プレスリリース
・グローバルVCの支援による日本発グローバルユニコーンの創出
・アジア地域のスタートアップと日本の事業会社等とのオープンイノベーションの促進
・Society 5.0 に向けた新規事業の創造の推進
株式会社産業革新投資機構(本社:東京都港区、代表取締役社長:横尾敬介、以下「JIC」)は、IVP Advisory Co. Ltd.(以下「IVP」)が運営し、グローバルVCであるHeadlineグループにおいて日本を中心とするアジア地域を投資対象とするファンドとして、グローバルネットワークを活用しながら日本国内のスタートアップを支援するHeadline Asia V, L.P.(以下「Headline Asia V」)に対し、27百万米ドルのLP投資を行うことを決定しましたのでお知らせします。
JICはオープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じて民間投資の促進や投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環の創出をミッションとしています。
JIC はミッション達成のため、民間ファンドへの LP 投資や傘下のファンドによる企業等への投資を通じて政策的に意義のある事業分野への投資を行います。
Headline Asia Vに対するLP投資について
(1) JICの投資基準
JICの投資基準*では「Society5.0に向けた新規事業の創造の推進」と「ユニコーンベンチャーの創出」が重点投資分野として挙げられています。具体的には「AI、IoT、ロボットといった第四次産業革命に関する技術の社会実装の他、バイオ・創薬・ヘルスケア、モビリティ、宇宙、素材、電子デバイス等の国際競争力を持ちうる事業分野」に対する長期かつ大規模なリスクマネー供給および、「グローバルな経済圏において競争力をもって持続的に成長することを目標とするユニコーンベンチャーの創出」が必要とされています。
※https://www.j-ic.co.jp/jp/investment/criteria/
(2) 投資分野の現状
少子高齢化等を背景に、日本国内の市場規模がグローバル市場の中で相対的に縮小していく傾向がある中で、多くのスタートアップにとってグローバル市場への進出は重要である一方、国や地域毎に異なる規制、商慣習、文化、言語などの様々な課題に対応する必要があります。そのため有望なスタートアップがグローバルユニコーンへ成長するに際しては、アーリーステージからの海外市場展開を視野に入れた商品・サービス・ビジネスモデル開発や、グローバルスタンダードに沿った資本政策の採用、組織体制の構築、投資契約条件の整備等について、グローバルで活動するVCからその経験・知見を活かした支援を受けることが望ましいとされています。
またアジア地域では、商流やサプライチェーンにおける非効率な多重構造取引のデジタル技術による解消、メガベンチャーを中心としたデジタル・プラットフォーマーの出現など、成熟した既存産業が存在しないことを背景として先進国を超えるスピードでデジタル化が実現している分野が存在します。こうした機会を捉え、日本企業が国際競争力を持ちうる事業分野等で、アジア地域のスタートアップが有する先端デジタル技術やビジネスモデル等を活用しながら、Society5.0に向けた新規事業創造がなされることが期待されます。そのためには日本企業がデジタル化を主導する有望なスタートアップと提携関係を構築し、オープンイノベーションを推進していくことが重要となります。
(3) Headline Asia Vについて
Headline Asia Vは、世界4地域(北米、南米、欧州、アジア)でファンドシリーズを運営するグローバルVCであるHeadlineグループとグローバルな連携を強め、スタートアップを継続的に支援可能なプラットフォームを構築しています。JICはHeadline Asia Vに対するLP出資により、アーリーステージから海外展開を視野に入れた日本国内スタートアップへのリスクマネー供給がなされることを期待します。
またHeadline Asia Vは、日本と海外のエコシステムを繋ぐことによるリターン創出を戦略の主軸としており、Headline Asiaとしても、これまで海外投資先と日本の事業会社等との業務提携等を実現した実績を有しています。JICはHeadline Asia VへのLP出資により、アジア地域の投資先スタートアップと日本の事業会社等の業務提携等によるオープンイノベーションの維持・強化がなされることを企図しています。
加えてHeadline Asia Vは、Fintech、Entertainment & Media、eCommerce& Logistics、AI領域の革新的なテクノロジーの活用により社会課題の解決、新産業の創出に繋がり得るスタートアップに投資を行う方針を掲げています。JICはHeadline Asia VへのLP出資によりAI領域等のスタートアップに対するリスクマネーが供給され、Society5.0の実現に向けた新規事業・新産業の創造の推進に繋がることを期待しています。
<Headline Asia V >
名称 :Headline Asia V, L.P.
設立 :2023年
存続期間:10年(最長2年間の延長が可能)
GP :Headline Asia V (GP), Ltd.
<運用会社概要>
名称 :IVP Advisory Co. Ltd.
設立 :2008年
所在地 :東京、台北
代表取締役:田中 章雄、Joseph Huang
(参考)JIC のファンド投資戦略
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/126311/18/126311-18-5ef632d315c3fbca625cd662282f2ff7-575x436.png ]
(参考)JIC のLP投資のねらい
(1)企業の成長と競争力強化に向けたリスクマネー供給の「呼び水」
産業競争力強化の観点から重要であるものの、民間投資資金が不足している分野(投資戦略、セクター、ステージ、地域等)への資金供給を行い、短期及び中長期的な民間投資資金の「呼び水」となることを企図します。
(2)リスクマネーの好循環を支える多様な投資チーム・投資人材・投資戦略の創出
1.投資チーム
JICからの投資を通じて、ファンドの運用チーム(運用会社)の経験値とトラックレコードを積み上げ、投資家への対応力を上げることで、次号ファンド以降機関投資家(年金・海外投資家等)からのリスクマネー仲介の担い手としての成長を促進します。
2.投資人材
JVCA(一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会)等の業界団体、機関投資家、投資先運用者の協力を得ながら、運用者におけるベストプラクティスの研究・導入、投資人材の育成を支援します。
3.投資戦略
日本に定着している戦略以外の戦略でも、ファンド設立等に対しJICがLP投資することで市場に多様性と厚みを付加します。
株式会社産業革新投資機構(JIC)について
JIC は2018 年 9 月、産業競争力強化法に基づき発足した投資会社です。JICは、Society5.0に向けた新規事業の創造の推進、ユニコーンベンチャーの創出、地方に眠る将来性ある技術の活用、産業や組織の枠を超えた事業再編の促進、を重点投資分野としています。これらの分野に対し、傘下のファンドや民間ファンドへの LP 投資を通じてリスクマネーを供給することで、我が国におけるオープンイノベーションを推進し、我が国産業の競争力強化や投資エコシステムの拡大に貢献することを目指しています。
プレスリリース提供:PR TIMES