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精神疾患向け治療用アプリ開発のemol、2023年より開始する臨床研究に向けて資金調達を実施

(PR TIMES) 2023年01月25日(水)12時45分配信 PR TIMES

精神疾患向け治療用アプリ開発を行うemol株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役 CEO:千頭 沙織)は、プレシリーズAラウンドにおいて、新規投資家としてみずほライフサイエンス第1号投資事業有限責任組合、The Independents Angel2号投資事業有限責任組合、G-STARTUPファンド、廣瀬智一氏、加藤浩晃氏、藤本修平氏と既存投資家のF Ventures、MIRAISEを引受先とした第三者割当増資により資金調達を実施したことをお知らせいたします。今回の資金調達により、強迫症・不安症向け治療用アプリの臨床研究の推進と人材採用の強化を進めます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-2faa885f4661f85cec81-0.png ]


■既存事業概要
これまでemolでは、一般向け、企業向け、自治体向けなど非医療領域へアプリでの認知行動療法プログラム(emolアプリ内名称:デジタルプログラム)の提供を行なっています。 サービス提供の背景ではアプリを使った効果検証を実施し、未病者の不安減少、ポジティブ感情の増幅などの効果を示すことができました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-94e3c7e897f083af1ebf-2.png ]


■emolの精神疾患向け治療用アプリ
2022年春より、精神疾患治療を目的とした認知行動療法を実践するアプリの日本国内薬事承認を目指して、研究を開始しました。
治療用のアプリでは、これまでemolが非医療領域で提供してきた、認知行動療法を自身で行うデジタルプログラムのシステムを活用し、AIチャットボットのシナリオを各疾患毎にカスタマイズし、認知行動療法のレクチャーを行うことができます。
1つ目のパイプラインとして、強迫症の患者さんを対象とした治療用アプリの開発を開始し、当該アプリで認知行動療法を実施することによる症状の軽減を目指します。

■目的と背景
日本国内で保険診療で認知行動療法が適用されている疾患は、うつ病などの気分障害、強迫症、社交不安症、パニック症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、神経性過食症などの疾患があり、医師による認知行動療法では1回30分以上の実施で480点(4,800円)を上限16回までが保険診療により実施が可能です。
上記の認知行動療法が適用される疾患の年間患者数は、おおよそ207万人(※1)に上ります。 しかし、医療機関で認知行動療法が実施されたのは6.2%(※2)程度と報告されており、ほとんどの患者さんが保険適用内で認知行動療法を受けることができていません。
その背景として、医師が30分以上の時間を患者一人当たりにかけることが難しい、また、認知行動療法の研修を受けなければ実施できないなどの理由があります。
そういった背景から、現状で認知行動療法を受けたい場合は、公認心理師による認知行動療法を受ける患者さんがほとんどです。しかし、公認心理師による上記疾患に対する認知行動療法は保険適用外であるため自由診療で受ける必要があり、患者さんの金銭的負担が大きくなっています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-acc5d1830b0edb9f5514-1.png ]

※1 認知行動療法が保険適用される気分障害群、不安症群、強迫症群、摂食障害群における算出 (出典:https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000940708.pdf
※2 日本全国のCBT実施率(出典:http://www.ftakalab.jp/wordpress/wp-content/uploads/2011/08/japancbtclinic_report.pdf

■精神疾患治療用アプリの可能性
アプリで認知行動療法の治療が行えることは、患者さんにとっても医師にとってもメリットがあります。
精神科を受診する患者さんは、さまざまな病院を転々とする(ドクターショッピング)ケースが多くあります。その理由はいくつかありますが、一つは「症状が軽減しないから」という理由が挙げられます。強迫症はもちろん、それぞれの疾患を専門として診察し認知行動療法を実施できる専門医は少なく、うまく治療が進まない場合もあります。
しかし、アプリで各疾患に合わせた認知行動療法の治療が実現できれば、その疾患の専門医でなくてもアプリでの疾患に合わせた認知行動療法を実施することができます。また、患者さんもいろんな病院を巡り、遠方の病院に何度も通うことなく、最低限の診察回数で自宅でアプリによる認知行動療法を実施できるようになります。
アプリでの治療が広まることにより、これまで治療を断念されていた数多くの方に、気軽にアプリでの認知行動療法の治療提供ができるよう目指しています。

■共同研究による臨床研究の実施
2023年より兵庫医科大学精神科神経科学講座(松永寿人主任教授)と共同研究のもと、強迫症の患者さんを対象とした臨床研究を開始する予定です。
本研究は、2022年より強迫症治療において国内有数の実績と知見を持つ兵庫医科大学医学部精神科神経科学講座と共同研究により強迫症の患者さんを対象とした認知行動療法アプリの開発を行なってきました。
兵庫医科大学精神科神経科学講座では、強迫症診療ガイドライン、社交不安症診療ガイドラインなどに携わり、数多くの強迫症の患者さんの診察を行なっています。
今回の特定臨床研究では兵庫医科大学のこれまでの知見やノウハウをアプリに落とし込み、患者さん自身でできる限り認知行動療法を実施できることを目指し研究を進めています。

■共同研究の先生からのコメント


[画像4: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-236a0cc16a6d0f055832-3.png ]

兵庫医科大学精神科神経科学講座
松永寿人 主任教授
この度、emolとの共同研究により、当方で行っている認知行動療法の手法やエッセンスをアプリ化することとなりました。強迫症は一般人100名中に2-3名ほどの患者がいると考えられています。しかし日本において、認知行動療法などの専門的治療を受けられる場は、いまだ少ないのが現状です。強迫症の治療を望む方々にこのアプリが届き、認知行動療法の実践をサポートし、治療や予防の有効な手段となることを心から願っています。


[画像5: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-6d53eab88a44296ed8bc-4.png ]

兵庫医科大学精神科神経科学講座
向井馨一郎 助教
アプリによる認知行動療法は、スマートフォンが十分に普及した現代社会において、その汎用性や利便性は大きな利点となります。現在、emol社の技術と精神医療の英知の融合を目指し、ともに精力的に共同開発に取り組んでおり、強迫症に悩み苦しむ患者さんの希望となる治療用アプリの完成を目指します。そして本邦における強迫症治療の進展に貢献したいと考えております。

■今後の展望
1つ目のパイプラインとして、強迫症を対象とした研究を進めております。
今後も他の認知行動療法を用いた精神疾患に対する治療用アプリの研究を行なっていく予定です。
また、これまでに提供してきた非医療領域でのアプリ事業と、治療用の医療領域でのアプリ事業を連動させ、予防から治療まで幅広いメンタルヘルスの問題解決をサポートしていくことを目指しています。


■投資家からのコメント

[画像6: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-cb92f8de1d4f8d5f21da-5.png ]

みずほキャピタル株式会社 投資第3部 インベストメントマネジャー
大森 啓介 氏
デジタルセラピューティクス領域が急拡大している世界的な潮流の中、emol社は精神疾患領域において、医師と患者双方への負担が大きい認知行動療法をアプリ化するという、時代にマッチした治療法を開発・提供します。我々は千頭CEO、武川COOを中心とした素晴らしい経営チーム、松永先生や向井先生ら強力なアカデミアチームと共に、みずほグループ総力をあげてサポートして参ります。

[画像7: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-e9bf6068783978ab2bd3-6.png ]

株式会社Kips インデペンデンツクラブ 代表取締役
國本行彦 氏
認知行動療法を用いた治療用アプリの開発を目指すemolのプロダクトは、精神疾患の患者のQoL向上や、医師の負担軽減にも期待できます。
大学との共同研究や自治体との効果検証を進めており、その社会的意義や新たな市場創造に大いに期待しています






[画像8: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-cb795d8f7d603ffa4163-8.png ]

G-STARTUP 事務局長
田村菜津紀 氏
G-STARTUP への2期連続のご参加をきっかけに、ご支援させていただいています。地道なヒアリング力と優れた開発力を持って、顧客に愛されるプロダクトを着実に進化させながら、メンタルヘルスという大きな社会課題に真っ向から挑み続けている素晴らしいチームです。私自身、心理学部で認知行動療法を学んだバックグラウンドを持つこともあり、emolの実現しようとする世界観に心から共感する一人です。今回の資金調達を通して、emolが精神疾患向け治療用アプリ開発を加速させることで、今後誰もが活用しやすく効果の出る治療法が一般に普及し、日本におけるメンタルヘルスの課題が1日でも早く解決されることを期待しています。そしてユニコーン企業へと成長されることを心から応援しています!



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合同会社HRS 代表社員
廣瀬智一 氏
精神疾患領域は、金銭の壁と医療アクセスの壁、機会(チャンス)の壁が存在する疾患領域の一つです。特に強迫症は、発症から最初の受診までに10年程度を要するというデータも出ています。この治療用アプリのお話を初めて伺ったとき、経営メンバーの覚悟に感化されるとともに、多くの患者さんと医療者にとって強力な治療手段となると確信しました。この度の出資を通じて、日本の医療に少しでも貢献したいと考えています。

[画像10: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-d3567ce76ce36fe3a213-9.png ]

デジタルハリウッド大学大学院 特任教授
東京医科歯科大学 臨床教授
アイリス株式会社 共同創業者・取締役副社長CSO
医師、新規事業家、元厚労省室長補佐
加藤浩晃 氏
自ら治療用アプリを開発したり支援をしてきた中で、2つのポイントが重要と考えています。1つはいかに非医療機器の認知行動療法プログラムでUI/UXを高めるとともに(疾患の予防や治療を直接意図しない)効果が出せるか。もう1つは医療者や学会との開発の座組です。emolは医療者とともに開発した認知行動療法プログラムで実績を出し、UI/UXも素晴らしく、不安減少、ポジティブ感情の増幅などの効果も示しています。精神疾患に対する治療用アプリを開発するトップ企業になると確信しています。

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藤本修平 氏
患者さんとの医療/ヘルスコミュニケーション領域において、時代とともにデジタルの有用性が様々な疾患で証明されてきています。また、認知行動療法は対象疾患も幅広く、薬の処方量を減らす研究成果を持つ疾患もあります。ヘルスコミュニケーションの専門家として、精神疾患を持つ患者さんを認知行動療法×DTxの未来で支援するemolに伴走していきたいと思います。

[画像12: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-9ed4ab3111672be555c9-11.png ]

F Ventures 代表パートナー
両角将太 氏
これまで従業員向けのメンタルヘルスの課題解決するAIチャットボットを活用したアプリとして試行錯誤してきましたが、本格的に人々の精神疾患に向き合うヘルスケア事業に踏み切る、経営陣の皆さんの強い想いを感じる意思決定をされてました。深く考え練られた事業だと思うので、社会問題でもあるこの大きな課題解決に向けて、ぜひこの領域のリーディングカンパニーとなっていただきたいです。

[画像13: https://prtimes.jp/i/43787/16/resize/d43787-16-c2d60abdc7174863af63-12.png ]

MIRAISE 代表パートナー
岩田真一 氏
日本国内において承認されている治療用アプリは現時点で2例しかありませんが、米国やドイツではすでに100を超えています。emol社は非医療領域でアプリを活用した認知行動療法を提供し、データと知見を蓄積してきました。治療用アプリの承認は難易度が高いですが、日本政府も治療用アプリを早期承認のための制度導入の方針を打ち出している背景もありますので、千頭さんとemolチームの粘り強さを信じて継続サポート致します。emolのソフトウェア技術とユーザーに寄り添ったUI・UXがメンタルヘルスに悩む方と治療に携わる医療関係者の助けとなることを期待しています。

<emol株式会社>
会社名: emol株式会社
代表者: 代表取締役 千頭沙織
設立日: 2019年3月18日
URL: https://emol.jp/
事業内容: メンタルヘルス関連サービス開発
お問い合わせ: support@emol.jp



プレスリリース提供:PR TIMES

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