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プレスリリース
世界初!※1 糖尿病・高血圧症・肥満の予防や治療への有効性が期待される「sonomono納豆菌による納豆粉末」摂取後の腸内細菌叢変化について、国際学術誌「Nutrients」に論文が掲載されました。
(※1)日本人の大規模な腸内細菌叢データベースを用いて、食品の摂取効果を考察した初めての研究であること
そのもの株式会社(本社:福岡市中央区、社長:日高絵美)は、自社保有の「sonomono納豆菌による納豆粉末」の健康効果を実証するため、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社をはじめ、馬奈木俊介 教授(九州大学大学院工学研究院 都市システム工学講座 教授 / 九州大学都市研究センター長)、村上康文 教授(東京理科大学 名誉教授)らの協力のもと、2020年11月9日〜2021年1月15日の2ヵ月にわたり佐賀県江北町町民205名を被験者とする大規模な腸内細菌叢の変動調査を実施しました。この度、本研究成果をまとめた論文が2022年9月16日に国際学術誌「Nutrients」に掲載されました。
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(※1)なにが「世界初」なのか?
日本人の大規模な腸内細菌叢データベースを用いて、食品の摂取効果を考察した初めての研究であること。
プロバイオティクスやプレバイオティクス、シンバイオティクスによる腸内細菌叢の改善が、疾病の予防ならびに治療法として注目されています。本研究は食品の摂取が腸内細菌叢に及ぼす影響について、大規模な日本人の腸内細菌叢データベース(※2)を用いて考察した初めての研究です。
本研究では、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取群と非摂取群の腸内細菌叢の変化を、次世代シークエンサーによる16S rRNAメタゲノム解析によって属レベルで解析しました。その結果、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取によって、腸内のビフィズス菌など機能性のある菌を増加させる効果が明らかとなりました。ビフィズス菌の増加には、生きて腸まで到達したsonomono納豆菌が寄与している可能性が考えられます。また、日本人の大規模腸内細菌叢データベースの情報から、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取で変動した菌属は、糖尿病などの生活習慣病に関連する可能性が示唆されました。
本研究成果まとめ(論文要約)
男性ではBifidobacterium(ビフィズス菌)およびBlautia(ブラウティア菌)(※3)が、女性ではBifidobacterium(ビフィズス菌)が「sonomono納豆菌による納豆粉末」を摂取した群のみで、試験開始前に比べ2ヵ月後に有意に増加しました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-bd63e995e7f127c67bb9-29.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-3503ab34e5df6491ef85-30.png ]
また、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取がBifidobacterium(ビフィズス菌)およびBlautia(ブラウティア菌)を増加させる効果は、男女ともにベースラインのBifidobacterium(ビフィズス菌)の占有率に依存することが明らかになりました。つまり、日常の食生活において納豆を含む発酵食品を食べる頻度が少なくBifidobacterium(ビフィズス菌)の量が少ない人ほど、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取による腸内細菌叢の改善は効果的と考えられます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-a388b3e3151c767cebd5-32.png ]
また、日本人の大規模腸内細菌叢データベースの情報から、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取による腸内細菌叢の変化は、日本人における肥満および高血圧症、糖尿病の予防ならびに治療に有効である可能性が示唆されました。以上が、本研究成果をまとめた論文の要約となります。本論文は2022年9月16日に国際学術誌「Nutrients」に掲載されました。
■国際学術誌「Nutrients」論文掲載URL
https://www.mdpi.com/2072-6643/14/18/3839
論文タイトル:「Fluctuations in Intestinal Microbiota Following Ingestion of Natto Powder Containing Bacillus subtilis var. natto SONOMONO Spores: Considerations Using a Large-Scale Intestinal Microflora Database」
タイトル和訳:「Bacillus subtilis var. natto SONOMONO芽胞を含む納豆粉末摂取による腸内細菌叢の変動:大規模腸内細菌叢データベースを用いた考察」
[画像5: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-c4396ab410192d279130-3.jpg ]
(※2)日本人の大規模な腸内細菌叢データベースとは?
本試験で、食品摂取の効果を考察するために使用した日本人の大規模な腸内細菌叢データベースは、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社が所有する、16S rRNAメタゲノム解析で得られた腸内細菌叢データベースSymMAD(Symbiosis Microbiome Analysis Database)です。本データベースは、国立研究開発法人理化学研究所の旧辨野特別研究室が収集し、一般社団法人日本農業フロンティア開発機構が解析したデータに加え、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社が独自に収集・解析したデータを含む、合計23,139検体(2022年3月時点)の日本人データから成ります。SymMADは腸内細菌叢のデータとともに被験者の疾病罹患状況や生活習慣(食習慣を含む)の情報を含んでいます。
(※3)Blautia(ブラウティア菌)は、糖類を消費して代謝産物として酢酸や酪酸など短鎖脂肪酸や、乳酸やコハク酸など有機酸を産生します。本菌属は、2008年にそれまでClostridiumやRuminococcusなどに分類されていた特定の菌種が本菌属として再分類された際にできた比較的新しい菌属で、高齢者をはじめ、糖尿病・肝硬変・大腸がん・乳がんなど種々の疾患患者の腸内で減少していることや、本菌による感染症の報告がないことなどからも有用菌のひとつと考えられています。
※Blautiaは正式にはブラウティア属の菌ですが、本文では分かりやすく「ブラウティア菌」と表現しております。
(参考)ヤクルト中央研究所(菌の図鑑より):https://institute.yakult.co.jp/bacteria/4273/
本研究の概要
大豆産地である佐賀県江北町の町民205名(※4)の腸内細菌叢を2020年11月9日〜2021年1月15日の2ヵ月にわたり調査し、「sonomono納豆菌による納豆粉末」の摂取効果を検証しました。男女それぞれを2グループに分け(※5)、一方のグループには「sonomono納豆菌による納豆粉末」を毎日摂取していただきました。被験者には試験開始前、開始から約1ヵ月後、2ヵ月後の計3回、便検体をご提出いただき、便の状態や体重測定、食事の内容、薬の服用など毎日記録していただきました。提出いただいた便検体より抽出した腸内細菌の遺伝子データを解析し、江北町町民の方々の腸内細菌叢の特徴と、「sonomono納豆菌による納豆粉末」を摂取したことによる腸内細菌叢の変動を調査(※6)しました。
[画像6: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-3cee9dbff09fd624affb-20.jpg ]
(※4)佐賀県江北町にて20歳から89歳までの男女205名が参加、除外基準対象者7名を除く198名を、摂取群(99名)と非摂取群(99名)に分け、摂取群には62日間「sonomono納豆菌による納豆粉末」を摂取してもらい、腸内細菌叢の変動について解析。
(※5)腸内細菌叢には男女差があるため、解析は男女別に実施。
(※6)国立研究開発法人理化学研究所旧辨野特別研究室及びシンバイオシス・ソリューションズ株式会社が収集した日本人の便検体(合計23,139検体 <2022年3月時点> )からなる、次世代シークエンサーによる16S rRNAメタゲノム解析で得られた大規模な腸内細菌叢データベースSymMAD(Symbiosis Microbiome Analysis Database)により解析。
本研究で得られた成果<6つのポイントまとめ>
1.sonomono納豆菌による納豆粉末の摂取により機能性のある菌が増加した。
2.男性でビフィズス菌とブラウティア菌の占有率が増加した。
3.女性でビフィズス菌の占有率が増加した。
4.男女間で、sonomono納豆菌による納豆粉末の摂取効果に性差があることを確認。
5.sonomono納豆菌による納豆粉末の摂取は、納豆を含む発酵食品の摂取頻度が少ない人により有用である。
6.sonomono納豆菌による納豆粉末摂取による腸内細菌叢の変化は、日本人における肥満および高血圧症、糖尿病の予防ならびに治療に有効である可能性が示唆された。
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本研究に至った経緯と背景
(1) 平均寿命と健康寿命の差を縮めることで、医療費や介護費を削減したい。
(2) 日本が誇る伝統発酵食品である納豆の健康効果を実証し、納豆の健康パワーを世界へ。
(3) 安心安全な農産物を作る生産者を守り、自然環境とともに未来へつなぐために。
1-1) 平均寿命と健康寿命の差は10年、この差を縮める事が喫緊の課題
健康寿命とは、2000年に WHO(世界保健機関)が提唱した新しい指標で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。介護に頼らず自立して生活できる健康な期間(=健康寿命)が長くなり、”10年の差”が縮まることで、国の医療費や介護費の負担は大きく削減できます。
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(出典)WHO「Life expectancy and Healthy life expectancy Data by country」
2019年男女平均の数値:https://apps.who.int/gho/data/view.main.SDG2016LEXv
1-2) 日本は平均寿命、健康寿命ともに世界第一位
厚生労働省では3年ごとに健康寿命を発表しており、2021年に発表されたデータによると、2019年の健康寿命は男性が72.68歳、女性が75.38歳。一方、平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳。健康寿命と平均寿命の差は、男性で約8.73年、女性で約12.07年ありますが、日本は平均寿命、健康寿命ともに世界第一位です。
(参考)健康寿命の令和元年値について-厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000872952.pdf
2-1) 世界も注目する日本の伝統発酵食品「納豆」
日本人の健康長寿の要因が研究される中で、2013年12月4日に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、日本人の伝統的な食文化が世界から注目を集めています。納豆や味噌など伝統的な発酵食品は、比較的ビフィズス菌が多いといった日本人の典型的な腸内環境に影響を与えていると言われており、特にプロバイオティクスとして非常に有用な「納豆菌」がとれる納豆は世界的に注目度が高いのです。2020年には、国立がん研究センターの研究チームにより、調査開始時に45-74歳だった男女約9万人を約15年間追跡した結果を用い、大豆食品と発酵性大豆食品(納豆、みそ)の摂取量と死亡リスクの関連を調べ、「発酵性大豆食品の摂取量が多いと死亡のリスクが低くなる可能性が示唆された」とする論文を発表しています。
(参考)国立がん研究センターの研究チームによる研究
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8438.html
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2-2) 世界でも高まる「納豆」市場
米国(アメリカ)は、日本以外の国で納豆製造企業数が最も多い国であり、納豆需要の高まりが推測できます。しかしながら、納豆が腸内環境改善に有用であるという理解があっても、日本のワースト食材を調べると必ず出てくるほど、納豆の匂いや粘りが苦手という人は多いようです。納豆が苦手な人も、納豆を日常的に摂取できていない人も、誰もが手軽に無理なく納豆を取り入れて腸活を習慣化できるようになって欲しい、それが私たちの願いです。
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(参考)natto manufacturers in the world/世界の納豆生産者(国内外の納豆情報総合サイト)より
世界MAP作成(2021年10月7日更新時):https://seesaawiki.jp/w/taiji141/
3-1) 自給率わずか7%。輸入大豆に頼る現状と課題
大豆の国内総生産量は246,500トンで自給率はわずか7%。ほぼ海外からの輸入に頼っています。輸入大豆の内訳は、アメリカが約8割(76%)を占め、続いてブラジル(15%)、カナダ(8%)、中国(1%)と続きます。そのうち9割以上が遺伝子組み換え大豆ですので、日本で流通している大豆の8割以上は遺伝子組み換え(Genetically Modified Organisms=GMO)の大豆と推定することができます。遺伝子組み換えには、害虫に抵抗性を持たせたものと除草剤に耐性を持たせたものがあります。雑草も除草剤に耐性を持つようになるため農薬の使用量が大幅に増えるというデータもあり、遺伝子組み換えは健康被害だけでなく、生態系へも深刻なダメージを引き起こしているといわれています。
(参考)令和4年9月農林水産省「大豆をめぐる事情」
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3-2) 佐賀県江北町有機研究会で栽培される大豆の希少価値
国産大豆の品質評価は高く、佐賀県は大豆の作付面積や収穫量ともに全国トップクラスで、均質で安定した良品質の大豆「フクユタカ」の生産地として有名です。自給率がわずか7%しかない国産大豆の中でも、佐賀県江北町有機研究会がつくる大豆は、その品質と味はもちろんのこと、本研究によって人への健康効果が実証された大変希少価値の高い大豆と言えるのです。
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3-3) 自治体や生産者と進める取り組みは、SDGsにもつながる。
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【3】すべての人に健康と福祉を:sonomono納豆菌の力で、世界の健康寿命を延ばしQOLを上げる
【8】働きがいも経済成長も:多くの人に感謝される社員の働きがい、生産者の収入向上と持続性
【11】住み続けられるまちづくりを:地産地消で良いものづくりを継承していく、自立型の地方創生
【12】つくる責任つかう責任:納豆パックのプラスチックゴミ削減、天然資源で良質な商品を作る
【15】陸の豊かさも守ろう:農薬や化学肥料を使用しない生産者を支援し自然環境を守る取り組み
【17】パートナーシップで目標を達成しよう:自治体や町民、生産者と共にチームとして目標を目指す
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馬奈木 俊介 教授 (まなぎ しゅんすけ)
プロフィール:工学者・経済学博士/九州大学大学院工学研究科卒/米国ロードアイランド大学大学院博士卒Ph.D.(経済学)/九州大学大学院工学研究院主幹教授/九州大学都市研究センター長/国連SDGs「新国富報告書」代表/日本学術会議会員
2021年11月30日に開催された研究結果発表会では、国連SDGs「新国富報告書」代表を務める九州大学の馬奈木教授より、「地域社会課題解決のためにSDGsを推進するには、取り組みの結果を数値で科学的に証明し、その成果を発信していくことが重要であり、佐賀県江北町とそのもの株式会社のプロジェクトに期待している。」というメッセージをお寄せいただきました。
3-4) 地域経済にもたらす効果
科学的データで証明・発信し、商品や原料への評価につなげていく本プロジェクトは、まさしくSDGsの推進となる取り組みです。実際に、前述した江北町の実証実験に基づく論文が国際学術誌に掲載され、江北町産大豆とsonomono納豆菌でつくった納豆粉末の健康効果の評価を得たことの意義は大きいと言えます。大豆供給量の大幅な増加は農家の収入安定につながり、江北町の納税額増加にもつながります。また、江北町を含めて人々の健康寿命が長くなれば、医療費や介護費の削減につながり、自治体の財政運営に大きくプラスに働くと考えます。自治体と住民そして生産者とともに、地域経済の活性化に大きく寄与する事業へと成長させ、世界中の人々の健康長寿の実現に貢献してまいります。
[画像16: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-96c062463092553620e7-14.jpg ]
【解析協力/論文筆頭著者】
シンバイオシス・ソリューションズ株式会社
https://www.symbiosis-solutions.co.jp/
馬奈木俊介研究室:managiLABO
https://www.managi-lab.com/
村上康文 東京理科大学 名誉教授
https://www.yasufumimurakami-official.com/
医師・専門家・協力機関
https://labo.sonomono.jp/analysis/specialist/
[画像17: https://prtimes.jp/i/45905/19/resize/d45905-19-d1986603198e76b23769-15.jpg ]
「本当にからだに良いものは、原料そのもの。」
sonomonoの商品は、現地に赴き、作り手と話して、心打たれた原料だけで作っています。
日本の良いものに“健康”という付加価値をつけて、世界中の健康長寿と地方存続を目指しています。sonomono納豆菌シリーズでは、納豆が持つ健康パワーをそのまま生かすため、熱処理をせずに納豆をフリーズドライ(凍結乾燥)で粉末化しています。防腐剤や増量剤、保存料、着色料、人工甘味料、香料など、生産効率やコスト削減のために使用する添加物等は一切使用せず、原料100%にこだわっています。
■そのもの株式会社(会社情報):https://sonomono.jp/company/aboutus/
■ソノモノラボ(研究成果まとめ):https://labo.sonomono.jp/
■TEL:092-406-5077
■Mail:info@sonomono.jp
プレスリリース提供:PR TIMES