プレスリリース
2024年10月8日
報道関係者 各位
株式会社 公清企業
株式会社 光洲産業
株式会社 森岡産業
株式会社 GYXUS
「全国で石膏ボード廃棄物の100%水平リサイクル事業を推進」
株式会社公清企業(本社:北海道札幌市)、株式会社光洲産業(本社:神奈川県川崎市)、株式会社森岡産業(本社:沖縄県読谷村)、株式会社GYXUS(本社:三重県四日市市)の4社(以下、本事業者)は、石膏ボード廃棄物(以下、廃石膏ボード)を100%主原料として石膏ボードを生産する水平リサイクル技術を用いて、石膏ボード資源循環事業の投資計画を推進することをお知らせいたします。
【本事業を開始する背景】
石膏ボードは世界中で使用されており、2023年には150億平方メートル の利用が報告されています。今後、建物を解体する際には大量の廃石膏ボードが排出される事になり、日本でも2050年には300万トンを超える廃石膏ボードが排出されると予測されています。令和6年8月に循環型社会形成推進基本計画(環境省)においても石膏ボードが課題品目として記載されています。また石膏ボードの主原料は天然石膏や石炭火力発電所等から副産物として生産される排脱石膏が使われています。排脱石膏は将来的に発生量減が確実視されており、原料の天然回帰が想定されている状況下、石膏ボードリサイクルは世界的な社会課題となっています。
(本事業のイメージ)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/142785/6/142785-6-bd1d0a8610aa073dd919f29cfe2705c0-1790x845.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*イメージ図のGYXUS表記部分を各社が担当
【本事業者の取組について】
本事業者は、新築系・解体系を問わず廃石膏ボードを破砕し、紙と石膏に分離した後の石膏(*以下、リサイクル石膏)を石膏ボードの石膏部分に100%利用した製品の生産・販売を計画しています。
*利用できるリサイクル石膏には受入基準があります
【従来技術との比較】
従来の100%石膏ボード水平リサイクル技術は、リサイクル石膏に前処理を施し石膏の結晶を肥大化させる事が一般的でした。しかし前処理段階で水分を飛ばすための焼成処理(2水石膏を半水石膏にする)が必要となりエネルギー由来のCO2が発生します。本事業ではこの前処理技術を用いることなく、株式会社GYXUSが開発した独自技術「GYXUS CORETECH」によりリサイクル石膏100%で石膏ボード製造を可能にしたものです。これにより石膏ボード製品の地産地消を可能にしました。
【CO2の削減】
石膏ボードの主原料である天然石膏は輸入がメインであり、掘削や船舶輸送によるCO2発生を避ける事ができません。もう一つの主原料である排脱石膏も脱硫工程に石灰製品を使用しており、その工程にて石灰石由来のCO2が発生します。本製品の原料は廃石膏ボードから紙と石膏を破砕・分離する僅かなエネルギーの利用で済むため、原料段階において*最大60%のCO2削減が可能となります。また地産地消が可能になるため、完成品の輸送にかかるCO2発生も大幅に削減できます。
(*当社調べ)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/142785/6/142785-6-931b287b83ae8d709b9ac36dd75b96a7-1204x932.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*イメージ図のGYXUS表記部分を各社が担当
【各企業の状況・取組】
- 公清企業(北海道札幌市:代表取締役社長 福田年勝) 北海道では2021年4月1日より、札幌市山口処分場での石膏ボード受入が停止となりました。当社はこの状況を踏まえ、すでに石膏ボードリサイクル施設の稼働を開始しております。しかしながら今後増加する廃石膏ボードの受入を強化するためには、さらなる技術革新が必要だと考え水平リサイクル技術を取り入れる事を決定しました。- 光洲産業(神奈川県川崎市:代表取締役社長 光田興煕) 当社は神奈川県を中心に建築廃棄物の収集・中間処理を行っています。今後の事業活動においてはプラスチックと廃石膏ボードのリサイクルが課題であると考えています。水平リサイクル技術を用いる事で、神奈川県の石膏ボードリサイクル率向上に寄与できると共に、当社事業の付加価値向上にもつなげたいと考えています。- 森岡産業(沖縄県読谷村:代表取締役社長 森岡秀一) 当社は廃石膏ボードの収集・選別・破砕を2013年から開始し、再生路盤材の原料として添加し販売しています。また当社メイン事業である焼却施設の排熱を用いて地域に新たな雇用・付加価値を生み出す事が必須だと考えておりました。この二つの事業を組み合わせる事で、沖縄県という離島でも石膏ボードの地産地消が可能になる事は革新的であると考えています。- GYXUS(三重県四日市市:代表取締役社長 平田富太郎) 当社は石膏ボードリサイクル率の向上を通じて「地球に埋めない世界」を目指しています。今回当社が開発した独自技術「GYXUS CORETECH」の採用により、計画中も含めて複数の工場建設に目途がついた事は甚大の喜びです。今後も全国各地の事業者様と連携し水平リサイクルプラントを増設すると共に、世界の石膏ボードリサイクル率の向上に貢献できるように努めてまいります。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/142785/6/142785-6-5788d98c0380f5659e3253b26c58a490-920x512.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
プレスリリース提供:PR TIMES