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株式会社JTB総合研究所

旅行に対する今の気持ち:国内旅行・海外旅行への意識調査(2024年3月実施)

(PR TIMES) 2024年06月18日(火)14時45分配信 PR TIMES

 株式会社JTB総合研究所(東京都品川区 代表取締役社長執行役員 風間 欣人)は、「旅行に対する今の気持ち:国内旅行・海外旅行への意識調査(2024年3月実施)」の調査結果をまとめました。
 2023年5月の新型コロナウイルス感染症に関する水際対策緩和以降、日本各地に多くの訪日外国人旅行者が訪れるようになり、インバウンド旅行に関しては、コロナ禍からの順調な回復がみられます。一方、日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2024年4月における日本発の海外旅行者数は、対2019年比▲46.7%で、コロナ禍前の水準に戻ったとは言えません。国内旅行に関しても、昨年まで実施されていた各種旅行支援制度が減ったことや、物価高などの影響、コロナ禍に旅行に行けなかったことに対するリベンジ旅行が一巡したことなどから一旦、落ち着いているようにも見えます。実際のところ、日本の人々の旅行に対する今の気持ちはどうなのでしょうか。Webアンケート調査から紐解きます。

 JTB総合研究所は、人々の豊かな暮らしと豊かな地域の実現のために、広く観光に関わるみなさまにお役立ていただける情報発信を目指し努めてまいります。
【調査結果概要】

(1)女性30〜50代の56〜58%が「生活に余裕がない」と感じる。全体的に消費は節約モード。「生活費も趣味や旅行も節約」が「生活は切り詰めるが、趣味や旅行など自分が好きなことへの支出は惜しまない」を約10ポイント上回る
 物価高が続く中、総務省が6月7日に発表した2024年4月の家計調査では、勤労者世帯の実質実収入が19か月連続でマイナスとなりました。今回の調査結果でも、「家計に余裕はない」が48.4%と最も高く、生活者の気分は全体的に節約モードのようです。趣味や旅行などに関しても、「生活費も、趣味や旅行も節約している(28.1%)」が「普段の生活は切り詰めるが、趣味や旅行など自分の好きなことにはお金を惜しまない(17.3%)」を10ポイント以上も上回り、生活者の切実な状況がうかがえる結果となりました。



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-16b7c4ea50be3e58dc11fc3727e08c0f-1220x447.jpg ]


(2)年内に国内旅行を計画している人は、全体の約半数。旅行の最大の目的は「食事、地域の味覚を味わう(42.4%)」観光地の混雑や宿泊代の上昇などのオーバーツーリズムは、女性と熟年層の旅行意識へ影響
 国内旅行に関しては、全体の約半数である48.3%が年内の旅行を予定しています。
旅行の目的として最も大きかった項目は「食事、地域の味覚を味わう(42.4%)」でした。テレビのバラエティ番組などでも、各地の美味しいものを食べ歩く番組が人気ですが、多くの旅行者にとって、旅行先の味覚を味わうことは旅の重要な要素と言えます。
訪日旅行者の増加により、ホテル価格の上昇や、観光地の混雑の影響などが懸念されていますが、国内の旅行者にはどのように影響しているのでしょうか。性年代別に旅行への影響度合いをみてみると、ホテル価格の上昇に関しては、ファミリー層が多いと考えられる女性30代で最も影響が大きくなりました。観光地の混雑による影響に関しては、男女とも、60歳以上の熟年層への影響が大きいようです。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-bf872cf010896097eed46a530b9b36b3-1185x421.jpg ]

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-b9d9f8bad1a3aa66904e07a7701b86b0-1002x468.jpg ]

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-77ce76633083e03e2a3b20e17164eec9-1289x760.jpg ]

(3)「延伸した北陸新幹線を利用した旅行をしてみたい」は全体の12.1%「富山県」、「埼玉県」、「福井県」、「長野県」、「神奈川県」に居住する旅行者の意向が高い
 2024年3月に北陸新幹線の金沢-敦賀間が開業し、東京や大阪からの所要時間も30分から1時間程度短縮されました。そこで、延伸した北陸新幹線を利用した旅行への意向を聞いてみたところ、「してみたい」という回答は、全体の12.1%でした。居住地域別にみると、北陸地域の「富山県」や「福井県」、関東の「埼玉県」、「神奈川県」、その他「長野県」、「山形県」などの利用意向が高くなりました。どちらかというと東日本に居住する旅行者の意向が高く、西高東低ならぬ、東高西低の傾向があるようです。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-330048d96c0c5f268a46569c2de0ebe4-1555x565.jpg ]


(4) 年内に海外旅行を計画している人は全体の8.7%。コロナ禍に比べ、1人あたりの旅行回数も減少傾向
 次に、海外旅行への意識についてみてみます。年内に海外旅行を計画している人は全体の8.7%でした。年代別にみると、20代が15.5%と平均よりも高い割合を示しています。
また、年間の平均旅行回数に関しては、コロナ禍前と比較し、全体では0.05回の減少(73%)でしたが、20代に関しては、男女ともやや増加傾向にありました。最も回数が減少したのは男性の60歳以上でした。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件(9.11)や2002~2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)などからの回復期にも、日本の熟年層は最も回復が遅い傾向がみられました。同様に遅い動きではあっても、徐々に回復に向かうことが期待されます。

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-92574060f3c2bcf3b3ce67a28aa24330-1398x652.jpg ]

[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-224c908ab72dd082a99e917e27682816-596x441.jpg ]

(5)海外旅行へ行くきっかけになりそうなことは、「円高が進めば」、「休みが取れれば」。20代は、同行者の存在、事前の手続きの簡便化、情報の充実なども後押しに
 今後、海外旅行へ行くきっかけとなりそうなことについて聞いてみました。全体としては、「円高が進めば(32.2%)」、「休みが取れれば(27.7%)」が1位、2位となりました。回復が遅い熟年層に関しては、「テロなど治安への不安がなければ」、「よいプランや宿泊施設が取れれば」などが比較的高くなっています。治安のよい旅行先や上質な滞在先などに焦点をあてることで、海外旅行への重い腰を上げてもらうきっかけとなるかもしれません。
 20代に関しては、「一緒に海外旅行をしてくれる人がいれば」、「手続きに必要な情報が簡単に得られれば」、「手続きが簡単にできるサービスがあれば」など、同行者の存在や手続きの簡単さが後押しになる可能性がみられました。ひとり旅でも旅行先でガイドや現地の人とのマッチングができるサービスなどが始まっていますが、このようなサービスが広がれば、より気軽に若者が旅行に出かけられるのではないでしょうか。
また、旅行の手続きに関しても、「簡単さ」を求める傾向がみられます。過去に当社が実施した調査結果では、旅行の申し込みなどの手続きにかかる時間はパソコンよりスマホの方が長い傾向がみられました。スマホの利用が中心となる20代は、より面倒臭さを感じているのかもしれません。若い世代を海外旅行へと誘うためには、「簡単さ」もキーワードとなりそうです。

[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122426/7/122426-7-ec149764061b595e94406108ee86ccda-1391x728.jpg ]

【調査概要】
調査方法:インターネット調査会社が保有しているモニター対するwebアンケート調査
対象者 :スクリーニング調査 日本国内に居住する20歳以上の男女(10,000名)
     本調査 2024年に国内旅行を検討している人(1,030名)
調査時期:2024 年3月22日〜24 日


【お問い合わせ】
株式会社JTB総合研究所 経営企画部 広報担当
問合せフォーム:https://www.tourism.jp/contact/



プレスリリース提供:PR TIMES

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