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Spectrum Instrumentation GmbH

高速AWGのDDSオプションは、最大20の正弦波を生成

(PR TIMES) 2024年03月25日(月)12時15分配信 PR TIMES

最大400 MHz、20の独立した正弦波を発生器チャネル毎に制御可能

スペクトラム・インスツルメンテーション社(以下、スペクトラム社)は、最高1.25 GS/sのサンプリングレートと最大400 MHzの帯域幅を持つ、多用途の16ビット任意波形発生器(AWG)に対応する新しいファームウェアオプションをリリースしました。この新しいオプションにより、ユーザーは、AWGカード毎に23のDDSコアを定義でき、それらをハードウェアの出力チャネルへ割り振ることができます。それぞれのDDSコア(正弦波)では、周波数、振幅、周波数スロープ、振幅スロープについてプログラム可能です。この機能の活用例として、量子実験でよく使用されているAODおよびAOMを介してのレーザー制御が、大規模なデータ配列の計算を行わなくても、いくつかのシンプルなコマンドを使うだけで可能になることなどが挙げられます。DDS出力は、外部のトリガイベント、あるいは6.4 nsの分解能を持つ、プログラム可能なタイマーによって同期させることができます。
製品紹介映像をご覧いただけます(5分):
https://youtu.be/PoT0cReolRE


DDS(Direct Digital Synthesis)は、単一の固定されたリファレンスクロックから任意の周期の正弦波を生成する手法です。この手法は、さまざまな信号発生アプリケーションで幅広く利用されています。スペクトラム社のAWGに実装されているDDS機能は、複数の「DDSコア」を追加することにより、それぞれにキャリアの周波数、振幅および位相が明確に定義されたマルチキャリア(マルチトーン)信号を生成するという原理に基づいています。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95734/20/95734-20-f412aed179dbaf2ffd6dc32a096d691a-1500x843.jpg ]

1つのAWG出力で重複する16の正弦波を生成しているDDSの例とFFT分析

任意波形発生器にDDSを使う利点
通常のAWGモード(事前にプログラムされたデータから波形を生成)とDDSモード(いくつかのコマンドだけで正弦波キャリアを生成)を切り替えられるため、Spectrum AWGは汎用性に優れており、ほとんどのアプリケーションに適用できます。DDSモードでは、Spectrum AWGはマルチトーンDDSのベースとして機能します。その際、ユニットには、4 GByteのメモリと高速DMA転送モードが組み込まれているため、1秒当たり1000万コマンドもの高速でDDSコマンドのストリーミングが可能です。この独自の機能により、ユーザー定義のスロープ(S字など)やさまざまな変調形式(FMやAMなど)をシンプルかつ使いやすいDDSコマンドを用いることにより柔軟に実行できます。

量子実験におけるDDS
ここ数年間、Spectrum AWGは、世界中の先駆的な量子研究実験で数多く使用され成功してきました。2021年以降、スペクトラム社はRymax Oneコンソーシアムのメンバーとして、BMBF(ドイツ連邦教育研究省)出資プログラムの「quantum technologies - from basic research to market」に参加しています。このコンソーシアムの目的は、Quantum Optimizerの構築にあります。DDSオプションの開発は、このコンソーシアムのパートナーおよび世界中の他の研究機関からのフィードバックに基づいて行われました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95734/20/95734-20-0718a1b9dde082d2078e3999a7ef30d1-1962x981.png ]

DDSモードでは、ほんのいくつかのコマンドで、正弦波の生成(オレンジのブロック)、周波数の加速(青のブロック)、および振幅の低減(緑のブロック)ができるようになります

スペクトラム社のAWGの柔軟かつ高速のストリーミングモードでは、GPUからデータをそのままストリーミングでき、PCから量子ビットを直接制御することもできます。この方法でAWGを使用すると、生成される波形を完全に制御できますが、膨大な量のデータを計算しなければならないという欠点があります。これにより、重要な意思決定のループが遅くなります。対照的に、汎用性のあるマルチトーンDDS機能を使用すると、完全な制御を維持しながら、伝送しなければならないデータの量が大幅に削減されます。量子研究に必要な重要機能はすべて内蔵されています。たった1つのコマンドにより、ユーザーは実装されている動的線形傾斜関数を利用して、周波数と振幅をきわめて滑らかなかたちで変更できるようになります。

DDSにより、テスト、測定および通信における波形を制御
多くの種類のテストシステムでは、正確な波形を生成し、すみやかに制御することが重要です。DDSオプションにより、ユーザーは簡単かつプログラム可能な手法により、一連の波形、周波数掃引、微調整可能なリファレンスを持つ周波数とプロファイルを生成できるようになります。DDSが提供する高速周波数スイッチングと周波数微調整を必要とするアプリケーションは拡大しています。このような状況は、キャリアの位相と周波数変調によってデータがエンコードされる、工業、医療および画像生成のシステム、ネットワーク分析、あるいは通信テクノロジーなどの業界においても同様です。

DDSオプションの入手
23のAWGそれぞれで、新しいDDSファームウェアのオプションをご利用いただけます。これらは、16ビットの解像度、最大1.25 GS/sの速度、最高32のチャネルに対応しています
DDSオプションは現在、M4i.66xx PCIeカード、M4x.66xx PXIeモジュール、ポータブルなLXI/Ethernet DN2.66xユニット、およびマルチチャネルのデスクトップLXI/Ethernet DN6.66xx製品の全範囲で入手可能です。ファームウェアのアップデートを行うだけで、以前に購入いただいた66xxシリーズの全製品に新しいファームウェアオプションを搭載できます。プログラミングは、納入された製品に付属している、既存のドライバSDKを使って行うことができます。Python、C++、MATLAB、LabVIEWなどの実例も用意されており、オプションは現在入手可能です。

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95734/20/95734-20-d03052195742c93943f4aafbaaffaf7d-1500x1073.jpg ]

23のAWGそれぞれで、新しいDDSファームウェアのオプションをご利用いただけます。これらは、16ビットの解像度、最大1.25 GS/sの速度、最高32のチャネルに対応しています


スペクトラム・インスツルメンテーション社(Spectrum Instrumentation)について
1989年に創業したスペクトラム社(CEO 兼 創業者Gisela Hassler)は、モジュラー設計を利用することでデジタイザ製品および波形発生器製品をPCカード(PCIeおよびPXIe)やスタンドアローンのEthernetユニット(LXI)として幅広く生み出しています。スペクトラム社は30年間に、トップブランドの業界リーダーやほとんどすべての一流大学を含む、世界中のお客様に製品をご利用いただいています。当社はドイツのハンブルク近郊に本社を構えており、5年保証と設計エンジニアやローカルパートナーによる優れたサポートを提供しております。スペクトラム社の詳細については、https://www.spectrum-instrumentation.com/をご確認ください。



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