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NEDO、MIRAI-LABO、オリエンタルランドが太陽光路面発電パネルと蓄電池を組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR」の実証実験を開始

(PR TIMES) 2023年07月25日(火)12時15分配信 PR TIMES

―自律型電源システムのためのバッテリーコントローラーの開発、実用性の確認―

NEDOの「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(以下、本事業)で、MIRAI-LABO(株)は、道路面に敷設できる太陽光発電パネル「Solar Mobiway」と、中古電気自動車(EV)から排出されたバッテリーを再利用するEVリパーパス蓄電池を組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR(Autonomous Intelligent Road)」を、(株)オリエンタルランドの協力のもと、同社の本社敷地内(千葉県浦安市)に設置し、バッテリーコントローラーおよび自律電源システムの実証実験を開始します。実証実験では、充放電を同時に行いつつ無瞬断にバッテリーを切り替えることが可能なバッテリーコントローラーの機能確認のほか、効率を向上させるMPPT機能の改善検討を行い、「自律型エネルギーインフラAIR」の性能評価を行います。
この実証実験によって蓄積したデータを基に、2025年度の事業化を目指します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/34036/20/resize/d34036-20-2b261eb7723e6ceeb159-4.png ]

1. 背景
カーボンニュートラルと電力の回復力(レジリエンス)強化が求められる中、太陽光発電などの自然エネルギーの導入にあたっては、景観や土砂災害の懸念、反射光や騒音による生活環境への影響といった課題から、広大な敷地があっても、所有する企業などが導入に苦慮することが多くあります。MIRAI-LABO株式会社は、その解決策として、既存の太陽光発電パネルでは設置が困難な道路面にも敷設可能な太陽光発電パネル「Solar Mobiway」と、走行距離が短くなった中古EVから排出されるバッテリーを再利用するEVリパーパス蓄電池を組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR※1」を構築しました。
一方で、「自律型エネルギーインフラAIR」の太陽光路面発電パネルは、人や車両が上を通行する際の影で発電量が急激に変化し発電効率が悪化する懸念があり、EVリパーパス蓄電池では、電池の切り替えに伴う電流で安全装置が働く懸念があります。これらの懸念を解決するため、充放電のコントロール技術を確立することが不可欠です。
そこでMIRAI-LABO(株)は、2022年度よりNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の本事業※2のもとで無瞬断切り替え・充放電制御コントローラーの開発に取り組んでいます。

2.実証実験の概要
(1)期間
2023年7月18日〜2024年7月17日(予定)

(2)実験場所
(株)オリエンタルランドの協力のもと、本社敷地内(千葉県浦安市)で実証実験を実施します。太陽光路面発電パネルが大規模に設置でき、一定頻度以上の交通により生じる影のデータを収集できる歩道用と車道用の道路上、それぞれ約100平方メートル (合計約200平方メートル )に「自律型エネルギーインフラAIR」を設置しました。

(3)実験内容
実証実験では、充放電を同時に行いつつ無瞬断にバッテリーを切り替えることが可能なバッテリーコントローラーの機能確認を行います。具体的には、新たに開発したEVリパーパス蓄電池用の無瞬断バッテリー切り替え制御方法と、切り替え時の過電流に対応可能な安全監視機能について機能を確認し、性能改善に向けた検討を行います。
また発電時、人や車両が太陽光路面発電パネル上を通行する際の影の影響で発生する電圧や電流、発電量の変動データを取得・検証するとともに、蓄積したデータを基に、既存のMPPT※3制御よりも発電効率を向上させた太陽光路面発電用の新MPPT制御アルゴリズムを開発し、実用性の確認を行います。
さらに、これらを組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR」としての性能評価を行います。1年間を通じて不日照時でも安定した電力を72時間連続で出力可能であることなど、システム仕様の確認を行います。
[画像2: https://prtimes.jp/i/34036/20/resize/d34036-20-abc5d334b00f382b356f-2.png ]

3.今後の予定
MIRAI-LABO(株)は「自律型エネルギーインフラAIR」を全国のテーマパークや遊園地に提案・展開することを目指しています。また、本実証実験をきっかけに、コンビニやショッピングモール、公園、学校施設など自然エネルギーを導入できる敷地を保有しつつも、導入に苦慮する企業や団体、自治体に対しての提案を計画しています。この実証実験によって蓄積したデータを基に、2025年度の事業化を目指します。
NEDOは、再生可能エネルギーの導入促進・普及拡大、低炭素・脱炭素化技術の開発促進に貢献するため、技術シーズから事業化までの研究開発の段階に応じて、再生可能エネルギーの主力電源化の達成に資する研究開発を引き続き支援します。

【注釈】
※1 自律型エネルギーインフラAIR
AIRとは、Autonomous Intelligent Roadの略称(直訳:自律型知的道路)であり、太陽光路面発電パネルSolar Mobiwayによる分散発電と、EVリパーパスバッテリーによる分散蓄電を組み合わせることで、センシング・通信・照明などに自律した電力を供給する新たなエネルギーインフラサービスの総称です。
[画像3: https://prtimes.jp/i/34036/20/resize/d34036-20-6d4c77c75ee640de226f-3.jpg ]

※2 本事業
事業名:新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業
事業期間:2022年度〜2024年度
事業概要:https://www.nedo.go.jp/activities/CA_00251.html

※3 MPPT
太陽電池が発電する時に出力を最大化できる最適な電流×電圧の値(最大電力点、あるいは最適動作点)を自動で求めることができる制御のことです。



プレスリリース提供:PR TIMES

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