プレスリリース
〜投票で選ばれた2021年の色は、昨年に続いてコロナ禍の不安な気持ちを表すグレー〜
一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、所在地:東京都千代田区、理事長:三雲英一)は、毎年、「今年の色、来年の色」として、それぞれの年を象徴する色を発表しております。
この度今年(2021年)と来年(2022年)の色を発表いたします。
今年(2021年)の色については、協会のホームページから一般の方に色を投票していただき決定しました。来年(2022年)の色は、当協会が選定した色ですが、単に流行する色という意味ではなく、2022年のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、その年の「テーマカラー」と言えるものです。
■「来年(2022年)の色」は、“明るい希望を描く、光満ちるコーラル”
<色名> ジョリーコーラル Jolly Coral
マンセル値 : 10R8.7/11.6 系統色名:ビビッド・イエロイッシュ・ピンク
(*蛍光色のため数字は参考値です)
[画像1: https://prtimes.jp/i/36780/13/resize/d36780-13-5f9ec3f08c409b49d83f-0.jpg ]
[カラーの選定理由]
新型コロナウィルスの感染拡大をうけ、制限される暮らしが続きました。いつ解放されるか分からない不安、変わっていく生活‥。 それでも私たちは日々の暮らしを諦めるわけにはいかず、この不自由な状況になんとか適応しようとしてきました。
しかし、振り返ってよく考えてみれば、差別、格差、資源の無駄遣いなど、人にも地球にも優しいとは言えなかった「元通り」の暮らしに戻りたいでしょうか。
コロナで強制的に時間を与えられ、改めて自身をみつめたり、身の回りを整理したり、生き物としての命のありようを認識する機会が訪れました。これからの生き方を考えて生活を変えた人もいたのではないでしょうか。
Key words
前に進む力 / 鮮やかな世界 / 楽しみの再確認 / 瞬発力
2022年に向けて、日本流行色協会では光満ちるコーラル(コーラルオレンジ)を選びました。蛍光みを帯びた軽く鮮やかなコーラルは、2020年、2021年と暗く長いトンネルを歩いてきた私たちを導き、心身を労わってくれるかのようです。2021年はゼロから始めるタイミングの年として、「ゼロホワイト」を提案しました。その真っ白なキャンバスに初めに描く色は、明るく楽しく、希望に心躍る色。オレンジは一般的にポジティブなイメージを抱きやすく、また、コミュニケーションや、興奮、活動をイメージしやすいと言われています。やや赤みを帯び、優しく発光するようなコーラルオレンジは、前に進む力を与えてくれるかのようです。長く沈み停滞していた心にふわっと光が差すような鮮やかで軽い色、疲れた心身にビタミンと喜びをチャージしてくれる色として、ジョリーコーラルを選定しました。
●カラー選定/「今年の色、来年の色選定委員会」(JAFCA + 小森美穂子〈JAFCA専門委員〉)
●マンセル値とは、マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。また系統色名とは、色相、トーンなどにより系統的に分類した色名のこと。
なお、蛍光色のため、再現された色は正確でないことをご留意下さい。
■「今年(2021年)の色」投票で選ばれたのは、
コロナ禍の不安な気持ちを表すグレーが継続
本年も「2021年のムードを象徴する色」1色を、WEB上で投票いただき、その結果により「2021年の色」を決定いたしました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/36780/13/resize/d36780-13-6e9836b04ba19d88b651-1.jpg ]
●先行きの見えない不安感を表すグレーが1位に
選ばれた色は昨年に続いて「グレー」で、回答全体の13.1%となりました。
その理由として圧倒的だったのは、コロナ禍での心情で、「コロナの感染がおさまらず不安な気持ち」「先が見えそうで見えない」「閉塞感が強く、日常に色がなかった」といった声が多くありました。
「先の見えない不安のグレー」というのは2020年の色と同様ですが、その中でも、感染者数が減少し緊急事態宣言が解除されたりと、少し先に明るさが見えてきたことをうけ、グレーでも「明るいグレー」「シルバー」といった意見があがっています。また社会の変革期にあって、「混沌として曖昧なグレーだが、そこから何か生まれてきそう」と今後に期待をもっている声もありました。
●自然を象徴する緑が2位、ファッションでも人気色
2位になったのは緑で11.0%。自粛生活の中ガーデニングやキャンプなどで自然に触れる機会が増え、森や植物などの緑によって気持ちが救われたという声があがっていました。また2021年はファッションや雑貨でも緑がヒットし、今年最も親しんだ色だったという声も女性中心に多くありました。
●希望の黄色が3位に
3位にあがったのは黄色、9.7%。先行きに明るさが少し見えてきたことで、希望、明るさを感じさせる黄色を選んだという人が多数でした。見るだけで元気になれそうな黄色は、楽しい気分になりたいと願う心の現れともいえそうです。
※[2021年の色選定について]
JAFCAのホームページから一般の方に投票いただき、数の多かった色を2021年の色として選定しました。投票は、予め選んだ15色の中から「2021年のムードを象徴すると思う色」1色を選び、その理由もあわせて回答いただきました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/36780/13/resize/d36780-13-27f09d017ab94196fa99-2.jpg ]
●一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)とは/1953年創立以来、産業界に向けたカラートレンド予測情報の発信やコンサルテイングなど、カラーに関する様々な活動を行っている団体です。
https://www.jafca.org/
●「今年の色、来年の色」とは/流行する色は、「その時代の生活者の“気分”=時代のムード」を敏感に反映しています。そうした色と気分の関係を広く知っていただき、色への関心を高めることを目的とし、毎年1回年末に、その年とその翌年のムードを象徴する色を発表しています。2015年からはじまり、今回で7回目になります。
プレスリリース提供:PR TIMES