プレスリリース
遺伝子検査装置および試薬・消耗品の製造・販売を主力事業とするプレシジョン・システム・サイエンス株式会社(本社:千葉県松戸市上本郷88)は長期に及ぶ新型コロナウイルス感染症蔓延の中、PCR検査システム(geneLEADシリーズ等)を全国の病院に納入してまいりました。その新型コロナの医療現場からは重度の肺機能障害者の回復療法として体位を変換させる腹臥位療法など多くの体位維持による褥瘡の発生が深刻化していて有効な病状対処と看護作業の軽減化の課題解決が求められました。
そこで褥瘡対策を学術テーマの一つとして取り組み、多数の成果、論文を発表されている日本褥瘡学会名誉会員 中條俊夫先生のご指導と助言を仰ぎ褥瘡部の押圧負担を軽減するエアーマットの開発に取り組むことになりました。
本エアーマットはベッド全長を区分した特殊なセル連結マットと褥瘡発生部位の体重を分散コントロールするセンサー内蔵ポンプユニットからなり、より効果的な体圧分散が期待されます。
つきましては、8月27日、28日両日、パシフィコ横浜ノースで開催の「第24回日本褥瘡学会学術集会」に展示いたします。
【第24回日本褥瘡学会学術集会への参加】
日時:2022年8月27日(土)〜28日(日)
会長:溝上 祐子(東京医療保健大学大学院プライマリケア看護学領域設置準備室)
会場:パシフィコ横浜ノース
テーマ:褥瘡マネジメントの未来-新たな価値の創造-
URL:http://jspu24.umin.jp/
◆一般社団法人日本褥瘡学会
褥瘡や創傷の医療に携わる、広範な医療関係者、すなわち医師、看護師、介護職員(介護士・ケアワーカー)、栄養士、薬剤師、理学療法士・作業療法士、臨床工学技士、医用工学研究者、薬剤開発技術者などの賛同ならびに参集を仰ぎ、各界が一丸となって学術団体「日本褥瘡学会」を設立する運びとなりました。日本褥瘡学会は褥瘡の予防から治療まで、広範、かつ多岐にわたる問題について研究、検討を行うと共に、治療経験や問題点についての討議と意見交換の場を提供し、その成果が臨床応用されるよう啓発・教育活動を行なうことを目的としています。
◆中條俊夫先生(同学会名誉会員)
7000症例を超える治験をもとに褥瘡の発生機序と難治性褥瘡の治療ならびに治癒過程に関する研究を継続し、NPIAP(米国褥瘡諮問委員会)が2007年に公表したDTI(深部創傷)という新しい褥瘡の定義においても、アメリカの学会に先駆けて「硬結」という症状を定義され、研究発表している日本褥瘡学会名誉会員の医師です。
~新型コロナ肺炎患者病床課題解決に向けて開発の背景~
新型コロナの医療現場では、重度の肺機能障害患者に対する有効な薬や手術等の治療方法が機能しないため、回復のための療法の一つとして、体位理学療法が採用され、高い角度の背上げ体位(ハイ・ファーラー位)や、いわゆる腹臥位による肺機能の回復が、確認されて、新型コロナの治療のプロトコールにも組み込まれて実施されてきました。
しかし、自ら身体を動かせない重度の患者を長時間同じ腹臥位で保持することは、合併症として身体の前面に褥瘡を発症させる結果を招来し、体位による圧迫性創傷の発生報告が数多く寄せられました。腹臥位にすることは、1回5人の人手がかかるため、床ずれ防止に有効とされる体位変換を頻回に確保することが難しくなります。
本来は、体位変換が出来ないときこそ、床ずれ防止用具の出番であるはずですが、既存のマットレスやエアマットレスは、特殊体位での使用を前提としていない前提で開発してきているため、急性期病院用に新開発された病院用ベッドによる特殊体位による特定箇所への荷重の集中を再分配する機能を持っていない現状が顕在化しているのが現状です。
現在の医療機関で使用されているマットレスやエアマットレスが、呼吸器の機能回復に有効とされている体位である、特殊寝台による角度の高い背上げ体位(High-Fowler’s Position)や、ローリング機能、身体の背面を開放する体位変換が求められていますが、臨床現場では、ベッドフレームの進化にマットレスの機能が追従できていない現状が顕在化しました。
遺伝子分析機器を病院に納入する過程において、体位理学療法を採用した医療機関から全身前面に褥瘡の発症が深刻化し、有効的な対処方法の要求が世界の医療関係者からベッドメーカーやマットレスメーカー等関連メーカーに課題解決が求められている事実を確認しました。
加えて、褥瘡に関して調査を実施したところ、世界の皮膚創傷の専門看護師の学会による統計学的な研究においても、現在、褥瘡の治療に有効とされるマットレスやエアマットレスが、有意なエビデンスを持って報告されていない現状が確認され、欧米各国では、褥瘡の治療に有効かつコスト効果の高いSupport Surfacesの選択肢が限定されており、治療に関する費用が拡大し、褥瘡治療に関するコストが社会経済問題化している状況であることも確認できました。
こうした中、褥瘡研究の第1人者であり、第1回日本褥瘡学会学術集会の大会会長であり、日本褥瘡医学会の中條俊夫先生の助言をいただき、褥瘡発生の防止は勿論、褥瘡の治癒過程に影響を与えるSupport Surfaces (体圧分散寝具)の開発に着手しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/87187/8/resize/d87187-8-3098d063843922dfa7ea-0.jpg ]
=記=
名称: 床ずれ防止用具
販売開始:2023年予定
特徴:「圧の再分配」機能(Pressure Redistribution)
販売対象:病院、介護施設、在宅介護現場を予定
販売価格:未定
◆プレシジョン・システム・サイエンス株式会社
1985年設立。バイオ、医療研究開発の中心テーマである分子診断における各作業工程の自動化を追求した装置を開発し、世界的業界トッププレーヤーにOEM供給する。唾液採取キット、ラックQRコードによる検体管理、6〜8 検体(混合)分注自動化システム、遺伝子解析装置等の機器を検査施設規模、目的に応じて組み合わせ、合理的なPCR検査トータルシステムを構築する。特に、コロナ禍では、全自動化されたPCR検査システムのgeneLEADが注目を集めている。今後、自社ブランド製品販売に注力していく方針。
設立日:1985年7月17日
代表者:代表取締役社長 田島 秀二
売上高:7,434百万円(2022年6月期)
従業員:187名(2021年6月末時点)
連結子会社:Precision System Science USA, Inc.(米国) Precision System Science Europe GmbH(ドイツ) ユニバーサル・バイオ・リサーチ(株) エヌピーエス株式会社(秋田県大館市)
品質管理:ISO9001、ISO13485 取得
株式市場:東京証券取引所グロース(コード番号:7077)
プレスリリース提供:PR TIMES