プレスリリース
--DXプラットフォームのグロースと研究開発を加速--
「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」を経営理念に掲げる株式会社AGRI SMILE(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中道 貴也、以下AGRI SMILE)は、事業および組織の拡大にあたり、ジャフコV7投資事業有限責任組合、HERO Impact Capital 1号投資事業有限責任組合、サイドウェイズ1号投資事業有限責任組合、およびSMBCベンチャーキャピタル7号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施し、シリーズAエクステンションラウンドとして約7.5億円の資金調達を行いました。これにより、シリーズA累計調達額は約9.2億円に到達しました。
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AGRI SMILEの事業内容
AGRI SMILEは、「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」という経営理念を掲げ、産地の中核をなす農業協同組合(以下JA)とのパートナーシップのもと、ソフトウェアとバイオテクノロジーによって持続可能な農業の実現に挑戦しています。農作物の栽培から販売、さらに産業の成長を支えるアカデミア領域におけるDXを推進するとともに、異常気象対策やカーボンニュートラルに寄与するバイオスティミュラントの研究開発に取り組んでいます。産地ごとに異なる課題に対応するために、これら4つの事業を基盤としたソリューションを、産地ごとの作物や気候、産地のニーズに合わせてカスタマイズして提供しています。
研究開発事業では、バイオスティミュラントの開発、および現場実装に取り組んでいます。バイオスティミュラントは気候変動に伴う植物の高温・乾燥などの環境ストレスを緩和し、安定的な収量・品質の農作物を収穫することを可能にする資材です。本事業と各DX事業の掛け合わせにより、産地への提供価値を最大化しています。「KAISEKI」事業では、ビッグデータから圃場ごとの化学肥料削減余地や土壌改良の方向性を見出し、バイオスティミュラントの活用により改善策の実行まで伴走しています。農産物の収量・品質を向上させることで、「産直プライム」事業におけるオンライン販売の成長につながるとともに、消費者嗜好データを栽培に反映させることも可能となります。また、産学のイノベーションを活性化させる「Academia Hub」事業によって、AGRI SMILEも外部の研究者や民間企業と活発にコミュニケーションをとることができ、持続可能な農業の実現に資する技術開発の加速や、そのための共同研究等につながっています。
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AGRI SMILEの事業概況
AGRI SMILEは2018年の創業以来、全JAの約4分の1にあたる150以上のJAとのネットワークを築き、そのニーズに応える形で事業を拡大してきました。栽培DX事業「KAISEKI」では、1JAで約12億個もの農産物を解析した事例もあります。複数のJAと提携した農産物ブランディング支援事業「産直プライム」では、導入から1年で売上が5倍、2年で18倍超に成長した産地もあります。提携産地全体での青果物取扱高※1は約1,000億円に達しています。また、「Academia Hub」事業は、延べ54,000人の研究者が利用する国内最大級の研究交流プラットフォームに成長しています。研究開発事業においては、規格外農作物や加工残渣といった食品残渣を原料とするバイオスティミュラントをすでに25種開発※2、関連特許の出願数は11件に拡大しており、JAと連携して生産現場への導入を進めています。
3つのDX事業の売上は伸長しており、中には黒字化しているものもあります。これらの営業利益を積み上げて研究開発事業への投資を加速させ、中期的にはグローバルへの展開も見据えています。
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※1JAの共同販売事業における、市場出荷と直販を合わせた売上高。
※2当社特許技術であるスクリーニング技術と評価指標によって、ラボレベルで有効性を確認した素材及び資材を指す。
【本ラウンドに参画した投資家からのコメント】
ジャフコV7投資事業有限責任組合
食や農業は、人間にとって必要不可欠なものであり、食料の安定供給は、生活の根幹を成すものですが、我が国においては、食料自給率や農業就業人口の高齢化など、深刻な問題を抱えており、加えて昨今の異常気象の頻発、農薬や化学肥料の価格高騰と、対処すべき課題は多く存在します。AGRI SMILEは、真に生産者の立場に立ち、全国各地のJAや民間企業と協働で、バイオスティミュラントの研究開発、農産物の解析、販売支援まで幅広く事業を展開しており、今回の資金調達により事業拡大を加速する事で、日本の食や農業の発展に大きく貢献されることを期待しております。
ジャフコグループ株式会社 パートナー 井坂 省三
HERO Impact Capital 1号投資事業有限責任組合
食品残渣を用いたバイオスティミュラント資材の研究開発によって、脱炭素社会に向けた食・農業に関わる地球課題解決を実現するAGRI SMILE社との御縁を頂戴しました。当社は既に全国各地の多くの生産者・農業協同組合の方々へ価値を届けている稀有なスタートアップであり、これからミッションの通り、産地と共に、そして中道代表を中心としたスーパーなチームと共に、脱炭素社会実現と持続可能な農業生産を両立する人類の未来を切り拓くことを期待しています。
HERO Impact Capital Founder & General Partner 渡邊 拓
サイドウェイズ1号投資事業有限責任組合
リソースが限られるスタートアップの基本戦略として、一つのことに集中すべきとは広く知られていますが、AGRI SMILE社においては、初期から、研究開発とソリューション提供を取り組んでいるだけでなく、且つそれらを有機的に機能させた事業ポートフォリオを作られており、更にそれを実現できる中道さん率いるチームの実力を見させてもらい、驚きを持って投資させていただきました。彼らの取り組みによって、世界的に見ても高いレベルの日本の食や農業が、もっと魅力的なものになっていくのが楽しみです。
株式会社フリークアウト・ホールディングス 代表取締役社長 Global CEO 本田 謙
SMBCベンチャーキャピタル7号投資事業有限責任組合
この度、AGRI SMILE社に出資させていただきました。
「現場に資すること」を徹底し、研究・栽培・販売それぞれの領域で既に核となる事業が確立されており、今後それらが有機的に結びついた暁に訪れる、持続可能な新しい農業の在り方の実現が楽しみです。非常に大きな挑戦ですが、中道さん率いる多様なバックグラウンドを持つ魅力的なチームですし、何より、農業界全体をより良い方向へと推し進めようとする視座の高さは特筆すべきと考えており、AGRI SMILE社の更なる飛躍を確信しております。
我々SMBCグループとしても、様々なかたちで貢献できるよう努めてまいります。
SMBCベンチャーキャピタル株式会社 投資営業第一部 部長代理 渡辺 雄太
株式会社AGRI SMILEについて
AGRI SMILEは、「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」を経営理念に据え、豊かな経験を持つ産地と、進化を続けるサイエンステクノロジーを融合することで、環境に優しい魅力あふれる農業の実現に取り組んでいます。
国内最大規模の産地ネットワークを活かし、データサイエンス技術による農業DXソリューション、最先端バイオテクノロジーによる生産技術、産地のブランディング支援などを展開しています。また、技術創出の源泉であるアカデミアの交流を活発化するプラットフォームを提供し、社内外で技術を連携させています。今後も、産地と調和した革新的なサービスを通じて、笑顔(SMILE)のある未来を創造し続けてまいります。
【会社概要】
代表者:代表取締役社長 中道 貴也
事業内容:農産業DXサービス、脱炭素に資するバイオテクノロジーの開発及び提供
設立:2018年8月31日
所在地:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3丁目28-5 Axle御茶ノ水
会社URL:https://agri-smile.com/
プレスリリース提供:PR TIMES