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プランティオ株式会社

プランティオ、滋賀大学と共同研究を開始

(PR TIMES) 2021年08月30日(月)15時15分配信 PR TIMES

一般向け “野菜栽培ナビゲーションシステム” の予測アルゴリズム向上を目指す。


■ 研究の背景

人類は野菜栽培という領域に於いて長きにわたり、経験と勘に頼ったアナログなアプローチを続けてきました。昨今、盛んなアグリテックも従来の産業としての「農業」向けでしかなく、個人や地域の「家庭菜園」へのアグリテックは一向に普及していません。
一方で、食品ロス削減や、脱炭素、気候変動への対応という観点で分散型の『マイクロ・ファーミング』(一般の方が小規模に行う農的活動)の重要性が再認識され、国内外問わず取り組みが盛んになっていますが、適切な栽培手法や問題への対処方法の把握が難しいのが実情です。
プランティオ株式会社(本社:東京都渋谷区 代表取締役 共同創業者 CEO:芹澤 孝悦、以下 プランティオ)は、だれでもどこでも野菜栽培できる社会の実現を目指し、従来のアナログな野菜栽培をデジタルに変換した一般向けの“野菜栽培ナビゲーションシステム”「grow OS」(*1*2)を開発しています。

*1 栽培ナビゲーションシステムの特許技術(特許第6261826号)
*2 センサーデバイス”grow CONNECT”、”専用アプリ”grow GO” を用いてシステムを利用できます

■ 研究の内容

プランティオは保有する野菜データベース、利用者の栽培履歴とセンサーデータを滋賀大学に提供し、同大学のデータサイエンス領域(准教授 岩山幸治)および栽培学領域(准教授 森 太郎)の協力を得て、データ分析、学習予測アルゴリズムの構築、栽培実証実験を行います。これにより、各利用者が栽培する地域や季節、天候に合わせた最適なナビゲーションの実現や予測精度の向上が期待できます。

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いつでもどこでも誰でも、野菜を育てられる世界へ


[画像2: https://prtimes.jp/i/35570/26/resize/d35570-26-946b2932a8a596edb959-1.jpg ]

フードロスや食糧危機、環境破壊の問題、食の安心・安全など、農と食には、「生産」と「消費」が離れていることから起因する様々な社会課題があります。これらの課題の解決のキーとなるのは、野菜を“育てる”と“食べる”をシームレスに、海外ではスタンダードになりつつあるFarm to Tableスタイルであるとプランティオでは考えています。しかしながら、野菜栽培を一度経験した人のうち6割が挫折する、というデータがあります。その理由として多いのが、日々の水やりや間引きなどをする時間がない、生育に不安があるとき何をすればいいかわからず枯らしてしまったなど。そこで、プランティオでは、 IoTセンサーやアプリを使い、テクノロジーとコミュニティによって収穫までをサポートするサービス『grow』を展開しています。


野菜栽培ナビゲーションシステム 「grow OS」

[画像3: https://prtimes.jp/i/35570/26/resize/d35570-26-7a2acfaecf11e235d9f9-2.png ]


約260種類(*3) の野菜のデータベースを持ち、栽培を支援するシステムです。種まきから収穫や採種までの成長過程と標準的な所要日数、各成長段階における水分量や土壌温度などの環境適正値、必要なお手入れとそのタイミングなどの情報をベースに栽培を支援します。利用者は通知される情報を参考に栽培することで、収穫までに必要な情報を調べる手間が省けるとともに、失敗などのリスクを軽減することが可能です。
センサーが取得したデータを元に水やりなど必要なお手入れを通知したり、ユーザーが記録した栽培進捗やお手入れのタイミングを学習し収穫期までの日数を補正するなど、今の状況に合わせたナビゲーションが可能です。
今後は、利用者の栽培情報を集合知として学習することで予測精度の向上や、地域や季節、天候に合わせた的確なナビゲーションの実現を目指します。

*3 2021年8月時点


IoT センサー 「grow CONNECT」

[画像4: https://prtimes.jp/i/35570/26/resize/d35570-26-cccf23686b9844c2de06-3.jpg ]


世界で初めて、6つのセンサーを1つのデバイスに搭載。野菜栽培に必要な土壌水分量、土壌温度、照度、カメラ、外気温、外湿度のデータをWi-Fi経由でアップロードし、クラウドに蓄積します。1回の充電で約2か月の動作が可能です。


専用アプリ 「grow GO」

[画像5: https://prtimes.jp/i/35570/26/resize/d35570-26-64ecc6b359fa6ddb0f6b-4.jpg ]


IoTセンサーから取得したデータは、専用アプリ「grow GO」で確認できます。種まきから収穫時期を予測し、栽培ステージや土壌水分量などに合わせて必要なお手入れがアプリに届きます。家族や地域での共同栽培やコミュニティを形成したり、プランティオや提携企業が運営する屋上農園フィールドでの栽培に参加することも可能です。



滋賀大学について1



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教育、経済両学部は伝統の上に展開を見せ、日本初のデータサイエンス学部は同研究科博士前期課程と後期課程の誕生で、学部から博士まで一貫したデータサイエンス人材育成へ。教職大学院も拡充。Society5.0を牽引するデータサイエンス、未来を切り開く子供たちを育てる未来教師、新しい社会の展開を見通すビジネスサイエンスの3つの横軸に、STEAM教育にデータサイエンスリテラシーを組み合わせたリベラルアーツ・滋賀大モデルの縦軸を組み合わせ、未来を創生する大学を目指します。


滋賀大学について2



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家庭菜園に類似した学校での栽培という「マイクロ・ファーミング」において、適した栽培方法や作物の特性に関する研究を行っています。具体的には、「多様なナス品種を活かした生活科学習教材の開発 〜ナス品種の特性と学校に適した栽培方法の科学的評価〜」(日本生活科・総合的学習教育学会第27回全国大会)、「生活科でのナスの一人一鉢栽培における生育・収量の品種間差異」(日本産業技術教育学会第37回近畿支部大会)などの研究を実施しています。


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滋賀県在来野菜の維持・普及に向けて、在来作物の特性解明や栽培方法の確立、在来作物を題材とした栽培学習プログラムの開発に関する研究を行っています。具体的には、「滋賀県在来甘トウガラシ品種‘杉谷とうがらし’の呈味性および機能性」(園芸学会平成30年度秋季大会)、「滋賀県在来‘杉谷なすび’および‘杉谷とうがらし’の接ぎ木栽培に適した台木品種の選定」(園芸学会令和元年度秋季大会)、「滋賀県在来ナス‘杉谷なすび’,‘下田なす’, ‘高月丸なす’の教材としての特性評価」(日本産業技術教育学会第62回全国大会)、「総合的な学習の時間を核としたカリキュラム・マネジメントのモデル開発 −地域の伝統野菜の栽培「そだてタイム」を通して−」(第77回日本農業教育学会大会)などの研究を行っています。

最近では、データサイエンス領域との共同研究で、在来野菜の収量と栽培条件の予測モデルに基づいて、収量性が向上するような栽培条件を効率的に探索する研究も実施しています(戦略的創造研究推進事業 さきがけ:情報協働栽培研究課題「不確実環境下における栽培条件のベイズ的最適化」)。



滋賀大学 先生方のコメント



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【滋賀大学 :森 太郎】

自分自身で栽培や食の実体験を行うことは、農や食料、それらを取り巻く環境について深く考えることに繋がると思います。しかし、同じような気候であっても菜園ごとに「日当たりや水はけが良い・悪い」、「露地・プランターでの栽培」など栽培環境が異なり、順調に栽培が進まないことも多くあります。本共同研究では、grow CONNECTにより、自分の菜園の環境を知り、そのデータに基づいたアドバイスを受けることで栽培が成功に導かれるシステムを構築し、多くの人が栽培や食の喜びを味わい、農・食料・環境について考えるようになって欲しいと思います。


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【滋賀大学 :岩山 幸治】

近年、農業分野においても全国各地でデータの取得・活用が行われるようになってきましたが、多くは大規模な農場での取り組みであり、それに比べて小規模な栽培においては、データの利活用はまだ進んでいないように見えます。その要因の一つに、自然を相手にした農業では、大規模な施設でなければ安定にきれいなデータを取得することが難しいことがあると思います。
全国のgrow CONNECTから多種多様な環境のデータを集約し、分析することで、マイクロファーミングにおける植物の生育、栽培について新たな知見が得られるのではないかと期待しています。この取り組みが、個人で行う栽培のハードルを下げ、将来的に食料自給率の改善や食糧難の解決につながれば幸いです。

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【滋賀大学 :加納 圭】

Makuakeでgrow CONNECTを見つけて、これは学校での野菜栽培を通したSTEAM教育に使えると思い、すぐに芹澤社長に連絡をとりました。
野菜栽培というアナログな世界に、デジタルデータやSNS要素が組み合わさることによって、子ども達の新たな学びにつながると確信しました。
今回の共同研究ではまずデバイスのさらなる精度向上を目指す予定ですが、それにはユーザーさんから得られるデータの質・量がカギを握っています。
市民科学のやり方を踏まえ、多くのユーザー参加型の共同研究になればと願っています。



滋賀大学 代表者コメント



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【滋賀大学 学長:位田 隆一】

食の未来をプランティオと滋賀大が耕す

滋賀大学は未来を創る大学として、プランティオ社の野菜栽培ナビゲーションシステムの共同研究プロジェクトにデータサイエンスと栽培学の領域から参画します。食の安心・安全は現代社会の課題です。それなら野菜を自分で作ってみよう、と思い立っても、多くの人は天候や土壌、水やり、日々の手入れなど、野菜栽培は難しい、とあきらめてきました。プランティオ社は、コンパクトなセンサーとアプリを使って、「だれでもどこでも野菜栽培」を実現します。滋賀大学はデータ分析とそれに基づく予測や栽培実証実験など、最先端の研究を生かし、それを可能にします。「自分たちで作った野菜をその日の食卓に並べて家族で楽しく食事」は近未来の家庭像です。



プランティオ株式会社 代表者コメント



[画像13: https://prtimes.jp/i/35570/26/resize/d35570-26-e0b6b9caab395f7d57e0-18.jpg ]

【代表取締役 共同創業者 CEO:芹澤 孝悦】

グローバルへ通用するデジタル栽培のスタンダードを

グローバルでは、従来のマクロなファーミング(農業)に代わり、マイクロ・ファーミングと呼ばれる、一般の方が行う分散・オフグリッドな農的活動が活発化しています。とりわけ、都心部で行う農的活動をアーバン・ファーミングと呼びますが、このアーバン・ファーミングは食糧自給のみならず、食育や、環境対策、そして地域の活性にも繋がります。しかしながら、なかなか一般の方向けの民主的な野菜栽培はデジタルに規格化・標準化・手順化されておらず、一般の方がスムーズに野菜栽培をすることが出来ません。それらを解決するために、まずはアナログな栽培方法から脱し、デジタライズをすることで「見える化」「共有化」「アーカイブ化」することが非常に重要事項であると考えております。

それに際し、この度の滋賀大学さんとの共同研究では、いままでの専門知的アプローチでしかなかった野菜栽培という領域に於いて、IoTによる集合知的なアプローチをし、そこに高い専門性を加えることで、予測アルゴリズムを向上させて参りたいと思います。一般の方へ向けた野菜栽培を規格化・標準化することで、家庭菜園、レンタル菜園、市民農園、小学校・中学校などの教育現場など食と農を生活の中に必要とするすべての方に貢献できると考えております。

https://plantio.co.jp/


▼採用について


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プランティオが特許を取得し、実現したいコアテクノロジーである植物特化型AI『Crowd Farming System』を一緒に創れる方を募集しております。詳しくはプランティオ株式会社コーポレートサイトをご覧ください。



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