プレスリリース
-今後、オーラルケア製品などへの活用が期待-
石塚硝子株式会社(本社:愛知県岩倉市、代表取締役 社長執行役員:石塚久継、以下「石塚硝子」)は、口臭予防成分 『 DEOGLA(R)(デオグラ)』 を新規に開発しました。創業200年のガラスに関する知見を応用してできた、口臭の原因物質として注目されているメチルメルカプタンへの消臭効果が確認された成分です。なおDEOGLA(R)は特許を取得済です。
<開発背景・目的>
オーラルケア市場の中で、特に口腔ケアカテゴリーが拡大し続けています。また、コロナ禍においてマスク生活が続く中、口臭に関する悩み意識の高まりがみられます。そんな社会課題に対して石塚硝子の持つ知見を活かしたソリューションを提案するために、口臭の原因物質(*1)であるメチルメルカプタンに対する消臭材DEOGLA(R)(*2)の消臭効果について確認をしました。
*1 口臭の80%は口腔に原因があり、そのほとんどは生理的口臭と知られています。生理的口臭は口中の汚れ物質(タンパク質など)をプラークや舌苔にいる口臭菌が分解し、揮発性硫黄化合物(硫化水素、メチルメルカプタンなど)を産生します。特にメチルメルカプタンは、嗅覚閾値(人がニオイを感じる濃度)が低く、ごく微量でも不快感を与えます。口臭が生ゴミの腐ったような臭いと言われるのはこの物質の影響が大きいです。
*2 DEOGLA(R)とは、消臭性能を有するガラスパウダーです。
<試験方法・結果>
ターゲット臭気としてメチルメルカプタンを含む四大悪臭に対する消臭試験を実施しました。
四大悪臭とはアンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタンであり、いずれも口臭の形成物質の一つとして報告されています。また、悪臭防止法で定める特定悪臭物質としても知られており、し尿やペットの臭い、魚・卵・野菜などの腐敗臭など、一般家庭において、あるいは、工場や事業所でも発生する臭気です。
[試験条件]
DEOGLA(R) 0.1 gを容量1 Lのバッグに封入し、各ターゲット臭気を表の初期濃度となるようにガスを充填した。24時間後にバッグ内のターゲット臭気濃度をガス検知管もしくはガスクロマトグラフを用いて測定した。
[画像1: https://prtimes.jp/i/58493/17/resize/d58493-17-c2e73186a9d47a1ac4a5-4.png ]
表 DEOGLA(R)の消臭力
[画像2: https://prtimes.jp/i/58493/17/resize/d58493-17-b8fbc6f3042f85f6fb22-3.png ]
[結果・考察]
DEOGLA(R)は四大悪臭のいずれに対しても高い消臭性能を有することが判明しました。
これはDEOGLA(R)の化学的消臭機構によるものです。消臭剤は各種機構があるものの、マスキング(芳香剤)や防臭(殺菌剤・抗菌剤)ではこのような結果は得られません。
口臭ケア用品においては、殺菌による口臭予防(菌を介して発生する臭気を殺菌によって抑制する=防臭)が多い中、ダイレクトに口臭成分を消臭できるDEOGLA(R)は今後の展開が期待できます。
<今後の展望>
DEOGLA(R)を歯磨きなどのオーラルケア製品を始め、幅広い製品へ活かす検討を行っていきます。また、DEOGLA(R)を活用した新たな用途・市場における協業のご提案も歓迎いたします。引き続き石塚硝子は独自の技術を活かして社会課題の解決に貢献していきます。
【石塚硝子について】
石塚硝子グループは 1819 年の創業から 200 年以上に亘り、ガラスびん・ガラス食器・プラスチック容器・紙容器・ペットボトル・陶磁器など、「ガラス」や「容器」をキーワードとして事業領域を広げてきました。ペットボトルのリサイクルについても台湾の遠東新世紀社と合弁で日本最大の遠東石塚グリーンペット株式会社を設立し、ペットボトルのリサイクル事業を通じて、CO2削減と資源の有効活用を行っております。お客さまをはじめとする全てのステークホルダーのみなさまのご期待にお応えし続けるため、当社の社会的責任を深く自覚し、これまでに培った技術や保有する素材、販路を活用しながら、近年の社会変化・消費者ニーズを反映した新規事業の創出を目指して、新たな挑戦をし続けていきます。これからも、「モノづくり ヒトづくり ユメづくり」をビジョンとして、変化を先取る強い企業であり続け、くらしに彩り、豊かさと安心をお届けしてまいります。
URL:https://www.ishizuka.co.jp/
プレスリリース提供:PR TIMES