プレスリリース
片渕須直氏、想田和弘氏推薦! 2月7日より書店販売開始
株式会社ゲンロン(本社:東京都品川区 代表取締役:上田洋子)は、映画史研究者・批評家の渡邉大輔氏による著作 『新映画論』を、2022年2月7日に刊行します。
ゲンロン叢書010『新映画論 ポストシネマ』|渡邉大輔 著
[画像1: https://prtimes.jp/i/34496/18/resize/d34496-18-f9904ac74c18c6525ffd-0.jpg ]
はじめに――新たな映画の旅にむけて
第1部 変容する映画――カメラアイ・リアリティ・受容
第1章 カメラアイの変容――多視点的転回
第2章 リアリティの変容――ドキュメンタリー的なもののゆくえ
第3章 受容の変容――平面・クロースアップ・リズム
第2部 絶滅に向かう映画――映画のポストヒューマン的転回
第4章 オブジェクト指向のイメージ文化――ヒト=観客なき世界
第5章 映画の多自然主義――ヒト=観客とモノ
第6章 「映画以後」の慣習と信仰――ポストシネフィリーの可能性
第3部 新たな平面へ――幽霊化するイメージ環境
第7章 アニメーション的平面――「空洞化」するリアリティ
第8章 インターフェイス的平面――「表象(スクリーン)」から遠く離れて
第9章 準―客体たちの平面――インターフェイスとイメージの幽霊性
おわりに――ポストシネマのアナクロニズム
判型:四六判・並製/ページ数:480頁/価格:3,300円(税込)/ISBN:978-4-907188-44-3
人文書レーベル・ゲンロン叢書の10冊目となる本書は、ともに紀伊国屋じんぶん大賞に入賞し好評をいただいている『新記号論』『新写真論』に続く、新メディアスタディーズ第3弾です。
Netflix、TikTok、YouTube、Zoomなどの動画プラットフォームが生活の一部となったいま、映像と人間はどのように変化したのか。最新の人文科学の知見のもとで200を超える作品に言及し、2020年代の映像文化と社会の姿を描き出します。実写とアニメ、現実とVR、リアルとフェイク、ヒトとモノ、視覚と触覚が混ざりあういまの時代に即した、まったく新しい「映画以後の映画」の美学を切り拓く本書は、従来の映画批評や視覚論の枠にはおさまらない、視野の広い人文書となっています。
本書の刊行にあたり、アニメーション映画監督の片渕須直氏、映画作家の想田和弘氏より推薦のコメントをいただいております。
想田和弘(映画作家)
著者の正体は、本書に登場する「半・野良猫」かも。
好奇心に導かれ、様々な領域を軽々と越境し、
自由闊達に論じた映画論だ。
片渕須直(アニメーション映画監督)
すずさんは「空を飛ばない少女」、上昇に限界がある。
そんな彼女にとっての「下降」の意味を語る本書。
そうだ、りんさんは桜の木から「下降」して
消えていったのだった。
本書に登場する作品の例
『TENET テネット』『ゼロ・グラビティ』『ザ・ウォーク』『ハッピーアワー』『映画 山田孝之3D』『牡蠣工場』『親密さ』『10 クローバーフィールド・レーン』『天気の子』『息の跡』『海よりもまだ深く』『イレブン・ミニッツ』『立ち去った女』『沈黙-サイレンスー』『この世界の片隅に』『映画 聲の形』『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』『レディ・プレイヤー1』『アンフレンデッド』『search/サーチ』『1917 命をかけた伝令』『夜明けを告げるルーのうた』『シン・ゴジラ』『わたしたちの家』『ドライブ・マイ・カー』……ほか多数
【著者よりメッセージ】
本書は、2010年代、そしてまさにコロナ禍の渦中にある2020年代の現在にいたる、映画と映像文化をめぐるわたしの考えをまとめたものです。この10年あまりの時期、映画をめぐる状況は大きく変わっていきました。「映画」をめぐる定義そのものが激しく揺らいでいるといってもいいでしょう。
しかし一方で、そうした状況のなかでも、──いや、そうした状況だからこそ、いま、すばらしく刺激的な作品が世界中で数多く生まれています。いま、映画はどうなっているのか?どのように社会や文化、ほかの表現や思想の世界と切り結んでいるのか?そして、これから映画はどうなっていくのか?こうした映画から投げかけられている大きな問いに対して、現在の映画批評はどこまで答えることができているでしょうか。
本書は、その問いに真正面から答えようとした本です。
「映画の終わり」なるフレーズが唱えられてから久しい。実際、21世紀にはゲームや動画配信サイト、アプリ、VRなど、新たな映像メディアが日常の中心を占めるようになっています。
それでもなお、新しい「映画」もまた、続々と生まれ続けている。だとすれば、映画批評もまた、もっと自由であっていいのではないか。そして、これまでになく大きなことが語れるのではないでしょうか。
従来の映画批評の読者だけではなく、ぜひさまざまなかたに読んでもらいたいと思っています。
【著者プロフィール】
[画像2: https://prtimes.jp/i/34496/18/resize/d34496-18-e1dc8791500d17ffaa12-1.jpg ]
渡邉大輔(わたなべ・だいすけ)
1982年生まれ。映画史研究者・批評家。跡見学園女子大学文学部准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映像メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開。著書に『イメージの進行形』(2012年)、『明るい映画、暗い映画』(2021年)。共著に『リメイク映画の創造力』(2017年)、『スクリーン・スタディーズ』(2019年)など多数。
【刊行記念イベント】
・『新映画論』刊行記念イベント 渡邉大輔×東浩紀 (司会)上田洋子
開催日時:2022年2月15日(火)19:00〜
※詳細はゲンロンカフェ公式サイトに掲載いたします。そのほか関連イベントも開催予定です。
【販売について】
直販サイト(ゲンロンショップ)|https://genron.co.jp/shop/products/detail/603
Amazon|https://www.amazon.co.jp/dp/4907188447
そのほか、全国書店・各ECサイトにて好評予約受付中です。
問い合わせ先
ゲンロンでは本誌に関する取材をお受けいたします。インタビュー等ご希望のメディアの皆さまは、ゲンロンまでご連絡をお願い申し上げます。
また、本書をお取り扱いいただける書店様で、販促ツール等がご入用の際は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
プレスリリース提供:PR TIMES