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セルファイバ、再生医療等製品の量産を実現する技術開発において日立製作所との協業を開始

(PR TIMES) 2023年05月26日(金)10時15分配信 PR TIMES

〜 細胞100億個を培養する独自技術で細胞治療の普及に貢献〜

細胞量産技術開発スタートアップの株式会社セルファイバは、再生医療等製品向けの細胞を量産するための装置開発において、自動培養装置や細胞培養加工施設、生産管理システム等において多くの実績をもつ日立と共同で、GMP対応細胞ファイバ製造装置の開発を開始しました。本協業は、2025年度の提供開始を目標とし、セルファイバの独自培養技術と日立の医薬品製造機器開発ノウハウが結集されたものであり、製薬企業やCMO・CDMOをはじめとするユーザに多くのメリットを提供します。なお、本事業は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業スタートアップ型(ViCLE)による環境整備の一部として実施するものです。
報道関係各位
2023年5月26日
株式会社セルファイバ

細胞量産技術開発スタートアップの株式会社セルファイバ(本社:東京都江東区、代表取締役:柳沢佑、安達亜希、以下「セルファイバ」)は、再生医療等製品向けの細胞を量産するための装置開発において、株式会社日立製作所(以下、日立)との共同開発を開始しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/67783/17/resize/d67783-17-c2b48bd1e880213616d9-0.png ]

                閉鎖培養系にて100億個規模の細胞製造は実証済み。
             セルファイバ技術を製造現場に実装する装置開発に着手しました。

提携に至った背景
がんをはじめとする疾患・障害の画期的な治療法として、細胞そのものを投与して治療効果を期待る「細胞医薬品」が注目されています。しかし、現状では、生産量が1年あたり数百人分と少なく、薬価が1回分あたり数千万円と非常に高額であることから、適用がごく一部の患者に限られています。
大量製造を困難にしている要因のひとつが、細胞培養の規模を拡大することのハードルです。細胞は、実験室でもちいるミリリットル〜1リットル程度のスケールでは培養皿やフラスコで適切に培養することができますが、工業的生産に必要な数十リットルスケール以上になると、撹拌による物理的なストレスや、バイオリアクタ(※1)内の環境変化等の影響を受け、生存率の低下や品質のばらつきが生じます。このような問題を解決できる細胞大量培養技術は、これまで存在しませんでした。

セルファイバのコア技術「細胞ファイバ」は、上記の課題を乗り越えて高品質な細胞を大量に製造できる培養プラットフォーム技術です。細胞ファイバ技術は、ハイドロゲル(※2)でできた髪の毛ほどの太さのチューブに細胞を封入することによって物理的ストレスから細胞を保護し、また細胞の周囲の環境を常に一定に保てることから、細胞の品質を保ったまま培養規模を拡大することができます。これまでにセルファイバは、細胞ファイバ技術をもちいた閉鎖培養系で、細胞医薬品の実製造スケールである100億個規模の細胞を製造できることを実証しました。

提携の内容
[画像2: https://prtimes.jp/i/67783/17/resize/d67783-17-23452c42ef9d1f764832-3.png ]

セルファイバは、2021年〜2022年の英国TTP社との協業によって、閉鎖系での細胞ファイバ製造装置試作機を開発しましたが(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000067783.html)、装置を実際の細胞医薬品や再生医療等製品の製造工程で使用するためには、医薬品の製造に求められる清浄度(GMPグレード、※3)を満たす必要があります。そこで今回、セルファイバは、自動培養装置や細胞培養加工施設、生産管理システム等において多くの実績をもつ日立と共同で、GMP対応細胞ファイバ製造装置の開発を開始しました。本協業で開発される装置は、セルファイバの独自培養技術と日立の医薬品製造機器開発ノウハウが結集されたものであり、製薬企業やCMO・CDMO(※4)をはじめとするユーザに以下のメリットを提供します。

● バイオリアクタ内での物理的ストレスから細胞を保護し、高密度・高品質細胞培養を可能にします。
● 製造に必要な設備設置面積を大幅に縮小することができます。
● 研究段階から実製造規模まで、細胞培養時に一貫した微小環境を提供し、細胞製造のプロセス開発を容易にします。

今回開発する装置は、2025年度の提供開始を目標としています。
なお、本事業は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業スタートアップ型(ViCLE)による環境整備の一部として実施するものです(環境整備課題名:細胞ファイバ技術を基盤とした細胞大量製造プロセス確立と拠点整備)。

参考動画:試作1号機の使用イメージ動画
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=dOVx8FYjy-8 ]

(※1)バイオリアクタ:細胞や微生物の培養に使用する容器や装置。
(※2)ハイドロゲル:固体が水を吸い込んで膨潤し、それ自体に流動性がないもの。ゼリー、寒天、吸水性高分子などはハイドロゲルの一種。
(※3)GMP:Good Manufacturing Practiceの略。医薬品等の製造業者および製造販売業者に求められる「適正製造規範」(製造管理・品質管理基準)のこと。
(※4)CMO・CDMO:Contract Manufacturing Organizationの略。製薬会社などから、医薬品の製造を受託・代行する企業。開発(Development)機能も有する場合、CDMOと呼称される。

株式会社セルファイバについて
セルファイバは、東京大学で開発された細胞カプセル化技術「細胞ファイバ」をもとに、2015年に設立されたスタートアップです。これまでに同技術が細胞の大量製造に有効であることを実証し、国内外の製薬事業者と共同研究・共同開発を始めています。今後、さらなる技術開発により細胞医薬品のコスト削減を実現し、誰もが細胞治療に手の届く社会を目指します。
・設立年月:2015年4月1日
・所在地:〒135-0031 東京都江東区佐賀2-9-8 MSC深川ビル2号館1階
・代表者:柳沢 佑、安達 亜希
・資本金:99,900,000円
・事業内容:細胞ファイバ技術を用いた、細胞大量培養ソリューションの開発
・公式サイト:https://cellfiber.jp/



プレスリリース提供:PR TIMES

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