プレスリリース
がんや血栓症の早期発見プラットフォーム実現を目指す
株式会社CYBO(本社:東京都江東区青海2-4-10産業技術研究センター製品開発支援ラボ301、代表取締役:新田尚、以下「当社」)は、ジャフコおよびインキュベイトファンドを引受先とした第三者割当増資(シリーズA)で4億円の資金を調達しました。この資金を活用して細胞解析技術に基づくAI医療機器の製品開発および事業化を進め、疾患の早期発見による健康で安心な社会の実現に貢献することを目指します。
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<資金調達の概要>
当社は 、顕微鏡検査へのAI活用で、がんや血栓症などの病気の早期発見や治療の精密化を目指すスタートアップ企業です。独自開発の高速撮像や細胞解析AIなどの技術を駆使して顕微鏡検査を効率化するソリューションを開発しています。顕微鏡検査はがん検診や病理診断などで広く活用されておりますが、専門家の手技や経験、知識に大きく依存した検査のため、効率化や精度の安定化などが課題となっておりました。当社はこの課題に応えるために、検体画像を高速かつ高品質でデジタル化する技術、および画像を解析するAI技術を統合したプラットフォーム製品SHIGIの開発 を進めてきました。さらに血液検査などの様々な用途にSHIGIを応用する研究開発も進めています。
今回、ジャフコおよびインキュベイトファンドを引受先として399,999,001円の第三者割当増資を行いました。この資金を活用して、SHIGIをベースとしたAI医療機器の開発および事業化を推進し、2024年度中の販売開始を目指します。製品開発の加速および会社の規模拡大に伴い、エンジニアや管理人材などの採用を拡大します。さらに本ラウンドの投資家であるジャフコから沼田朋子氏が当社の社外取締役に就任致しました。また、子宮頸がん向け製品の事業化を加速するため杉山裕子が6月1日付で細胞診プロダクトマネージャーに、アテローム血栓症の早期発見ソリューション開発を加速するために矢冨裕が4月1日付で学術顧問に就任しました。
◎杉山 裕子 略歴
がん治療専門病院のがん研有明病院で30年間婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医として婦人科、細胞診断部、細胞検査士養成所に所属し、婦人科がんの診断、治療、教育に従事した。医師として子宮頸がんの早期発見のために、子宮頸がん検診で行われる子宮頸部細胞診の精度向上を目指したスクリーニング支援システムの開発研究に取り組んでいる。
◎矢冨 裕 略歴
東京大学医学部卒業。医学博士。元東京大学大学院医学系研究科教授、東京大学総長補佐・教育研究評議員、医学系研究科副研究科長・医学部副学部長、医学部附属病院副病院長。長年に渡り血栓止血学の研究に従事し、当社設立の基盤となったImPACTプログラム「セレンディピティの計画的創出」およびその後の当社との共同研究において、血小板関連の研究開発を主導した。2023年4月より国際医療福祉大学大学院長および当社の技術顧問に就任。
■採用について
当社は先端技術で医療に貢献する当社のビジョンに共感する人材を求めています。SHIGI装置の開発に関わる電気、メカ、システムなどのハードウェア技術者、画像解析・AI技術者、結果を医師に提示するUIを開発するWeb技術者、および管理、経営企画、採用・人事など、幅広い職種で人材を求めていますので、以下ページをご覧になり、取り組みに共感いただけたらぜひご応募ください。
URL:https://www.cybo.jp/careers
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<現在取り組んでいる主要なプロジェクトについて>
■ 子宮頸がん検診支援AIソリューション
子宮頸がん検診は日本国内だけでも毎年1000万人以上が受けている検査です。がん対策基本計画においても今後の受診率向上が目標に掲げられるなど今後の検査数増加が見込まれており、検査の効率向上が急務となっております。これを受けて当社では、SHIGIプラットフォームを活用して、信頼性の高い子宮頸がん検診を効率的に実施できるAI支援ソリューションの開発を進めています。この技術の開発および実用化を進めるため、2020年より公益財団法人がん研究会と共同研究を行っているほか、日本医療研究開発機構、東京都中小企業振興公社、市村清新技術財団、東京都先端医療機器アクセラレーションプロジェクト、アマゾンウェブサービス、NVIDIA Inception Program、Microsoft for Startupsなどから支援を受けて参りました。
■ 血栓症早期発見ソリューション
脳梗塞や心筋梗塞などのアテローム血栓症は日本で4人に1人の死因となっているほか、国際的にも保健医療の課題となっております。当社は東京大学附属病院との共同研究において、血液中の血小板凝集塊を詳細に解析することでアテローム血栓症のリスクを早期に検出できるのではないかと考え、検査技術の開発およびコンセプト実証のための研究を進めています。2021年12月にはCOVID-19患者の血液中の血小板凝集塊の出現頻度が患者の重症度や死亡率などと強い相関を示すことを発見し、Nature Communications誌に発表しました。
<関係者のコメント>
◎ジャフコ グループ株式会社 チーフキャピタリスト 沼田 朋子氏
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X線やCT等の医用画像診断では少しずつAIが活用され始めています。細胞診はAI活用の前提となるデジタル化が進んでおらず、依然として顕微鏡による目視が中心です。今回ご出資にあたり、病理や細胞検査の現場の方々からお話を伺い、CYBOのプロダクトに対する強い期待を感じました。しっかりとプロダクトを上市し、その期待に応えられるよう、支援して参ります。
◎インキュベイトファンド 代表パートナー 村田 祐介氏
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CYBOが満を持してシリーズAを実施しました。当方からは2020年のシードラウンド以来2回目の出資になります。ジャフコ沼田さんは当方で2022年に開催したIncubate Campで新田さんと組んで頂いたご縁でご出資頂くことができました。素晴らしい投資家とキーマンをお迎えしたことで、子宮頸がん検診支援AIや血栓症早期発見AIの早期社会実装が進むものと確信しています。
◎株式会社CYBO 細胞診PM 杉山 裕子
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がん治療専門病院のがん研有明病院で30年間婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医として婦人科、細胞診断部に所属し、子宮頸がん早期発見のために、子宮頸がん検診で行われる子宮頸部細胞診業務に長年携わって参りました。現行の細胞診検査の感度は80-84%、つまり約20%が見落されていた可能性がありました。そのためより精度の高い細胞診スクリーニングシステムの開発が喫緊の課題で、2020年よりがん研有明病院とCYBO社とで共同研究を続けてきました。開発した技術を医療機器として完成させて、いち早く細胞診の現場に届けたいと思います。
◎株式会社CYBO 学術顧問 矢冨 裕
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我が国の医療における重要な課題の1つであるアテローム血栓症の発症・進展には血小板が大きく関わっています。生体における活性化血小板を反映しうるバイオマーカーとしての流血中血小板凝集塊の検出・評価法の確立・臨床応用を目指して、頑張りたいと考えています。
◎株式会社CYBO 代表取締役 新田 尚
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医師や細胞検査士の皆様と社内のエンジニアとが力を合わせて作ってきた技術を、世に出すための資金を得ることができました。大変嬉しく思うとともに、気が引き締まります。皆様のご期待に応える素晴らしい製品を送り出せるよう、全社一丸となって努力します。
<株式会社CYBOについて>
■ 会社概要
会社名:株式会社CYBO
所在地:東京都江東区青海二丁目4番10号 産業技術研究センター製品開発支援ラボ301
代表者:新田 尚
設立:2018年7月
資本金:2億3814万9504円
URL:https://www.cybo.jp/
■ 事業内容
株式会社CYBOは「細胞を深く知り、細胞を広く活用する」ことを目指して、AI医療機器理化学機器・診断機器およびソフトウェアの開発を行うベンチャー企業です。基盤技術である高速イメージング、リアルタイムAI、および高速メカ制御を駆使した技術開発を得意としており、細胞画像をAIで解析して目的細胞を分取する革新的な画像活性セルソーター(ENMA)や、病理医や細胞検査士の業務を支援するAI医療機器(SHIGI)の開発を行っております。
プレスリリース提供:PR TIMES