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Yamauchi-No.10 Family Office

京都五条 菊浜エリア活性化プロジェクトについて

(PR TIMES) 2022年05月13日(金)12時15分配信 PR TIMES

一般財団法人山内財団(以下、「山内財団」)およびYamauchi-No.10 Family Office(一般社団法人 Yamauchi-No.10 Family Officeおよび関連する法人の総称、以下「YN10」)は、これまで、京都市と連携した「高瀬川再生プロジェクト」及び、かつての創業ビジネスの旧本社跡地を活用した「ホテル丸福樓」の開業など、フィランソロピー事業の一環として、山内家にゆかりのある地域の活性化に取り組んでまいりました。このたび、山内財団およびYN10は、これら個別のプロジェクトをさらに発展させ、京都市下京区五条周辺の「菊浜エリア」の再生・活性化を目的として、今後30年間を目途とする長期プロジェクトを推進していくことといたしましたので、下記のとおり、お知らせいたします。

1 プロジェクトの概要

 山内財団およびYN10は、取得している菊浜エリアの複数の土地・建物を基に、地域の文化発展のための社会貢献活動を進めて参ります。菊浜エリアに点在するかつての遊郭や暴力団事務所があった土地なども含めて活用し、菊浜エリアが新たな歴史を刻むために、地域の皆さまの声を聞きながら誠意をもって地域貢献・支援活動を行って参ります。


[画像1: https://prtimes.jp/i/71768/6/resize/d71768-6-38f6fab0a5aadd2ad3c7-1.jpg ]



(1) 菊浜エリアの特色

 京都市五条周辺は、古くは源氏物語に登場する光源氏のモデルとされる源融(みなもとのとおる)の屋敷跡地があるほか、源義経と武蔵坊弁慶が出会ったとされる五条大橋があるなど、歴史的にも有名な名所が存在します。
他方、京都市五条の「菊浜エリア」は、近世以降においては、同エリアのほぼ中央を流れる高瀬川周辺が水運で賑わい、問屋街や職人街もあった一方で、いわゆる花街・色街としてお茶屋や遊郭なども置かれ、現在でもその面影を残している地域でもあります。

 そうした菊浜エリアは、かつて花街であった歴史やそれらにまつわる暴力団事務所等が近年まであったことなど複雑な事情が絡まり、この数十年の間、京都市内における様々な環境整備や取組みがやや遅れていた側面があります。しかしながら現在に至るまでに、法改正や行政・関係当局・地域住民・ボランティア等の皆さまの長年のご尽力により、そうした地域の事情が解きほぐされ未来に向けた発展の土台が築かれてきたと感じています。


(2) 私たちの考える取り組みの意義・方針

 山内財団およびYN10は、任天堂の創業家である山内家によって設立され、先代たちの哲学・考え方を受け継ぎながら、ゆかりある京都の地からイノベーションを促進し、文化発展と地域貢献に寄与するための活動に取り組んでいます。このたび活性化プロジェクトを行う菊浜エリアは、先代たちの挑戦の軌跡が残る、山内家にとって思い入れの深い地域です。山内家の挑戦を見守ってきた菊浜エリアが、今後新たな歴史を刻んでいくために、地域の皆さまの声を聴きながら誠意をもって地域貢献・支援活動を行ってまいります。

 また、同エリアの一部には、かつての花街や暴力団関連施設などの履歴を持つ複雑な側面がある土地がありますが、地元自治体や関係当局のご協力を仰ぎ、また住民の皆さまにご意見を伺いながら、地域活性化のために、適切な形で取得・再活用してまいります。それらの土地がかつてのイメージを引きずったまま廃退していくのを放置するのではなく、我々があえて風評上のリスクをとり、地域のために活用することで、地域が新たな歩みを進める一助になることを切に願っております。

 山内財団およびYN10は、今後30年の長期的視点を持ち、長い期間をかけながら、菊浜エリアを単に観光地化・商業地化するのではなく、新たな創作活動やビジネスが生まれる仕組みづくりなど、これまでの地域住民と未来の地域住民の皆さまにとってより魅力的な町として活性化させるため、地域に根差す町の関連人口が増えるような以下の活動・取組みを検討しております。

● 京都発のイノベーションを起こす拠点としてのエコシステム創出

 (グローバルなクリエイター、アーティスト、研究者、起業家などの活動拠点の整備)

● 地域住民、イノベーション人材など様々な方々の憩いの場となる飲食・交流施設の整備

 ※今後の計画の具体化段階で、自治体・地域住民等との協議により計画に変更が生じる場合があります。


(3) 今後の「菊浜エリア活性化プロジェクト」の取り組み

 山内財団およびYN10は、これまでに菊浜エリアの12件の土地・建物を新規に取得しており、今後も長い時間をかけて周辺地域の活性化を進めていく方針です。いたずらに観光地化・商業地化するのではなく、地域の文化や歴史を感じる雰囲気を残しながら、未来に永続していく持続的発展のための地域創成を目指します。

 現在所有している土地・建物については、初代山内房治郎が創業した山内房治郎商店があった土地のほか、過去にお茶屋や遊郭として使われていた土地・建物、暴力団事務所が所在した履歴のある土地なども含まれています。いずれも直近の所有者が反社会的勢力や反社会的勢力の密接交際者ではないことを確認の上、地元自治体や当局のご協力を仰ぎ、専門家のアドバイスもいただきながら慎重かつ適切な手段で取得を進めて参りました。今後、これらの土地・建物について、2025年〜2030年を目標に、クリエイター、アーティスト、研究者や起業家など分野を横断した人材が交流し意見交換を行うための施設など、順次プロジェクトを進めていく予定です。私たちのネットワークやリソースを活かし、菊浜エリア、京都、そして日本に、様々な挑戦が増えるためのサポートに尽力していきます。


[画像2: https://prtimes.jp/i/71768/6/resize/d71768-6-ca8ab56bb7f95e048c98-0.jpg ]



2 これまでの地域貢献活動への取り組み

(1) 高瀬川再生プロジェクト

 京都市中心部を流れ、文学作品の舞台にもなったことのある高瀬川は、江戸時代初期に地元の豪商角倉了以(すみのくらりょうい)により私財を投じて運河として開削されました。京都を代表する河川である鴨川から水を引き、京都二条から伏見を結ぶ水運の要として、その後約300年に亘って地元の方々に活用されてきました。

 明治以降、高瀬川は鉄道など近代的な陸上交通の発達に伴って水運としての利用は減り、大正時代には運河としての役割を終えましたが、それ以降も、京都市の中心部を流れる貴重な水辺空間として多くの地元住民・観光客に親しまれてきました。

 近年は、護岸の損傷、老朽化に伴う漏水によって水枯れが発生し、抜本的な修復を行って水量を確保するなど魅力ある水辺づくりが行政及び地域における課題となっており、京都市による「高瀬川再生プロジェクト」として護岸・修復が進められておりました。山内財団は、この取り組みの趣旨に賛同し、2021年9月に設立されて以降最初の地域貢献活動として、護岸・修復が進んでいなかった五条通から七条南までの間の高瀬川改修事業の一層の促進を図り、魅力ある水辺環境の創出に寄与することを目的に、2022年3月に、改修費用の寄付やプロジェクトへの参画による全面的支援を行うことといたしました。今後、2025年中の完成をめざし、護岸工事が進められる予定です。


(2) ホテル丸福樓の開業

 「菊浜エリア」の鍵屋町に所在する1930年に竣工した創業ビジネスの旧本社跡地を、未来にわたってイノベーションを生み出した地域のレガシーとして残していくため、世界的な建築家・安藤忠雄氏の手によって建設当時の風格を保ちつつリノベーションされ、2022年4月1日より、ホテル「丸福樓」として開業いたしました。

[画像3: https://prtimes.jp/i/71768/6/resize/d71768-6-8db8605217cfebf8e4bd-2.jpg ]



以上


山内家について

1889年、初代の山内房治郎が花札・かるたの製造や販売をする会社として「山内房次郎商店」を創業。1947年には任天堂の前身である「丸福株式会社」を設立。3代目社長山内溥が保有した株を、山内克仁、山内万丈を含む4人が相続。現在は、山内克仁が代表を務める山内財団、株式会社山内、山内万丈によるYamauchi-No.10 Family Officeの3社を総称して山内家とする。

一般財団法人山内財団は、京都や日本の文化振興や社会課題の解決に取り組む組織を目指し、Yamauchi-No.10 Family Officeは、任天堂創業家の資産を背景に、幅広く社会貢献活動を行う組織になることを目標とする。



プレスリリース提供:PR TIMES

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