• トップ
  • リリース
  • 世界初※フッ素フィルムを用いたアンテナ一体型高周波伝送路開発に成功

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2

セレンディップ・ホールディングス株式会社

世界初※フッ素フィルムを用いたアンテナ一体型高周波伝送路開発に成功

(PR TIMES) 2023年03月27日(月)18時15分配信 PR TIMES

5G 対応IT デバイス向けに実用化の見込み

セレンディップ・ホールディングス株式会社(代表取締役社長:竹内 在 以下、当社)の連結子会
社である天竜精機株式会社(代表取締役社長:小野 賢一 以下、天竜精機)は、フッ素フィルムを用
いたアンテナ一体型高周波伝送路(以下、本製品)を開発し、このたび学校法人近畿大学(学長:細井
美彦)工学部(以下、近畿大学工学部)と連携した試験運用を通じて、5G対応端末への適応を確認し
ました。
※天精機特許取得済み工法並びに構造体による。2023 年3 月1 日現在、天精機調べ
[画像1: https://prtimes.jp/i/33982/28/resize/d33982-28-a7c9f90ae776e4b65a7c-0.png ]

アンテナ一体型高周波伝送路の特性


最近のスマートフォンやPCなどITデバイスの通信精度の向上により、5Gなど高周波帯での伝送効率向上が課題となっています。伝送効率向上のため、高周波の伝送に適切なフッ素フィルムを用いることがありますが、フッ素フィルムは加工性が悪く、取り扱いが困難とされていました。
この度、天竜精機は、特許取得済み工法並びに構造体を応用した独自技術により、フッ素フィルムを用いた伝送路を開発、送受信アンテナと一体化することで、伝送路とアンテナの接続部分の伝送ロスを下げ、伝送効率を一層高めて薄型化した「アンテナ一体型高周波伝送路」を開発しました。
本製品は、材料接合に接着剤を使用しない工法のため、厚さ0.35mm(対従来品比54%)と非常に薄く、軽量であるため、スマートフォンや薄型PCへの搭載がしやすいという特性を持ちます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/33982/28/resize/d33982-28-6004e388fe4634df7c14-1.png ]


実用化への目途


天竜精機は、本製品の実用化に向けて、近畿大学工学部と連携し、科学分析や技術開発を重ね、5G対応端末への搭載が可能になりました。また、天竜精機の主事業であるファクトリーオートメーション製造装置の製造技術を活かし、本製品の製品量産は完全自動化される見込みです。

近畿大学工学部化学生命工学科 白石 浩平教授による評価


フッ素フィルムと平滑銅箔は高周波用基板材料として最有力ですが、難接合性のため、従来はフィルム表面を粗面化させて接着剤を塗布し銅箔と接合させる手法でしか接合できませんでした。しかし、特殊加工処理によりフィルム表面に非常に高密度の官能基を形成することで、フィルム表面を平滑に保ったまま銅箔と『化学結合』させて接合させることが可能になりました。この基板は、平滑なフッ素フィルムと平滑銅箔を理想的な方法で接合したもので、高周波でも非常に損失が少ないのが特徴です。
 天竜精機は、この基板を用いて、多層化させることで、フラットで薄型・省スペースで高性能な『アンテナ一体型高周波伝送路』を開発することができました。本製品は、Beyond5G時代の100GHz程度の周波数でも応用次第で利用可能で、今後は、スマートフォンや基地局のアンテナ部品、ミリ波レーダーのアンテナ部品等への活用が期待できます。

■白石 浩平教授 プロフィール
【所属】 近畿大学工学部化学生命工学科、大学院システム工学研究科、次世代基盤技術研究所 教授 
【研究分野】
 (1) 生体材料学:生体適合性高分子、細胞応答を制御する温度応答性高分子の設計・合成とプラズマポスト重合による表面処理技術の開発、細胞融合/遺伝子導入素材の開発、血液凝固診断用医用素材の開発、ヒドロキシアパタイト系人工骨の調製
 (2) 機能性高分子:液晶ポリマーの合成と機能、高速通信用アンテナ基板用材料
 (3) 高分子合成:ポリ乳酸を中心とする生分解性高分子とセルロースナノファイバー等の天然素材を利用したフィルムの産業応用、ゴムの物性改善、難着霜親水性高分子材料の開発等


【略歴】
 大阪市立大学大学院工学研究科前期博士課程修了(1986年)
 大阪市立大学大学院工学研究科後期博士課程単位取得満期退学 (1987年)
 近畿大学工学部助手(1987年)、同講師(1992年)、同助教授(1998年)、同教授(2004年)
 独ハイリッヒ・ハイネデュッセルドルフ大学博士研究員(1998年-1999年)
 「分子インプリント法による人工酵素の開発」
 Gordon Research Conferences(NewHampshire) (1999年) Reactive polymers,Ion Exchange & Adsobe

今後の展開


更なる発展として、6Gなどの高周波帯にも対応した伝送路を開発し、車載ネットワークサービ
ス用高周波信号線の置換やサーバー用伝送路の置換他開発を進めます。

会社概要


セレンディップ・ホールディングス株式会社

所在地 愛知県名古屋市中区錦一丁目5番11 号
設 立 2006 年8月
代表者 代表取締役社長 竹内 在
URL https://www.serendip-c.com/
事業内容 経営受託及び事業再生、投資事業、経営コンサルティング

天竜精機株式会社(セレンディップグループ)

所在地 長野県駒ヶ根市東伊那5650
設 立 1959 年12 月
代表者 代表取締役社長 小野 賢一
URL https://www.tenryuseiki.co.jp/
事業内容 コネクタ関連自動機、電池関連自動機等、表面実装関連設備の開発・設計・製造

学校法人近畿大学

所在地 大阪府東大阪市小若江3 丁目4 番1 号(東大阪キャンパス)
代表者 学長 細井 美彦
設 立 1925 年
URL https://www.kindai.ac.jp/



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る