の検討ポイント
提供する財又はサービス等は何か、暗号資産と発行者が獲得する対価との対応関係、返金などの罰則、免責事項の法的有効性、譲渡制限の開示、バリュエーションモデルが主な検討ポイントとなります。

発展的議論
スマートコントラクトの内容に契約関係を見出す議論、デジタル資産の事実上の支配に対する私法上の整理などの国際的な議論を概観しています。

付録:法的義務の明確化と会計判断の例
会計処理として考えられるパターンを例示しました。 1.調達資金を使用した割合に応じて収益認識する方法、2.約束した成果物が納入された時点又はマイルストーン達成時に収益認識する方法、3.一定の期間に応じて収益認識する方法

資料のダウンロード


 1.公表にあたって(PDF)
 2.暗号資産発行者の会計処理検討にあたり考慮すべき事項(PDF)
 3.【概要資料】web3.0に関する勉強会報告/JCBA公表物について(PDF)
詳細は下記よりダウンロード願います。
 https://cryptocurrency-association.org/news/main-info/20230906-001/

協会概要


企業名 :一般社団法人 日本暗号資産ビジネス協会
(Japan Cryptoasset Business Association)略称 JCBA
所在地 :東京都千代田区鍛冶町1丁目10番6号 BIZ SMART神田901号室
代表者 :会長 廣末 紀之 URL:https://cryptocurrency-association.org
設立  :2016年3月
事業内容:
暗号資産、ブロックチェーン上のデジタル資産、Web3に関連するビジネスについての知見の共有、会員の意見集約、業界課題の解決に向けての論点整理や提言を通したビジネス環境整備・促進、普及啓発活動に取り組んでいます。
 ・分科会:現在11 部会 税制検討、ICO・IEO、ユースケース、金融、NFT、ステーブルコイン、DeFi、セキュリティ・ システムほか、タスクフォース、ワーキンググループ等が活動
 ・定期勉強会 :法規制、税務会計、技術、ビジネス面に関するテーマで毎月開催
 ・提言、要望 :業界課題の論点整理、政党や監督官庁への提言・要望
 ・会員間のネットワーキング:懇親会の開催等
 ・外部活動  :講演等による普及啓発、司法当局や消費者センター等への講演及び協力など

会員企業について


正会員:30社 準会員:92社 特別会員:4社 団体会員:11社 計137社(2023年9月時点)
暗号資産交換業者、ブロックチェーン・NFT関連事業者、その他暗号資産関連ビジネス事業者、金融商品取引業者、システム・セキュリティ関連事業者、法律事務所、会計監査法人、税理士事務所、研究・教育機関など
会員一覧:https://cryptocurrency-association.org/member/



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る