プレスリリース
米軍初のスタンドアローン型10キロワット級対ドローンレーザー兵器
ホワイトサンズ・ミサイル実験場で実射による性能評価済み
短距離攻撃、スウォーム攻撃、長距離の脅威を迎撃
米空軍ライフサイクル管理センターによる空軍作戦へのレーザー兵器導入が本格化
[画像: https://prtimes.jp/i/44028/30/resize/d44028-30-a041ec602a36f92c00a6-0.jpg ]
テキサス州マッキンニー(2022年6月12日)-米空軍ライフサイクル管理センターとレイセオン・テクノロジーズ(NYSE: RTX)は昨年秋、ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場において、空軍初となるパレット式高出力レーザー兵器の連続実射試験を4日間にわたり実施し、試験運用に成功しました。
新しいパレット式レーザー兵器は、場所を選ばず移動・据え付け可能なスタンドアローン型として米軍の要求仕様に沿って作られた初の10キロワット級レーザーです。「H4」と呼ばれ、レイセオン・テクノロジーズが米空軍にこれまで提供してきた実戦配備可能なレーザー兵器システムの第4弾となり、当社が米国国防総省に納入した8番目のシステムです。
レイセオン・テクノロジーズの高出力レーザー部門のシニア・ディレクターであるマイケル・ホーフルは次のように述べています。「あらゆる場所でドローンの脅威に直面している米空軍ですが、今回の運用成功により、非対称脅威の防御用に配備可能と実証されたレーザー兵器を4セット持つことになります。このレーザー兵器はコンパクトで堅牢な上、すぐに運用可能で、固定の場所や地面、平台トレーラーやピックアップトラックに乗せても使用できます。このような新しい技術は実戦で必要とされており、こうした装備を現場に投入しようとする米空軍の取り組みを支援できることを誇りに思うと同時に、空から脅威を排除するシステムの能力を信頼していただけると自負しております」
このパレット式レーザー兵器は、短距離の航空脅威から人々や施設、装備等を守るように設計されていますが、長距離で迫ってくる脅威を含め、短距離攻撃、スウォーム攻撃を仕掛けてきた試験用ドローンを捕捉、照準、追尾、撃墜する実射試験を数日間行うなどして、米空軍の試験・評価計画に合格しました。
今回の第704試験群は初の「パレット式レーザー兵器」を使用し、戦術的に有効な範囲で、様々なサイズのクワッドコプターと固定翼ドローンに対する多数の撃墜(ハードキル)に成功しました。試験運用は、砂が吹き荒れ、気温がたびたび華氏110度(摂氏約40度)にまで上昇する中で昼夜を通して行われました。
ピックアップトラックの荷台に収まるほどコンパクトなこのH4レーザー兵器は、高出力レーザー兵器モジュール、ビームディレクターにもなる長距離電子光学/赤外線(EO/IR)センサー、熱制御システム、内部電源、ターゲティングソフトウェアを全て一つに収め、どんなに過酷な戦場でも使用できるようになっています。操作は、ノートパソコンと、TVゲームで使用されているコントローラーで行われ、既存の各種防空指揮統制システムに組み込み可能で、重要な多層防衛の一部となります。
パレット式レーザー兵器の製造はテキサス州マッキニーにある世界初のレーザー兵器工場で行われ、ライフサイクル管理センターから受注を受けて9か月で納品されました。
※ この資料はレイセオン・テクノロジーズが2023年6月12日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約し、配信するものです。資料の内容および解釈については英語版が優先されます。
レイセオン・テクノロジーズについて
レイセオン・テクノロジーズ(NYSE: RTX)は、世界最大の航空宇宙・防衛企業です。18万人の従業員からなる私たちのグローバルチームは、既知の科学の限界に挑戦し、私たちの世界をつなぎ、守る方法を再定義しています。私たちは航空を進歩させ、よりスマートな防衛システムを構築し、宇宙の深淵へ向かうためのイノベーションを生み出しています。レイセオン・テクノロジーズはバージニア州アーリントンに本社を置き、2022年の売上高は670億ドルに達します。
プレスリリース提供:PR TIMES