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グリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発」で新たなテーマに着手

(PR TIMES) 2024年03月07日(木)12時15分配信 PR TIMES

アンモニア燃料船のGHG削減、アンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目指す


 NEDOは、グリーンイノベーション基金事業の一環として、海上輸送の脱炭素化に必要不可欠な水素やアンモニア、LNGなどを燃料とする次世代船舶の社会実装を目指す「次世代船舶の開発」プロジェクト(以下、本プロジェクト)を進めています。このたび、本プロジェクトの研究開発項目の一つである「アンモニア燃料船の開発」について、新たに二つのテーマに着手します。
 本テーマでは、アンモニア燃料船の温室効果ガス(GHG)削減効果の向上とアンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目的とした技術開発を行い、2030年以降のゼロエミッション船の普及をけん引していきます。

1.グリーンイノベーション基金事業について
 日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2050年までにGHGの排出量を全体としてゼロにする目標を掲げました。この目標は従来の政府方針を大幅に前倒しするものであり、実現するにはエネルギー・産業部門の構造転換や大胆な投資によるイノベーションなど現行の取り組みを大きく加速させる必要があります。このため、経済産業省はNEDOに総額2兆円の基金を造成し、官民で野心的かつ具体的な目標を共有した上で、これに経営課題として取り組む企業などを研究開発・実証から社会実装まで10年間継続して支援するグリーンイノベーション基金事業(以下、本基金事業)を立ち上げました。本基金事業はグリーン成長戦略※1で実行計画を策定している重点分野を支援対象としています。また、令和4年度第2次補正予算により3000億円が積み増しされており、令和5年度当初予算により4564億円が積み増しされました。
 なお、NEDOは本基金事業の取り組みや関連技術の動向などをわかりやすく伝えていくために、「グリーンイノベーション基金事業 特設サイト※2」を公開しています。

2.本プロジェクトの背景
 本プロジェクト※3では、グリーン成長戦略の重点分野のうち「船舶産業」を支援対象としています。国際海運からは年間約7億トンのCO2が排出されており、世界全体のCO2排出量の約2.1%を占めるといわれています(2018年時点)。水素やアンモニア、LNGなどを燃料とする次世代船舶の商業運航を実現させれば、海上輸送の脱炭素化に貢献できます。一方で、水素やアンモニアを燃料とするエンジンは技術的な課題が多く、世界的にもいまだ実用化されていません。
 このような背景の下、NEDOは国土交通省が策定した「研究開発・社会実装計画※4」に基づき、このたび本プロジェクトにおいて、新たに2テーマを採択しました。

3.実施内容・採択テーマ
【研究開発項目2】アンモニア燃料船の開発
研究開発内容〔1〕アンモニア燃料エンジンの開発
研究開発内容〔3〕舶用アンモニア燃料供給体制の構築(バンカリング船開発)
 アンモニア燃料船のGHG削減効果の向上とアンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目的として、アンモニア燃料エンジン開発におけるN2Oの排出低減対策技術とアンモニアの高感度漏えい検知などの安全対策技術を開発します。

事業名:グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発
採択テーマ:〔1〕アンモニア燃料船搭載のN2Oリアクタ開発
      〔3〕アンモニア燃料船サプライチェーン構築における周辺機器開発
予算:16億円(NEDO支援規模)
期間:2024年度〜2027年度(予定)

採択テーマの詳細と実施予定先は、下記のNEDOホームページをご覧ください。
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101727.html

【注釈】
※1 グリーン成長戦略
 日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を、経済と環境の好循環につなげるための産業政策として、2021年6月18日、経済産業省が関係省庁と連携して、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。
※2 グリーンイノベーション基金事業 特設サイト
 グリーンイノベーション基金事業 特設サイト https://green-innovation.nedo.go.jp
※3 本プロジェクト
 プロジェクト概要:次世代船舶の開発 https://green-innovation.nedo.go.jp/project/development-next-generation-vessels/
※4 研究開発・社会実装計画
 グリーンイノベーション基金の適切かつ効率的な執行に向けて、国土交通省においてグリーンイノベーション基金で実施する本プロジェクトの内容を「研究開発・社会実装計画」として策定しました。
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/gifund/pdf/gif_17_randd_r.pdf

プレスリリース提供:PR TIMES

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