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エバーブルテクノロジーズ

全長5mクラス帆船型ドローン「Type-X」、無人貨物運搬や海難救助、観光を想定した企業向け自動操船デモンストレーションを実施

(PR TIMES) 2021年12月07日(火)16時45分配信 PR TIMES

風力をダイレクトに動力として利用した帆走の自動化技術を通して、持続可能な社会の実現に貢献するエバーブルーテクノロジーズ株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役CEO:野間 恒毅、以下エバーブルーテクノロジーズ)はこのたび、全長5mクラス帆船型ドローン(無人貨物運搬型トリマランヨット)「Type-Xプロトタイプ」を用いた、逗子湾を横断する貨物の運搬、搭乗者ありの遠隔・自動航行の製品化・市場導入に向けた企業向け自動航行デモンストレーションを実施、挙動や機能、活用方法などの確認を行いました。
今回のデモンストレーションに使用した「Type-X プロトタイプ」は、100kg以上の積載能力(ペイロード)をもつ全長5mクラス自動操船トリマランヨットで、2021年6月に開催された「Japan Drone 2021」にてお披露目したモデルです。
「Type-X」は、離島間の無人貨物運搬や非常時の救援物資輸送など様々な用途に対応できる実証機として開発したモデルとなっています。船長が必要な動力船では人件費や燃油代からコストが見合わない離島間の荷物運搬や、非常時や災害時に陸路が使えず孤立した沿岸部の海岸へ直接着岸して支援物資を無人で送り届けるなど、「水上の軽トラ」とも呼べる100kgのペイロードを活かして様々な用途に活用することを想定しています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/55567/8/resize/d55567-8-5bb2cc3649cf20e1f934-1.jpg ]

また海難救助や観光用途での利用の問い合わせが多く、搭乗者ありのニーズが高いことが分かったことから、今回初めて人を載せたデモンストレーションを企業向けに実施しました

[画像2: https://prtimes.jp/i/55567/8/resize/d55567-8-636d16d88b6581693669-0.jpg ]

同モデルは、2020年に開発した2mクラス帆船型ドローン(無人自動操船トリマランヨット)「Type-A」の拡大版として、Type-Aで培った無人帆走技術を適用して開発しています。「Type-A」はこれまで逗子市長をはじめ関係者の皆様に自動航行などの海上テストを実施、実際の運用を想定したご意見をいただくなど、社会実装に向けた活動を続けてまいりました。

<デモンストレーション概要および結果>
今回5mクラス帆船型ドローン「Type-X」を利用し、風力を使って洋上で長時間待機、漂流する遭難者を発見したり、指定した位置へ自動で航行し救助することを想定した自動操船実験を神奈川県逗子市逗子海岸にて実施、製品化・商用化に向けたディスカッションを行いました。
今回実験の安全を確保し、積載する重量物としての役割を兼ねて船舶免許を持ちヨット操船の技術に長けた監視要員を1名乗船させています。なお監視要員は乗船しているのみで、操縦は自動、または遠隔にて実施。陸上から遠隔で設定した目的地に対し、風力だけで自動航行、到達することを確認できました。

実施エリア: 神奈川県逗子市 逗子海岸
デモンストレーション概要:
海況と実証された概要:
風向:北風(平均-10度)
風速:最大7.54m/s(14.7ノット)平均2.21m/s(4.30ノット)
艇速:最大 3.39m/s(6.59ノット)平均1.23m/s(2.39ノット)※自動操船時
航行距離:N/A
稼働時間:約85分 ※待機時間含む
積載量/搭乗者:1名(約80kg)

※風向風速はType-X搭載の風向風速センサーから、艇速はGPS情報から取得

<想定される活用イメージ>
人件費、燃油代がほぼゼロ
これまで船舶は大型化によってコストダウンを計ってきましたが、無人帆走技術は人件費、燃油代がほぼゼロのため小型な舟艇でもコストが安く、分散化することで、コストをあまり掛けられない水上移動手段や貨物運搬など、多種多様なニーズに対応が可能となります。

港湾施設がない場所でも砂浜に着岸できる
小型帆船は港湾施設がない場所でも砂浜に着岸できるため輸送の自由度があがり、陸上でいえば貨物列車のターミナル駅とトラック便による個配といった棲み分けと同じように、沿岸部の必要な場所へ直接届けることが可能です。

災害時の支援物資輸送で活躍の可能性
このような特徴をもつ小型無人操船ヨットは、災害時、土砂災害で陸路が分断された沿岸部の市町村への支援物資の輸送に役立ちます。具体的には近隣の市町村から支援物資を積載した小型無人操船ヨットを出帆、海上を風力で移動し陸路が分断された沿岸部の市町村の海岸に着岸し物資を届けます。小型ヨットは港湾施設が損壊した場合でも砂浜があれば着岸できるため災害時に活躍できます。

また船舶型ドローンの特徴として、ペイロードが飛行型ドローンに比べ大型のため飲料水や米穀、食料品などの重量物や、トイレットペーパーやおむつなどかさばる日用品の運搬に向いています。 輸血用血液など急を要するものは飛行型ドローン、重量物や日用品は船舶型といった使い分けをすることで、災害時、効果的に対応可能です。

<エバーブルーテクノロジーズ>
[会社名]エバーブルーテクノロジーズ株式会社
[代表者]野間 恒毅(のま つねたけ)
[設 立]2018年12月
[本社所在地]東京都調布市緑ヶ丘二丁目67番地1号フェリーチェ緑ヶ丘A2
[活動拠点]葉山、逗子海岸、二宮漁場、シンガポール、ホノルルなど
[事業概要]自動航行で動くヨットの開発、設計、運用、製造販売及び関連サービス
[HP]https://www.everblue.tech/

[事業背景]
エバーブルーテクノロジーズは、従来の動力船を自動操船技術による効率的な自動帆走に置き換えることで、地球温暖化ガスを抑制し、持続可能な社会の実現に貢献することをミッションとしています。近年、あらゆる産業で地球温暖化防止のための施策が求められていますが、海上を舞台とする産業ではいまだ内燃機関が主力であり、決定的な方策が打ち出されていません。
また陸上交通の電動化による将来的な電力不足も予測される中、国土の狭い日本では太陽光発電による電力供給に限界があることから、波力、潮力、地熱、風力といった海上の再生可能エネルギーの活用が注目されています。しかし海中送電ケーブルの敷設コストの高さや、動力船を電気推進船に置き換えるための大型バッテリー積載容量、重量、充電時間確保といったハードルから、海上の再生可能エネルギーの活用も現実的ではありません。一部では水素を使った燃料電池の活用が有望ともいわれていますが、そのためには低コストで水素を大量に用意する必要があり、実現には時間がかかると考えられています。

私たちはこのような課題の解決策として、産業革命以前の海上交通で活用されていた帆走に着目しました。海上の再生可能エネルギーを水素に変換して帆船型ドローン(自動操船ヨット)で運搬することにより、海上水素サプライチェーンを構築し、動力船をゼロエミッションの帆船または電気推進船に置き換えていく未来を目指しています。こうしたビジョンのもと、2019年より全長1mクラスのRCヨットモデルを改造した実証機での自動操船実験を開始。運用化に向け、2020年には2mクラスの実証機を開発、実証実験を進めました。2021年に5mクラスの実証機を開発、これまでの実証実験の成果を元に2022年、プロダクト化・サービス化を行う予定です。

[今後の事業展開]
エバーブルーテクノロジーズでは、帆船型ドローンの製造販売、帆船型ドローンを利用したサービス、ソリューション提供、自動帆走技術の提供などを主な事業とし、カーボンフリーな世界の実現を目指します。将来的には海上の再生可能エネルギー、潮力、波力、風力由来の電力を使用して水素を製造し、エネルギー消費地へ自動運搬する水素エネルギーサプライチェーン「Hydroloop(ハイドロループ)」の実現を構想しています。
今後、陸上交通の電力化で起こる電力不足を解決するとともに、これまで有効な代替手段がなかった動力船のゼロエミッション化を実現するため、水素エネルギーを利用した電気推進船への転換促進、水素エネルギー補給を海上で実現させるサービスを展開する計画です。
[画像3: https://prtimes.jp/i/55567/8/resize/d55567-8-84241b0ddaf33049de6b-2.png ]



プレスリリース提供:PR TIMES

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