• トップ
  • リリース
  • 年末年始に帰省 久しぶりのお墓参り。「本当に必要?」近年、全国で微増する「墓じまい」問題

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3

一般社団法人 全国優良石材店の会

年末年始に帰省 久しぶりのお墓参り。「本当に必要?」近年、全国で微増する「墓じまい」問題

(PR TIMES) 2021年12月22日(水)17時45分配信 PR TIMES

意外と知られていない “墓じまいの正しい知識”と”避けるべきケース”とは?

今年は昨年に比べ、年末年始に帰省する人が増える見込みです。帰省される方の中には、久しぶりにご先祖様へのお墓参りに行く人も多いかと思います。その際、親族が集まるタイミングで「お墓」について話し合う機会もあると思われます。
そこで、意外と知られていない「墓じまい」の正しい知識や、避けるべきケースなどについてご案内します。
ここ最近、様々な事情から「墓じまい」を決断するケースが微増しています。約300社の石材店で構成される「一般社団法人 全国優良石材店の会」(事務局:東京都品川区、会長:吉田 岳、以下 全優石)では、墓じまいの正しい知識や手順をまとめた「墓じまいガイドブック」を作成しました。

全国的に件数が微増する中、安易に墓じまいを考える傾向も表れています。しかし、墓じまいには「避けるべきケース」と「考えるべきケース」があり、後のトラブル防止や後悔をしないためにも、墓じまいの意味や手続きについて知っておく必要があります。今回、意外と知られていない、“墓じまいの正しい知識”をご案内します。


お正月は、時期的にお墓参りに行く方も多い
「お墓参りの時期、機会」を調べたアンケート調査結果では、お正月の時期にお墓参りに行く方は、全体で13.3%※と、一定数いることが判明しております。今年は昨年に比べると、久しぶりに帰省される方も増え、お墓参りに出かける方も多くなると予想されます。

※アンケート調査概要:平成30年3月〜5月末の期間、
「全優石」認定店で、墓石を契約された方を対象に調査実施(全国2,437サンプル)


■全国で微増傾向にある「墓じまい」
<「墓じまい」とは?>
「墓じまい」とは、これまでの墓石を解体・撤去し更地に戻してから、墓地の管理者に敷地を返還することをいいます。「墓じまい」の後、お墓の中に納骨してある遺骨を取り出し、別の墓地に移すか、永代供養墓地などに移すことを「改葬」といいます。
遺骨の改葬先は、一般墓への改葬のほか、永代供養墓、樹木葬などがあります。お墓を解体するという部分が着目されがちですが、「お墓自体を無くす」という考えではなく、「大切な遺骨をどうするか」ということを検討する必要があるのが、墓じまいです。

<10年で1.7倍に。全国で微増している「墓じまい」の件数>
厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、改葬件数は2009年には7万2,050件でしたが、2019年には12万4,346件と、10年間で約1.7倍に微増しています。全国的に微増傾向にあるとされていますが、日本人のライフスタイルの変化が影響していることも考えられます。また、核家族化の進行、高齢化、過疎化なども理由に挙げられます。

■墓じまいを行う人の傾向 “避けるべきケース” と “考えるべきケース“   
墓じまいをされる方は大きく2つのグループに分けられますが、墓じまいを避けた方が良いケースと、墓じまいを考えた方が良いケースにも分けられます。

【墓じまいを避けた方が良いケース】
―“子に迷惑をかけるのでは”といった思い込みや、偏った情報から判断するケース
首都圏など都市部に多くみられますが、お子様や縁者などお墓の継承者がいるにもかかわらず偏った情報により「安易に墓じまい」を考えてしまう方。「子供たちに迷惑や負担をかけたくない」、「お墓の維持には経済的負担がかかる」などの理由で墓じまいを考えられる方などは、後々のトラブルを避けるためにも、墓じまいを避けた方が良いケースに当たります。大切な遺骨は一旦処分されてしまうと、後から元に戻したくても二度と元には戻せませんので注意が必要です。

【墓じまいを考えるべきケース】
―“お墓を継ぐ人がいない”、“高齢や病気でお墓の管理ができない”など、「無縁墓」になる可能性があるケース
地方に多くみられますが、「お墓は大切だ」と考え、できればお墓を残したい意図はあるが、子や孫がいないため継承者がいらっしゃらない方。ご自身も高齢になり、お墓参りやお墓の管理が難しく守っていくことが難しく、もし自分が亡くなってしまうとお墓は「無縁墓」になってしまう可能性のある方などは墓じまいを考えるべきケースに当たります。やむを得ず「墓じまい」をお考えになられる方々です。


■増えているトラブル。“墓じまいを行う前にやるべきこと、気を付けること” 

【親族間でのトラブル/ 「知らない間にお墓が処分されていて、お墓参りができなくなってしまった、、、」】
 →・自分1人で決めず、親戚と相談、話し合いましょう。
親族に「お墓の撤去、処分」を考えていることを相談する必要があります。なぜ、「墓じまい」をしようとしているのか、いつ頃に実施するつもりなのか、などを決定事項ではなく相談という形で話し合いの場を持つことが大切です。お墓は一人のものではなく、ご先祖様を同じくする方にとっても心の拠所であり大事な場所なので事前の相談は不可欠です。

【寺院とのトラブル/  「今までお世話になっていた寺院ともめてしまった、、、」】
→・墓地の管理者(寺院など)に事前に相談しましょう。
  寺院墓地などからお墓を撤去する場合には、事前に住職等に相談することが重要です。市町村に改葬許可証の発行を  
申請するには、既存の墓地の管理者の捺印等が必要になります。突然、一方的に「墓じまい」をすると伝えることは、長年お世話になったことに対して礼を欠く行動になるので、まずはご相談という形で面談することが大切です。
 
【費用面でのトラブル/  「予想を超える金額がかかった、、、」(離檀料を求められるケースもあります)】
→・墓じまいには、お金が掛かることを認識しましょう。
墓じまいの際には、お墓を更地にするための費用がかかるほか、寺院から離壇料を求められるケースがあります。 これは檀家に代わり、日々お墓を守り続けたことに対する感謝の気持ちで包むお布施と解釈できます。一方、稀ではありますが、想定外の離壇料を請求される場合もあるようです。折り合いがつかない場合には、弁護士等に相談することも考えられます。


■一般的な墓じまいの流れ

【POINT】:墓じまいには、しかるべき手続きが必要です。遺骨が収まっていたお墓を「しまう」ことになりますので、それに伴い様々な手続きや作業が必要になります。お骨は勝手に移動したり、無届けでお墓ごと遺骨を処分するということはできません。

・step1 親族への相談
先述しましたが、親族がいらっしゃる場合には、事前に相談することが大切です。お墓への考え方は家族の中でもそれぞれ違うので、墓じまいを快く思っていない方がいる場合もあります。また、墓じまいの決意に至った経緯を話せば、改めて管理をしてくれる親族が現れるかもしれません。後々のトラブルを避けるためにも、事前に親族としっかり話し合いましょう。

・step2 遺骨の受け入れ先の決定
お墓に埋葬されているお遺骨の改葬先を決定します。別のお墓(親戚のお墓など)に移動させるか、永代供養墓等に改葬するかを決定します。

・step3 墓地の管理者(霊園や寺院)との相談
これまで管理してくれた墓地の管理者に相談を申し出ます。お墓が維持できない旨を説明し、寺院側も納得した上で墓じまいを進めることが大切です。霊園・寺院側が合意すれば、「埋蔵証明書」を発行してもらえます。また、別の移転先へ改葬する場合は「改葬許可証」、新しいお墓に移す場合は先方からの「受入証明」「埋蔵証明」などが必要となります。

・step4 改葬の場合-新しい墓地・墓石の準備
お骨を新しいお墓に移す場合には、事前に墓地・墓石の確保が必要になります。先述したように、遺骨を移す際に「受入証明」が必要となります。新しい墓地を求める場合にはその管理事務所に「他の墓地から改葬する旨」を届け出て、先に手続きをする必要があります。「埋蔵証明書」と改葬先で発行された「受入証明書」を添え今のお墓がある市区町村に改葬許可申請書を提出して、「改葬許可証」を受け取ります。改葬許可申請書は自治体のサイトでダウンロードすることもできます。

・step5 閉眼供養、離檀
お墓から遺骨を取り出す際に、多くの方が行う儀式です。お墓には故人の魂が宿るとされていますので、僧侶によりその魂を抜き(閉眼)、墓石を単なる物体にすることを「閉眼供養」といいます。仏教に限らず他の宗教・宗派でも同じような儀式を行うケースがあります。通常は墓石を動かして遺骨を取り出しますので、石材店に依頼することになります。
お寺の墓地を改葬(墓じまい)し遺骨を移す場合には、お寺へのお礼の意味も含めて「離檀料」をお渡しします。

・step6 お遺骨の取り出し、更地にして返却
埋蔵されている遺骨の取り出しを行います。また、通常お墓の敷地は、行政やお寺からお墓を建てる目的で使用権を有している形になります。そのため、墓じまいをする際は、墓石など全てを撤去し更地にして返還する必要があります。

・step7 受け入れ先のお墓への改葬
移転後の墓地に埋葬します。新たに納骨、法要を行います。


[画像: https://prtimes.jp/i/62948/5/resize/d62948-5-38795dfd608ba48a9bbf-2.jpg ]


■全優石 「墓じまいイドブック」を作成
全優石では、今までフリーダイヤルにお問い合わせがあったご相談内容を参考に、墓じまいトラブルや人々の後悔を未然に防ぐために、「墓じまいガイドブック」を作成しました。墓じまいを検討している、将来のために知っておきたいという方は、電話でお気軽にお問い合わせいただけます。

<「墓じまいガイドブック」 内容>
・一般的な墓じまいの流れ
・墓じまいの必要書類
・墓じまい後の遺骨の改葬先
・トラブルにならないために など

■全優石の概要
全国の優良石材店約300社で組織されている墓石業の専門店グループです。消費者が一生に一度のお墓づくりの際に「安心して頼める店づくり」を目途に、1983年に創設されました。以来、お墓づくりを「心の福祉産業」として、供養の心とお墓を大切にする“お墓大切社会”の形成を目的とし、さまざまな活動を展開しています。

名称: 一般社団法人 全国優良石材店の会
会長: 吉田 岳
事務局: 東京都品川区上大崎2-7-15
URL: https://www.zenyuseki.or.jp/



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る