• トップ
  • リリース
  • パーソル総合研究所×ベネッセ教育総合研究所×立教大学中原淳教授による産学連携研究プロジェクト 就業者の社会貢献意識に関する調査結果を発表

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

株式会社パーソル総合研究所

パーソル総合研究所×ベネッセ教育総合研究所×立教大学中原淳教授による産学連携研究プロジェクト 就業者の社会貢献意識に関する調査結果を発表

(PR TIMES) 2023年05月25日(木)14時15分配信 PR TIMES

社会貢献への意識が高い就業者は、幸せな活躍をしている割合が2.9倍 環境配慮や人権配慮行動も多く、学びへも前向きな傾向 学生時代の教育、企業の人材マネジメントによる影響も見られた

株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:萱野博行)と、株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:小林 仁)の社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は、立教大学中原淳教授と共同で、就業者の社会貢献意識(ソーシャル・エンゲージメント)に関する調査(サンプル数6,000人)を実施し、結果を取りまとめましたのでお知らせします。
企業活動において、SDGs、ESG投資など、持続可能な社会づくりが強く求められている一方で、一般の日本人の社会課題への意識や行動は、国際的に極めて低いことが指摘されています。働く人々の社会貢献や社会を変える効力感といった意識の実態、そしてそこに影響する要因について調査しました。

本調査での「幸せな活躍」の定義と測定:「はたらくことを通じて、幸せを感じている」などの7項目を「個人の主観的な幸せ」として測定し、「顧客や関係者に任された役割を果たしている」「担当した業務の責任を果たしている」などの5項目を個人のジョブ・パフォーマンスとして測定した上で、全体分布の中でともに高い層を「幸せな活躍層」として定義。

■ソーシャル・エンゲージメントの定義
就業者の社会課題解決への関心の強さや責任感、課題解決への効力感を「ソーシャル・エンゲージメント」として測定。
[画像1: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-4a96a2d7337f74852b3f-0.png ]

■主なトピックス

【1】 就労形態では「公務員・団体職員」、業種では「教育・学習支援業」、職種では「クリエイティブ職」
   「事業開発・商品開発・研究職」でソーシャル・エンゲージメントが高い。

【2】 ソーシャル・エンゲージメントが高い層は、低い層と比べ幸せな活躍をしている人の割合が2.9倍。

【3】 ソーシャル・エンゲージメントが高い層は、低い層と比べ環境配慮や人権配慮行動を行っている割合が高
    い。
また、学びへの前向きな行動も2.3倍見られる。

【4】 「手触り経験」「見渡し経験」「踏み出し経験」が多いほど、ソーシャル・エンゲージメントが高い。
    性年代別に見ると、仕事に関する「手触り経験」「見渡し経験」において、中高年になるほど男性の方が
経験率が高くなっていく。

【5】 ソーシャル・エンゲージメントが高い若年層は、学生時代に積極的に行動し、多様な人と交流する「ネッ
トワーク行動」や「内省行動」を行っていた人が多い。

【6】「視野の広さ」と「仕事上の余裕」が、ソーシャル・エンゲージメントにプラスの影響を及ぼしていた。
人事管理における「キャリア目標の明確さ」「多様な人材の活躍支援」が視野の広さにプラスの影響を与
えている。一方で、「異動転勤の多さ」や「新卒偏重の人員構成」などはマイナスの影響が見られた。

本調査では、こうした傾向を受けて、就業者の「ソーシャル・エンゲージメント」を高めるための提言もまとめています。(最終頁)

■主なトピックス(概要)

【1】 就労形態では「公務員・団体職員」、業種では「教育・学習支援業」、職種では「クリエイティブ職」
「事業開発・商品開発・研究職」でソーシャル・エンゲージメントが高い。
[画像2: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-8e1954e254bfd4aa8449-1.png ]

【2】 ソーシャル・エンゲージメントが高い層は、低い層と比べ幸せな活躍をしている人の割合が2.9倍。
パフォーマンス、ワーク・エンゲイジメント、ジョブ・クラフティング(※)などの指標もすべて高い傾
向が見られた。
※働く人が自分の仕事を主体的に再構築し、自分にとってより意義のある形に変えるプロセス
[画像3: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-cb9583bf1be4c056dc42-2.png ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-e2cb3a256a8a35912d25-3.png ]

【3】 ソーシャル・エンゲージメント(S.E)が高い層では、環境配慮や人権配慮行動を行っている割合が高
い。
また、学びへの前向きな行動も2.3倍見られる。
[画像5: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-e9b9ab24937a43dc7225-4.png ]

[画像6: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-cd0684bf2b8b12c732ec-5.png ]

【4】 「手触り経験」「見渡し経験」「踏み出し経験」が多いほど、ソーシャル・エンゲージメントが高い。
性年代別に見ると、仕事に関する「手触り経験」「見渡し経験」において、中高年になるほど男性の方が
経験率が高くなっていく。
[画像7: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-a11907f7dd79d943a54b-6.png ]

[画像8: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-e21ddbd567bd6d6fa6bb-7.png ]

[画像9: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-3b360bbd79850d49a05f-8.png ]


【5】 ソーシャル・エンゲージメントが高い若年層は、学生時代に「積極的に行動」し、多様な人と交流する
「ネットワーク行動」や「内省」を行っていた人が多い。また、「職業と学びの紐づけ(ラーニング・クラ
フティング)」「領域を超えたカリキュラム」「能動的な学び」を行っていた。
[画像10: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-3861f2724f71eccad2c8-9.png ]

【6】「視野の広さ」と「仕事上の余裕」が、ソーシャル・エンゲージメントにプラスの影響を及ぼしていた。
人事管理における「キャリア目標の明確さ」「多様な人材の活躍支援」が視野の広さにプラスの影響を与
えている。一方で、「異動転勤の多さ」や「新卒偏重の人員構成」などはマイナスの影響が見られた。
[画像11: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-2c152b8150fe1d9a9713-10.png ]

■調査結果からの提言

今回、就業者の社会課題への関心の高さや社会変化への効力感の高さを示す「社会」へのエンゲージメントとして、「ソーシャル・エンゲージメント」という独自の概念を用いて調査を行った。

ソーシャル・エンゲージメントが高い従業員は、目の前の仕事に主体的に取り組み(ジョブ・クラフティング)、学びの意欲が高く、業務上の成果や主観的なウェルビーイングも高いことがわかった。

ソーシャル・エンゲージメントの高さには、学生時代・社会人の経験との関連が見られ、社会人領域では直接的体感を伴う「手触り経験」、仕事以外の越境経験である「踏み出し経験」、組織や仕事を俯瞰して見る「見渡し経験」といった経験が、ソーシャル・エンゲージメントを育てていることが示唆された。

また、ソーシャル・エンゲージメントには企業の人事管理も影響する。キャリア目標を明確化することや、長時間労働を防止することなどとプラスの関連が見られた。また、業務命令による異動・転勤の多さはマイナスに作用しており、伝統的な日本の配置転換の在り方が、就業者の社会的関心を下げている可能性も示唆された。

CSR活動や金銭支援といった直接的な社会貢献だけではなく、主体的に社会のことを考えられる人材を育てることも、企業の重要な社会的責任として認識されるべきである。そのために、社会課題を解決する「社会志向」の人材マネジメントの重要性を提議したい。

パーソル総合研究所・ベネッセ教育総合研究所・立教大学中原淳
ハタチからの「学びと幸せ」探究ラボ 一同

● ※本調査を引用いただく際は、出所として『パーソル総合研究所・ベネッセ教育総合研究所・中原淳「就業者の社会貢献意識に関する定量調査」』と明記してください。

● 報告書内の構成比の数値は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とならない場合があります。

■調査概要
[画像12: https://prtimes.jp/i/111116/12/resize/d111116-12-9dc1f2ba7d8f279fbe67-11.png ]

■【ハタチからの「学びと幸せ」探究ラボ】について
ベネッセ教育総合研究所・立教大学中原淳教授・パーソル総合研究所による産学連携の研究プロジェクト。未来を生きる大学生〜若手社会人が、"よく生きている""はたらいて笑っている"未来をワクワクして描き、意欲を持って学びや行動へと向かうための羅針盤を届けることを目的とする。

■【株式会社パーソル総合研究所】<http://rc.persol-group.co.jp/>について
パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、人材開発・教育支援などを行っています。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしています。

■【ベネッセ教育総合研究所】<https://berd.benesse.jp/>について
ベネッセ教育総合研究所は1980年に発足した株式会社ベネッセコーポレーションの社内シンクタンクです。子ども、保護者、学校・教員を対象に様々な調査・研究を行っています。また教育内容や方法、評価測定などについても研究開発を進めています。調査・ 研究で得られた知見は、ベネッセ教育総合研究所のWeb サイト(https://berd.benesse.jp/)にて公開し、子どもの成長・発達を取り巻く環境の改善をサポートする情報発信を行っています。

■【立教大学 経営学部 中原淳研究室】<http://www.nakahara-lab.net/>について
立教大学 経営学部 中原淳研究室は、人材開発・組織開発・リーダーシップ開発など、企業組織における「大人の学び」を研究する研究室です。パーソル総合研究所、ベネッセ教育総合研究所をはじめとする多くの企業と共同研究を実施し、社会に最新の研究知見をお届けしています。



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る