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SAGAアリーナ新築工事においてBIM×MR×5Gでの施工シミュレーションを実施

(PR TIMES) 2022年01月12日(水)11時15分配信 PR TIMES

~出来形の変遷をMR技術で現地投影し、実用に向けての効果を検証~

戸田建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大谷清介、以下:戸田建設)とDataMesh株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:王暁麒、以下: DataMesh)は、BIMとMixed Reality(以下:MR)技術を活用し、2024年に佐賀で開かれる国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて建設中のSAGAアリーナ※1施工現場における施工生産性向上に向け、出来形をMR上で再現できるDataMesh Directorの利用を実施したことを発表します。
尚、本取り組みの一環として、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井伊基之、以下:ドコモ)が提供する5Gネットワークを活用し、佐賀県が主催する「令和3年度親子現場見学会(SAGAサンライズパーク)」でのMR投影を実施しました。

※1 SAGAアリーナ
概要 発注者: 佐賀県
設計・監理者: 梓・石橋・三原設計共同企業体
施工者: 戸田・松尾・中野・上滝建設共同企業体
佐賀市SAGAサンライズパークに建設中の多目的アリーナ
鉄骨造4階建て、延べ面積 約34,000平方メートル 客席: 約8400席
<SAGAアリーナの施工現場において、MR上で鉄骨の出来形を確認している様子>

[画像1: https://prtimes.jp/i/30931/23/resize/d30931-23-a42834bd2706b7502131-4.png ]




実施の背景及び取り組み

・施工現場でのMR実証について
内装・外装共に多面体形状をいかに理解し建物に反映して行くかが大きな課題となっておりました。フロントローディング時に作成した3Dモデルを基にDataMesh Directorを用いて、施工図の壁・扉位置を反映させたモデルをMR化しました。鉄骨上棟時に施工現場にて投影することで、出来形の検証、またどのような仕上げ部材形状が配置されるのかを作業に携わる人たちと共有化ができました。

<SAGAアリーナ施工現場における、出来形のMRシミュレーションの様子>

[画像2: https://prtimes.jp/i/30931/23/resize/d30931-23-3a72ec282839167aa1fa-0.png ]


・親子見学会でのMR体験について
今後、建設業就業者の高齢化が進行し大量離職が見込まれることから、将来にわたる社会資本の品質確保、機能維持を図るため、建設業の将来を担う若者の入職・定着を促し、人材を確保することが求められています。このため、佐賀県主催により、建設業の魅力に触れ、建設業に対する理解を深めてもらうため、県内在住の小学4〜6年生とその保護者を対象に、「SAGAサンライズパークの親子現場見学会」が実施されました。

その中でドコモが提供する5Gネットワークを用いて、MR投影を行い、最先端の建築技術に触れる機会を提供しました。具体的には、仕上げ壁位置や扉・窓などを投影することで見学会参加者に対して工事の進捗状況の説明を行うことが出来ました。

<SAGAアリーナ施工現場での親子見学会の様子>

[画像3: https://prtimes.jp/i/30931/23/resize/d30931-23-ba217dc90fbe959a0227-3.png ]


<ドコモ提供のSIM入り5G対応のiPad Proにて投影>

[画像4: https://prtimes.jp/i/30931/23/resize/d30931-23-65ffc4ba24a84f9f7cc3-5.png ]



※ドコモが提供する5Gネットワークにより、今回のような大容量のMRデータを高速にダウンロードし、再生をすることができます。


今回の取り組みにおける関係者のコメント


・プロジェクトリーダーコメント
滝沢 暁(戸田建設(株)本社 フロントローディング推進部 プロジェクトリーダー)

私たちフロントローディング推進部はBIMなどの3Dツールを使って課題解決を行い現場を支援する部署となります。今回MR投影の目的としてはステークホルダーに対する見える化とBIMモデルを鉄骨建方時にMR投影することによる出来形の検証を考えていました。

SAGAアリーナは延べ面積 約34,000平方メートル あり、今までにない大規模な建物へMRを適用するために、それぞれの部位ごとに分割したモデルを重ねていく必要がありました。そして、鉄骨・PCa・仕上げを含んだ全体のイメージを理解してもらうため部位の切替え表示や半透明化したMRを使い検証を試みました。

今後の課題としては、更なる位置調整方法やデータの欠落を無くすことが必要となります。今回の取り組みにおいて、ステークホルダーへの見える化は事業主、設計者、近隣の方々、工事に携わる職方にその場で体験していただく良い機会になったと思います。

・施工現場コメント
生田目 啓太(戸田建設(株)九州支店 SAGAサンライズパークアリーナ新築工事作業所 副所長)

現場におけるMR投影の最大のメリットは、現場を進める上で必要不可欠な設計図や施工図の情報をリアルサイズで立体的に、かつ実際の場所に「見える化」できることだと思います。

2Dで表現された図面情報を見ながら3Dとして出来上がった姿を想像することは非常に難しく、特に発注者様などの普段建物を建てることに触れる機会が少ない方々と、そのイメージのズレを埋めていく作業はとても困難なものです。しかしMR投影を活用することで、実際に出来上がるもののスケール感や街並みとの調和などを、工事の早い段階で発注者様や設計者と確認することができ、完成イメージの擦り合わせを行うことが可能です。このことでイメージのズレによる手戻りを未然に防ぐことができると思います。

また、MR投影は実際に施工に携わる協力会社や作業員とのやり取りにも効果的です。今回のように鉄骨モデルや仕上げモデルなど出来形の変遷に応じた3Dモデルを作成し、その確認を行うことにより、段階的な情報共有が可能となり、段階に応じた納まりや施工方法を検討することができます。そして実際に現場でできたものとMR投影された3Dモデルを重ねることにより、実際の出来形が正しいか、作業がどれぐらい進捗しているか確認することができ、工事を管理する上でも有効的なものになると思います。

以上のようにMR投影を活用することにより、現場で発生しうる手戻りやミス、無駄な手間を防ぐことができ、結果的に生産性向上に繋がることが期待されます。今後はその効果の検証を進めていきたいと思います。

・親子見学会コメント
水永 透(戸田建設(株)九州支店 SAGAサンライズパークアリーナ新築工事作業所 所長)

建設業の担い手確保に向けた魅力発信を主な目的とした親子現場見学会が佐賀県様主催で行われました。戸田建設としても、高齢化が進む建設業界の中で、次世代の担い手確保は喫緊の問題であり、常日頃、建設業の魅力をいかに発信できるかを考えながら現場を進めているので、少しでも佐賀県様の想いの手助けになれば、ということで参加させていただきました。

見学会は2日間で計4回36組73名もの親子が参加されましたが、応募についてもすぐに定員が埋まり、改めて県民の方々のSAGAアリーナへの興味と期待、そして建設業への関心の高さを実感しました。

参加された親子の方々に対し重機乗車体験や測量体験など様々な体験コーナーを企画しましたが、その中の目玉コーナーとして、iPadを通してMR投影を見てもらう「MR体験コーナー」を催しました。日頃遊んでいるゲームの延長のような体験に、やはり多くのお子さんが興味を示し、目を輝かせて夢中に体験する姿が印象に残りました。また、お子さんだけではなく、保護者の皆さんのリアクションも、場合によってはお子さん以上のものあり、興味を持って体験いただけたと思います。

MR投影のような最先端技術が現場の中で活用されているということが広く伝わり、それが建設業の魅力の向上に繋がる、、、そのような期待が持てる有意義な親子現場見学会になったのではないかと思います。


事例動画


・関係者インタビュー動画

[動画1: https://www.youtube.com/watch?v=heajQXMAfq4 ]



・外部 敷地境界架線盛替にかかわる動画

[動画2: https://www.youtube.com/watch?v=mp1k0cNEEkk ]



・内部 鉄骨出来形・仕上げ確認にかかわる動画

[動画3: https://www.youtube.com/watch?v=kpBtDN8Jbss ]




戸田建設ニュースリリース

より詳細な内容はこちらをご覧ください。
https://www.toda.co.jp/news/2022/20220112_003011.html


「DataMesh Director」について

"XR技術実装の民主化を実現する"をコンセプトにDataMeshが独自に開発したデジタルツインプラットフォームです。建設業界における施工作業において、施工対象の作業手順はその時々で類似性はなく、施工対象の数だけ無数にあることからも、ユーザー自身が簡単に手順を組むことができるMRソリューションが必要とされていました。以下の3点が大きな特徴です。
・Mixed Reality業務実装の内製化が可能
・静的なモデルの表示だけではなく、手順など3Dアニメーションを短時間で作成及び出力可能
・遠隔地間で手順などの3Dアニメーションの共有が可能

これらの特徴により、現場業務への普及とともに、労働生産性の向上が可能になります。


DataMesh株式会社について( https://www.datamesh.co.jp/ )

創業以来、世界最先端のデジタルツイン技術を提供してきました。直近では、Microsoft Partner of the Year Awards 2020 Mixed Reality部門において、確かな実績を評価いただきアジアから史上初めてFinalistにノミネートされました。また、株式会社NTTドコモ主催の“docomo 5G DX AWARDS 2021”にて最優秀賞を受賞しました。これまで、建設業界においてBIM/CIMの推進を支援し、施工工程管理の効率化の実現を通じて、昨今の社会課題を解決するための取り組みを強化しています。


戸田建設株式会社について( https://www.toda.co.jp/ )

1881年創業の総合建設会社です。建築事業、土木事業、投資開発事業、国内グループ会社が行う事業及び新領域事業を主な事業とし、建築分野では病院、学校、超高層オフィスビルの他、 近年、業界で注目されているエンターテイメント性の高いスポーツ施設である、アリーナ建築などを手がけています。土木分野では山岳トンネルなどを得意としています。また、環境・エネルギー分野にも力を入れており、特に浮体式洋上風力発電では長崎県五島市沖で、国内で初めての商用運転に成功しています。2021年「未来ビジョンCX150」を策定、社会や人々の価値観が変化し、企業に求められる役割も変わっていく中で「価値のゲートキーパーとして、協創社会を実現する」ことを目指して参ります。


本件に関するお問合わせ先

戸田建設株式会社
フロントローディング推進部 松岡和樹
TEL 050-3818-5748
E-mail: kazuki.matsuoka@toda.co.jp

DataMesh株式会社 鹿島田健将
E-mail: service@datamesh.co.jp



プレスリリース提供:PR TIMES

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