プレスリリース
〜 6月より新たにブレーキの「寿命予知システム」最適化に向けた取り組みを開始 〜
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製造業のエンジニアリングチェーン※を最適化するDXプラットフォーム「WALL」を展開する株式会社SUPWAT(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:横山 卓矢、以下:SUPWAT(スプワット))は、クラッチ・ブレーキの総合メーカーである小倉クラッチ株式会社(本社:群馬県桐生市、代表取締役社長:小倉 康宏、以下:小倉クラッチ)に「WALL」を提供し、2024年4月より、複数の研究テーマにおいて小倉クラッチの研究開発部門とAIを活用した取り組みを開始しましたので、お知らせいたします。なお、小倉クラッチが開発・提供するブレーキの「寿命予知システム」についても、2024年6月より、「WALL」の活用を開始いただいております。
SUPWATが開発・提供を進める「WALL」は、製造業のエンジニアリングチェーンにおける技術開発・設計・生産技術工程に特化して開発されたプラットフォームであり、エンジニアリング業務における実験および解析サイクルを、効率化・高速化、形式知化し、エンジニアリングチェーンのDXを実現するプロダクトです。データとAI等の先端技術を駆使した高度なモデリングにより、複数の制約条件下でのパラメータ最適化をはじめ、影響度分析や性能予測などを容易に実験や解析に利用することが可能となります。これまで、勘と経験に頼り莫大な時間とコストをかけて実施されていた実験・解析時の試行錯誤を、「WALL」の活用により効率化することでエンジニアリング業務の高速化を図ります。また、実験や解析における試行錯誤の結果をプラットフォーム上に保存することができるため、暗黙知であった個人の勘や経験を形式知化し、チーム内で共有することでプロジェクトを効率化することも可能です。さらに、AIにより開発や設計の条件・組み合わせなどを新たに発見することが可能となるため、技術開発および設計の高度化にもつながります。2021年の提供開始以降、自動車メーカー、素材メーカー等製造業界の大手企業に導入を頂いており、「WALL」の活用により、研究開発工程の実験・解析時間を60%超削減することも実証されています。
小倉クラッチは1938年の創業以来、モーションコントロールの要であるクラッチ・ブレーキを自動車産業はじめあらゆる産業分野に提供すべく、多種多様な製品を5,000機種以上開発し積極的に市場を開拓されています。小倉クラッチが開発・製造する製品は、機械の動力を伝達・遮断するためのクラッチや制動・保持するためのブレーキから、自動車の過給装置・排ガス規制対応機器や燃料電池用といった幅広い用途に適応するルーツブロワ、製造の高効率化や工場内の環境改善を目的にしたオイルミスト除去装置、その他消防機器など多岐に渡ります。また、グローバル化する産業・経済の潮流を捉えて海外展開を進め、日本の工場をマザープラントとして世界6カ国に拠点を設けて生産・供給体制を確立されています。累計4億台以上を世界各国に提供したカーエアコン用クラッチを始めとした『モーションコントロール』の領域から、『コンポーネント・プロダクツ』へと領域を広げ事業拡大を図られており、更には『モノ』から、『コト』(製品を何とどうつなげるか)へとシフトしています。
稼働の安定性、安全性を確保しつつ環境性・高効率性・高耐久性が求められるブレーキやクラッチの製造においては、コア技術の開発工程において専門性の高い試行錯誤が繰り返されており、担当する開発部門では実験や解析が日々膨大な時間をかけて実施されております。また、小倉クラッチでは、新製品の開発にも精力的に取り組まれており、その過程において従来の画一的なアプローチでは開発が難しいテーマが生じていることも課題として認識されております。これらを背景に、AIとデータを活用し実験や解析の効率化、高速化を図ること、また新たな研究成果を創出することを目的とし、この度「WALL」を導入いただきました。導入以降、空隙形製品に用いる構成部材の熱処理条件最適化、電磁クラッチに用いるプレス加工部材の設計最適化、自社開発部材の設計最適化等、複数の研究テーマにおいて「WALL」を活用いただいており、アプローチも目的にあわせ、パラメータの最適化、影響度分析、性能予測など多角的にご利用いただいております。また、6月からは、新たな研究テーマとして、無励磁作動ブレーキの製品稼働状態をリアルタイムに監視する「寿命予知システム」において、対象となるブレーキ毎に行われる試験工数を削減すべく「WALL」の活用を開始いただいております。
SUPWATは、ビジョンとして掲げる「知的製造業の時代を創る」べく、製造業界への「WALL」の普及を推進し、エンジニアリングチェーンのDX推進を図ってまいります。
※エンジニアリングチェーン:製造業における設計部門を中心とした製造プロセスの一連の流れを指します。企画や受注から始まり、設計、製造準備、製造、保守保全等まで、設計を中心とした一連の業務プロセスです
■ 小倉クラッチ株式会社 執行役員 技術本部副本部長 園部 哲也 様コメント
2021年2月の最初のプレゼンテーションから2年半を経て2023年8月のプレゼンテーションで、当社でも使えそうだ!と判断しトライアルを決意しました。「WALL」に最も適するであろうテーマと、別の開発部門が抱えるテーマの2本立てで試行させたところ、各々が前向きな感触を示したため本年4月に正式導入させて頂きました。未だ成果が認められるところまでには至っておりませんが、「WALL」と部員の成長は確りと感じております。「WALL」の目指すところと当社の導入目的は間違いなく一致しているものと存じますので、SUPWATさんのサポートと併せて今後得られるであろう成果に大いに期待しております。
■ 小倉クラッチ株式会社について
社名:小倉クラッチ株式会社
所在地:群馬県桐生市相生町2丁目678番地
設立:1948年5月
代表者:代表取締役社長 小倉 康宏
事業内容:
● 世界中の自動車に使用されるカーエアコン用クラッチ
● 総合メーカーとして多様なユーザーニーズに対応する各種一般産業用クラッチ・ブレーキ(産業機械、工作機械や建設機械、OA機器等)
● 自動車用スーパーチャージャーから燃料電池用のポンプまで応用範囲の広いルーツブロワ
● 国産・外国車に対応する独自ブランドからリリースする自動車用強化クラッチ
● 製造効率向上、環境改善の為のオイルミスト除去装置
● 張力制御機器、防災関連機器等
● 上記製品の開発、製造及び販売
URL: https://www.oguraclutch.co.jp
■ 株式会社SUPWATについて
SUPWATは、「知的製造業の時代を創る」をビジョンに掲げ、製造業のエンジニアリングチェーンを最適化するDXプラットフォーム「WALL」の開発・提供を行なう製造テックベンチャーです。製造業のエンジニアリング業務である、研究開発・設計・生産技術開発等の業務工程においては、実験や解析の試行錯誤に莫大な工数がかかっており、また、いまだに熟練者の知見が形式知化されておらず、人の勘と経験に頼らざるをえない点が課題となっています。SUPWATは、2019年の創業時より、製造業のエンジニアリングチェーンにおける課題をAIをはじめとしたテクノロジーで解決すべく、エンジニアリング業務の実験および解析のサイクルを効率化・高速化、形式知化する「WALL」の開発に取り組んでいます。すでに、売上数百億円規模の自動車、自動車部品、素材、化学メーカーなど、多種多様な製造業のエンタープライズ企業に導入をいただいております。
社名:株式会社SUPWAT
所在地:東京都中央区日本橋1丁目41 日本橋一丁目三井ビルディング5階
設立:2019年12月
資本金:66,000,000円(2024年2月末時点)
代表者:代表取締役CEO:横山卓矢
事業内容:製造業のエンジニアリングチェーンを最適化するDXプラットフォーム「WALL」の展開
URL:
株式会社SUPWAT:https://www.supwat.com
WALL:https://cs.supwat.com
プレスリリース提供:PR TIMES