プレスリリース
「琉球びんがた」NFT化で工芸の新たな可能性に挑戦。本染め作品購入権つきNFT発行による新たなファン獲得に期待。
日本で「あたりまえ」とされていた文化や伝統技術を活用し、新たな事業価値を創造するビジネスデザインファームの株式会社ピハナコンサルティング(本社:東京都港区、代表:岡本幸樹、以下ピハナコンサルティング)は、NFTを活用した工芸産地の新たな商品開発支援を推進するサービス『BINGATA NFT』第2弾を、琉球びんがた事業協同組合、琉球びんがた職人、民間企業から組成されている一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアム(本社:沖縄県那覇市久米、事務局長:小渡晋治、以下びんがたコンソーシアム)と連携し、函館 蔦屋書店にて3月11日(金)から13日(日)の3日間にて展示・販売します。
(※1)「NFT」とは、Non Fungible Token(ノンファンジブル・トークン)のことであり、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンのことを指します。
『BINGATA NFT』第2弾では、染色家知花幸修氏が制作する『HOKA』の本染め作品を、函館 蔦屋書店にて展示するとともに、『HOKA』のデジタルデータをNFTとしてopenseaにて販売します(本染め作品の販売は行いません)。染色家知花幸修氏の作品には、古典琉球びんがたに新たなフィルターを通すという一貫したテーマがあります(アニメ、漫画、TATOO、ストリートアート、POPアート等)。『BINGATA NFT』第2弾でご紹介する『HOKA』は、『HOKA inside』、『HOKA outside』の2パターンがあり、それぞれの作品のコンセプトは下記の通りです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/41543/6/resize/d41543-6-e4d583ebc8d54f3608e2-0.png ]
◯ 『HOKA inside』
HOKAというキャラクターに個性はありません。彼女は幼い時に見た何かのアニメ番組に出ていた誰か名前のわからないキャラクターの抽象的な象徴です。80s日本アニメの明暗や着彩の表現を、沖縄の伝統的工芸品である琉球びんがたの技法で再現しています。
◯『HOKA outside』
コロナ禍でファンション化されたマスクと消費される琉球びんがたを表現しています。
◯『琉球藍手染めQRコード』
函館 蔦屋書店内での本染め作品展示とあわせて設置されるQRコード額装は、沖縄県今帰仁村で無農薬栽培された琉球藍から生成した藍顔料で手染めしたものであり、来場されたお客様は上記QRコードを読み込むことによりOpensea上のコレクションページから『HOKA』のNFTを購入することができます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/41543/6/resize/d41543-6-26550488de771c4241db-1.png ]
『BINGATA NFT』第2段では、染色家知花幸修氏が制作する作品『HOKA』のNFTを購入された方限定で、当作品の本染め作品に係る購入権も併せて提供します。『HOKA』のNFT 購入者は、後日『HOKA』の本染め作品についても購入を希望した場合、個別にオーダーすることが可能となります。なお、デジタルデータとして販売する『HOKA』NFTの本染め作品については、NFT購入のプロセスを経ない制作を行うことはありません。
■琉球びんがたとは
琉球びんがたは沖縄の豊かな自然や特色を鮮やかな色彩や図柄で表現した沖縄の最も代表的な伝統的手染物です。戦前までは琉球衣装として、戦後には和装として多く染められ戦前以上に全国へと広がっていきました。起源は15世紀ごろ、中国やインド、ジャワの更紗などの染色技術を基に琉球びんがたが生まれたとも言われています。薩摩侵攻、琉球処分、太平洋戦争などの影響により歴史の中で何度も消えかけ、その度に荒波を乗り越えて現在に繋いで歴史を紡いできました。琉球びんがたは沖縄の歴史そのものと言っても過言ではない沖縄の染物伝統工芸です。
[画像3: https://prtimes.jp/i/41543/6/resize/d41543-6-d7fe2e65af892c93ac47-2.png ]
■『びんがたNFT』サービスの概要とサービスリリースの背景について
今日、日本では様々な伝統工芸産地が、その伝承の課題に対峙しています。琉球びんがたは、職人の減少に伴い産地の技術継承において課題があり、作品・商品は後世に伝わるものの、それらを作っていた職人の技術・技法、またそれらを可能にした道具などは、しっかりと継承されないことがあります。また、アナログな伝統産業であるがゆえに琉球びんがたデザインのライセンス管理やデジタル対応が進んでおらず、琉球びんがたのデザインが他所で勝手に使われ、収益機会を逃すことで職人の生活が困窮している現状もあります。
『びんがたNFT』ではデザイン性の高い琉球びんがたの本染め・型紙をNFT化しただけでなく、このデザインを使った商品の開発・販売を推進し、NFT購入者のコミュニティ限定の本染め制作権や工房視察権等を付与してリリースしていきます。現時点においてすべてのデザインを使った商品の開発・販売工程のトレーサビリティを得ることは難しいですが、まずは琉球びんがたのデザインデータの活用機会を拡大し、琉球びんがた工房における新たな収益機会の提供を図ります。これまで、びんがたコンソーシアムがデジタルアーカイブしている約1,000点の琉球びんがたの本染め・型紙のデザインデータを、ピハナコンサルティングがNFT化を支援し、本染め・型紙のデザインデータをNFTとして販売し、新たな収益化可能とすることで、琉球びんがたというコンテンツを中心としたDAO(自律分散型)のような組織が誕生することに期待します。新たな市場への挑戦に取り組む事で、伝統の継承と工芸の新たな可能性を切り拓いていくことを目指します。
詳細は下記『びんがたNFT』ウェブサイトをご確認ください。
https://bingata.craftnft.jp/
■discord
https://discord.gg/27nBK7yD
■open sea
https://opensea.io/collection/yukinagachibana
■染色家知花幸修氏コメント
私は古典琉球紅型に新たなフィルターを通すという一貫したテーマがあります。
その制作や活動を通して紅型のあらたな市場を開拓すると共に、若い世代、他文化圏の方々に紅型という伝統工芸が新たな価値観として受け入れてもらいたいと思っています。 様々な分野のアートや文脈を紅型に取り入れたいと思っていた最中、黎明期にあるNFTアートに伝統工芸で参入出来ることを嬉しく思います。関わってくれる皆さんに感謝します。古典琉球紅型の普遍的なデザインと色彩がNFTのマーケットでどのような価値観をもたらしてくれるのか。
悠久の歴史を紡いできた紅型の未来へ続く小さな一つの軌跡になりたいです。
■株式会社ピハナコンサルティングについて
株式会社ピハナコンサルティングは、日本で「あたりまえ」とされていた文化や伝統技術を活用し、新たな事業価値を創造するビジネスデザインファームです。
設立日:2011年12月19日
所在地:東京都港区虎ノ門3-14-1
URL:http://www.pihanaconsulting.co.jp/
代表取締役:岡本 幸樹
TEL:03-3434-8978
事業内容:コンサルティング、新規事業開発支援、工芸メディア運営、EC・ウェブ構築サービス
■一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアムについて
団体名:一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアム
設立日:2019年4月25日(木)
所在地:〒900-0033 沖縄県那覇市久米1丁目4−17
URL:https://bingataconsortium.com/
代表理事:屋冨祖幸子 / 事務局長:小渡晋治
TEL:050-5471-6988
事業内容:琉球びんがたライセンス事業、普及販売事業、技術伝承事業、知財モニタリング事業
■染色家知花幸修氏について
所属団体名: 紅型研究所染千花
設立日:1987年
所在地:沖縄県宜野湾市嘉数3-16-7URL:http://somesenka.com
プレスリリース提供:PR TIMES