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国内初!2050年カーボンニュートラルに向けアスファルトプラント向けでは初の取り組み 大阪大学大学院工学研究科と連携した共同研究により、“CO2排出量をゼロ”に抑えるアンモニア混焼バーナー開発を推進

(PR TIMES) 2022年01月25日(火)12時45分配信 PR TIMES

〜国内アスファルト合材工場全体からの年間総CO2排出量に対して最大約8割のCO2削減が可能に〜

アスファルトプラントや建設機械、防災・復興製品の製造販売を手掛ける日工株式会社(本社:兵庫県明石市、代表取締役社長:辻 勝 証券コード:6306以下、「当社」)は、CO2を排出しないアンモニアを燃料とした、アスファルトプラント用の混焼バーナーの開発に向け、大阪大学大学院工学研究科と共同研究を開始しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/81441/11/resize/d81441-11-7ef560915a442704179b-0.png ]



取り組み背景と概要


[画像2: https://prtimes.jp/i/81441/11/resize/d81441-11-b6436ecb3d4e09955a94-3.jpg ]

2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。また、これを踏まえ、経済産業省では、「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を「経済と環境の好循環」につなげるための産業政策として「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しています。

 このような背景をうけ、当社は今年度より、2050年にCO2排出量実質ゼロを目指すことを経営方針として明確に位置付け、プラント製造時に自社で排出する分だけではなく、販売先の日工製プラントが稼働時に排出する分まで含めてカーボンニュートラルを達成できるようユーザーとの緊密な連携を進めております。
その取り組みの一貫として、当社はアンモニア燃焼技術などにおいて積極的な研究開発を進める大阪大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 燃焼工学研究室 赤松史光教授らと連携し、アンモニアを燃料としたCO2を排出しない
アスファルトプラント用混焼バーナーの開発に向け、共同研究を開始しました。

アンモニアは燃やしてもCO2を排出しないことから、現在、発電などの燃料として使われている石炭や天然ガスと置き換えることで、大幅なCO2の排出削減に寄与すると期待されています。また、国家プロジェクトの「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」にて課題の一つとなっていた「エネルギーキャリア」では、アンモニアの直接燃焼が研究開発のテーマの1つとして研究が行われました。現在その成果を各産業分野に展開すべく精力的な研究開発がされている注目の燃焼素材です。


 アスファルトを製造するためには、まずアスファルト合材製造過程で材料の一つである骨材(砂、砂利)を乾燥(水分の除去)させ、加熱(温度上昇)する必要があります。これまでは主に重油を燃料に、骨材をバーナーによる火炎を用いて乾燥・加熱しておりましたが、この過程でアスファルト合材工場で使用するエネルギーの3/4を使用、CO2を多く排出してしまう課題がありました。
 今回の共同研究を通して、アンモニアを燃焼材料として活用できるバーナー開発に成功した場合は、骨材の乾燥・加熱過程におけるCO2の排出量を50%以上削減できるため、国内全体のCO2排出量の大幅削減につながり、カーボンニュートラルへの実現に大きく寄与できると考えております。
 今後は、2025年の実機導入を目指し、小型バーナーでのテストを実施後、社内試験炉・実プラントでの骨材の乾燥試験に移り、2年後を目途に小型プラントにて本格的な実証実験の実施を予定しております。


具体的な成果推測

 国内で製造されるアスファルト合材は約4,000万トン/年、製造元であるアスファルト合材工場全体からの年間総CO2排出量は約150万トン/年です。これは日本の年間CO2排出量(10億トン)の0.15%に相当します。150万トンのうち75%の112.5万トンが燃料燃焼によるCO2排出となり、アンモニアバーナへの置き換えにより50~100%削減可能となります。


環境に対する日工の取り組み

 当社では、社是に「企業を通じて社会に奉仕する」と掲げ、創業以来さまざまな社会課題の解決に力を注いでいます。
 環境に関しては、建設・道路廃材の再資源化に加えて、アスファルト合材製造過程における低・脱炭素化に向けて、プラント装置の機能性改良、プラント運用面の改善、代替燃料の活用に取り組んできました。
今年度からは、日工グループは2050年にCO2排出量実質ゼロを目指すことを経営方針として明確に位置付け、プラント製造時に自社で排出する分だけではなく、販売先の日工製プラントが稼働時に排出する分まで含めてカーボンニュートラルを達成できるようユーザーと緊密に連携していきます。

 当社(本社工場)におけるScope1,2のCO2排出量は、5,056t-CO2/yであるのに対して、アスファルト合材製造プラントにおける年間CO2排出量は、1.30Mt-CO2/y(日本アスファルト合材協会積算)であり、日工グループの業界シェアが約7割であることから、日工製プラントによる年間CO2排出量は90万トン程度と推定され、脱炭素に向けた製品開発は喫緊の社会的要請だと認識しています(下図参照※1)。

[画像3: https://prtimes.jp/i/81441/11/resize/d81441-11-9677109576ce9654f1a2-1.png ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/81441/11/resize/d81441-11-30bdb52be8a56140a337-2.png ]

※1:Nikko Corporate Report 2021(https://www.nikko-net.co.jp/ir/pdf/corporate-report-2021_20.pdf


大阪大学大学院工学研究科 赤松史光教授 コメント

 当研究室ではアンモニアを燃料として使用する燃焼技術の開発を戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で取り組みました。アンモニアを燃料とすることで、脱炭素社会への貢献が実現できることから、あらゆる分野での利用が注目されています。
その利用先の一つとして、化石燃料の消費が多いアスファルトプラントで乾燥装置の燃料として代替使用することで建設業界のCO2排出量削減に貢献できるため、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けアンモニア燃焼バーナの開発は、これからのアスファルトプラント業界にも非常に期待できる技術であると考えられます。

赤松史光教授
大阪大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 燃焼工学研究室
研究内容・専門分野:ものづくり技術(機械・電気電子・化学工学)、熱工学
2000年12月  大阪大学講師
2003年 4月   大阪大学 大学院工学研究科 准教授
2003年 4月〜2005年3月 独立行政法人産業技術総合研究所招聘研究員(併任)
2007年11月〜2010年3月 大阪大学サスティナビィティ・サイエンス研究機構 准教授(併任)
2008年 7月〜 大阪大学 大学院工学研究科 教授


日工株式会社 会社概要

1919年、世界的商社であった鈴木商店関係者により創業。 スコップなどの工具製作からはじまり、今日は日本のインフラを支えるプラント機械メーカーとして事業展開を行ってい ます。 アスファルトプラントの国内シェアは70%に上り、空港などの巨大インフラから生活道路まで皆様のまちづくりのお手伝いをしています。

会社名 :日工株式会社
代表者名:辻 勝(つじ まさる)
URL  :https://www.nikko-net.co.jp/
所在地 :〒674-8585 兵庫県明石市大久保町江井島1013-1
TEL   :078-947-3131(代)



プレスリリース提供:PR TIMES

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