プレスリリース
文京区千駄木の地に暮らした、明治の二大文豪の交流を展覧
森鴎外(1862-1922)と夏目漱石(1867-1916)は、明治を代表する二大文豪です。そして、鴎外と同様に、漱石も明治36(1903)年から約4年間を千駄木に暮らしました。
鴎外と漱石が顔を合わせたのは数回ですが、本展では二人の接点を振り返り、千駄木をキーワードにその交流と作品を紹介します。
自著を贈るやり取り、時期を異にして二人が住んだ駒込千駄木町五十七番地の家(通称・猫の家)の歴史、そして、鴎外『青年』、漱石『三四郎』に代表される千駄木を舞台にした作品に登場する人物たちの交錯を、書簡や原稿、献呈本などとあわせて展覧します。
また、本展開催期間中は、文京区立森鴎外記念館、新宿区立漱石山房記念館を巡るスタンプラリー、漱石山房記念館と当館が主催する2本の文学散歩、大型書店でのブックフェアなど、魅力的な関連イベントで展覧会を盛り上げます。
本展を契機に、あらためて幅広い年代層で、鴎外と漱石の数々の名作が再読されることを願っています。多くのメディアでのご紹介をよろしくお願いいたします。
展覧会構成
1.鴎外と漱石
・森鴎外の生涯 当館常設コーナーにて、鴎外の生涯をご紹介します
・夏目漱石の生涯 年表、解説バナー等で、漱石の生涯をふりかえります
・二人の接点(漱石、鴎外を作品を読む/数回の遭遇/自著をめぐる交流)
2.千駄木の鴎外と漱石
・2人が住んだ家(千駄木五十七番地の家、通称・猫の家)
森外と夏目漱石が、奇しくも相次いで暮らした借家。現在は、博物館明治村に移築され、住居跡には記念の碑 が建っている。
・千駄木が舞台となった鴎外作品(『団子坂』『青年』)
・漱石作品(『吾輩は猫である』『三四郎』『道草』)など
見どころ 出品予定資料からご紹介します!
1.明治24年8月3日 漱石筆子規宛書簡【個人蔵】
学生時代の漱石が鴎外作品を評価している。漱石が鴎外文学に言及した唯一の現存資料。
2.自著のやり取り
1. 献呈本 鴎外『涓滴』(新潮社 明治43年10月)【個人蔵】
鴎外が漱石に贈った自著。「漱石先生に捧げまつる 著者」と献辞がある。
2. 明治43年12月31日 漱石筆鴎外宛書簡【当館蔵】
胃潰瘍のため修善寺に転地療養していた漱石のところへ、鴎外は部下を見舞いに行かせた。
その見舞い及び帰京後に贈ってくれた『涓滴』への礼、自著を贈ることを伝える手紙。
3. 献呈本 漱石『門』(春陽堂 明治44年1月)【当館蔵】
2.の手紙に添えられたもの。見返しに漱石直筆の「進呈 外先生 著者」とあり、
その脇に赤字で「明治四十四年一月四日見贈 外漁史高湛」と鴎外の書込みがある。
3.森鴎外・夏目漱石住宅【博物館明治村提供】
昭和39年、建物は博物館明治村に移築され、翌年の開村当時から公開されている。
4.夏目漱石旧居跡【日本医科大学同窓会 橘桜会 所蔵、文京区指定史跡】
日本医科大学同窓会館の敷地内に碑が建つ。題辞は川端康成。
5.千駄木を舞台にした鴎外と漱石の作品の初版本【当館蔵】
外『青年』、漱石『三四郎』『道草』『吾輩は猫である』
6.献呈本 漱石『吾輩は猫である』【文京ふるさと歴史館蔵】
漱石が斎藤阿具(「猫の家」の家主、漱石の学友で歴史学者に贈ったもの。見返しに漱石の献辞がある。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/75036/17/75036-17-5be839989310fb3d6ccae2b77c33301a-1790x2582.jpg ]
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/75036/17/75036-17-153cf9d6734fb7cf92606ad9b42a7a5b-1024x1396.jpg ]
会期等概要
会 期:2023(令和5)年10月7日(土)〜2024(令和6)年1月14日(日)
※休館日 10月24日(火)、11月28日(火)、12月26日(火)〜1月3日(水)
開館時間:10時〜18時(最終入館は17時30分まで)
会 場:文京区立森鴎外記念館 展示室1、2
観 覧 料:一般600円(20名以上の団体:480円)
※中学生以下無料、障害者手帳ご提示の方と介護者1名まで無料
監 修
山崎一穎氏(跡見学園女子大学名誉教授、森鴎外記念館(津和野)館長、森鴎外記念会顧問)
中島国彦氏(早稲田大学名誉教授、日本近代文学館理事長、全国文学館協議会会長)
協 力: 岩波書店、川島幸希、県立神奈川近代文学館、虚子記念文学館、日本近代文学館、東京大学総合図書館、文京ふるさと歴史館
多彩な関連イベントで展覧会を盛り上げます!
■ 展示関連講演会:
藤井淑禎氏(立教大学名誉教授)、奥泉光氏(作家)による講演会を開催します。
■ ギャラリートーク:学芸員による展覧会解説
■ 文学散歩:期間中、新宿区・文京区のゆかりの地を巡る文学散歩を開催します。
■ 朗読会:漱石の代表作品を朗読します。
■ 新宿×文京 漱石&鴎外スタンプラリー ゆかりの地をめぐり、オリジナル缶バッジをもらおう!
本展および新宿区漱石山房記念館で展覧会を巡ると、もれなく特製缶バッジをさしあげます。
■ 書店フェア:都内大型書店、新宿区、文京区内書店、ミュージアムショップ等で漱石と鴎外に関連する書籍
フェアを予定しています。
※関連イベントの詳細は、順次HPにてご案内いたします。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/75036/17/75036-17-b772f00b3763ec1dc6cbb86db8b6d90c-796x796.jpg ]
※監修者、出品提供者の本展へのコメントをご希望の場合は、広報へご連絡ください。
ご連絡先 文京区立森鴎外記念館(広報) 〒113-0022 東京都文京区千駄木1-23-4
03-3824-5511 FAX 03-3824-0123 mail:bmk-koho@moriogai-kinenkan.jp
プレスリリース提供:PR TIMES