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メドメイン株式会社

【病理AIの開発に成功】「大腸低分化腺癌」を病理組織デジタル標本から検出可能に〜 「Diagnostics / 特集号」に論文が掲載 〜

(PR TIMES) 2021年11月16日(火)10時15分配信 PR TIMES


デジタル病理支援ソリューション「PidPort」を提供するメドメイン株式会社 ( 本社:福岡県福岡市、代表取締役CEO: 飯塚 統、以下「メドメイン」)は、Deep Learning(深層学習)を用いることで、大腸の病理組織デジタル標本において、低分化腺癌を高精度に検出する人工知能を転移学習により開発に成功しました。

また、この開発に関する論文をMDPI(https://www.mdpi.com/)が発行するDiagnosticsに投稿し、2021年11月9日にArtificial Intelligence in Gastrointestinal Disease: Diagnosis and Managementの特集号にて掲載されたことをお知らせします。(掲載箇所:https://www.mdpi.com/2075-4418/11/11/2074

[画像1: https://prtimes.jp/i/34505/18/resize/d34505-18-e8d3a3a4b9c89695dc1e-0.png ]

■本研究成果の概要
大腸病理組織デジタル標本における、低分化腺癌を検出する人工知能の開発に成功しました。

■本研究の背景
本研究は、2021年10月にCancers誌に発表した浸潤性乳管癌を検出する人工知能の開発(https://doi.org/10.3390/cancers13215368)に引き続く開発です。2021年7月にMIDL学会にて国際発表し、論文発表した「転移学習(Transfer Learning)の基盤技術創出」に関する研究を応用し、開発しています。わが国においては、大腸腺癌は、高分化〜中分化腺癌がほとんどであり、低分化腺癌は稀な組織型です(全大腸癌の5%前後)。しかし、早期癌で発見されることは稀であり、腫瘍径が小型のうちから粘膜下層深部に浸潤性増殖をきたし、脈管侵襲やリンパ節転移を伴う予後不良です。

今回の研究の目的は、大腸病理組織デジタル標本において、低分化腺癌の検出を可能にする人工知能を深層学習を用いることで開発することにあります。

■本研究の内容
本研究では国内の複数の医療機関から大腸病理組織標本の提供を受け、partial fine-tuning法(Proceedings of Machine Learning Research 143:338-353, 2021)による転移学習を行うことで、複数の病理医による精密且つ大量のアノテーションデータを用いることなく、大腸低分化腺癌を検出する人工知能を開発しました。開発した人工知能は、教師データとは異なる検証症例を用いて精度の検証を行いました。
※弊社既存開発モデルの中で、胃のびまん型腺癌を検出するモデル(https://www.nature.com/articles/s41598-021-99940-3)が一定の精度で大腸低分化腺癌細胞を検出したため、転移学習により大腸低分化腺癌を検出する人工知能モデルを開発しました。

■本研究の成果
開発したモデルを検証したところ、検証症例において、ROC-AUCが0.95前後という極めて高い精度の結果が得られました。また、ヒートマップにより表示された人工知能が検出した大腸低分化腺癌を示唆する領域は、病理医による検証の結果、妥当であることが確認されました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/34505/18/resize/d34505-18-f8789bad8509cf153bf7-1.jpg ]

本研究成果のポイントは2点あります。1点目は病理医による詳細なアノテーションデータから得られる画像特徴を大量に用いることなく、既存のモデルからの転移学習のみで効率的かつ高精度の深層学習型人工知能を開発することに成功したことにあります。2点目は、極めて少数例(合計36症例)の大腸低分化腺癌の学習データのみで開発に成功したことにあります。

本研究成果は、「希少がん」を含め、発症数が少ない病変においても、効率的に人工知能の開発が行える可能性を示唆していると考えられます。

今回開発した人工知能モデルの検証を、さらに複数施設並びに大規模症例にて行い、検証を進めるとともに、希少疾病への応用についても視野を広げてまいります。

■原著論文
▼論文タイトル:Deep learning models for poorly differentiated colorectal adenocarcinoma classification in whole slide images using transfer learning
▼日本語訳:病理組織デジタル標本における「大腸低分化腺癌」の検出を可能にする深層学習を用いた人工知能の開発
▼DOI:https://doi.org/10.3390/diagnostics11112074

■著者・所属
<メドメイン株式会社>
常木 雅之、Fahdi Kanavati

■会社概要
【会社名】メドメイン株式会社 (Medmain Inc.)
※経済産業省 J-START UP 選出企業  https://www.j-startup.go.jp/startups/
【設立日】2018年1月11日
【事業内容】医療ソフトウェア・クラウドサービスの企画・開発・運営および販売
【代表取締役/CEO】飯塚 統
【所在地】[東京オフィス] 東京都港区南青山2-10-11 A青山ビル2F / [福岡オフィス] 福岡県福岡市中央区赤坂2-4−5 シャトレサクシーズ104

■各種関連サイト
【コーポレートサイト】https://medmain.com/
【プロダクトサイト】https://medmain.com/products
デジタル病理支援ソリューション「PidPort」
「Imaging Center」〜病理標本の高品質デジタル化サービス〜



プレスリリース提供:PR TIMES

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