プレスリリース
世界およびアジア地域の両方において、アニマルウェルフェアの観点から問題視されているケージ飼い卵の使用を中止する企業が増えている、という調査結果が得られました
[東京][2023 年 11 月 30 日] - 国際NGO団体であるSinergia Animal(シンネジア・アニマル)が発表したレポートは、アニマルウェルフェアに関して希望の持てる潮流を示しています。食品会社は、サプライチェーンにおけるケージ飼い卵の使用を段階的に廃止するという公約を履行し、鶏がより動き回り、自然な行動をとれるような、より福祉的な生産システムへと移行しています。
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「ここ数年、アジアで事業を展開する数十社の食品会社が、最も残酷な動物飼育の形態のひとつであるバタリーケージで生産された卵の調達を中止し、採卵鶏の苦しみを軽減すると公約しているのを確認しました。」と、シナジア・アニマルのコーポレート・コミュニケーション・マネージャー、フィチャモン(アマンダ)・タマソックは説明します。「私たちは現在、このような企業のほとんどがケージフリー方針を実施し、進捗状況を報告し、ケージフリーの公約を真剣に受け止めていることを嬉しく思っています」。
アジア地域では、昨年の調査ではわずか8社であったのに対し、今年は21社が進捗状況を報告しました。昨年の調査と比べて162.5%の伸びを示しています。日本に拠点のある企業としては、アコー(Accor)、コンパスグループ(Compass Group)、クラフトハインツ(Kraft Heinz)、マリオット(Marriott)が含まれます。
「私たちは、企業が透明性を重視し、食品がより人道的な方法で生産されることを望む消費者の声に耳を傾けていることを嬉しく思っています。」とタマソック氏は語ります。
進捗状況の報告を行わない企業が減少
このレポートでは、外食産業、接客業、小売業を4段階(AからD)にランク付けしています。ティアAは、ケージフリー卵のみの調達に完全に移行したと報告した企業を表しています。最下層のティアDは、ケージフリーの公約を公表しているが、その実行の進捗状況をまだ共有していない企業です。
今年の報告書では、最下層に位置する企業が少なくなっています。昨年は30%の企業がティアDでしたが、今年は20%に減少しました。ティアDにとどまっているのは、ベスト・ウエスタン、フォーカス・ブランド、サブウェイなどの多国籍企業です。
「報告件数が増加していることは喜ばしいことですが、ケージフリーの公約を果たそうとしていない企業があることも懸念されます。フロンティア社の調査記事によれば、アジア諸国を含む世界中の消費者が、鶏の福祉に対する懸念を表明しています。こうした企業は顧客のためにより一層努力すべきでしょう。」とタマソック氏は語ります。
アジアは世界的なケージ廃止運動にとって最も重要な存在
国際連合食糧農業機関(FAO)によると、アジアは世界最大の鶏卵生産地域で、全世界の鶏卵生産量の64%以上を占めています。また、アジアには少なくとも31億羽の採卵鶏が生息しており、その大半はケージに閉じ込められた生産システムで飼育されています。このシステムでは、鶏は生涯狭い空間で窮屈な生活を強いられ、自然な行動(自由に歩いたり、啄んだり、羽を十分に広げたりなど)が制限されます。
動物福祉に対する懸念から、従来のバタリーケージはEUをはじめとする数カ国で禁止されています。また、企業部門では、世界の大手食品会社2,500社以上がケージフリー卵のみを調達および販売することを公約しており、アジアでは250社以上が具体的な公約を掲げています。
「アジアからケージを完全に撤廃するには、まだ道のりは長いでしょう。だからこそ私たちは、消費者や企業がシンネジア・アニマルのレポートを確認し、より優しい食品生産システムに向けたこの取り組みを支援するよう呼びかけています。」とタマソック氏は締めくくりました。
レポート全文および日本で事業展開する企業の詳細については、www.cagefreetracker.com/asia をご覧ください。
シンネジア・アニマル(Sinergia Animal)について
シンネジア・アニマルは、飼養動物の苦しみを減らし、より思いやりのある食の選択を促すために、グローバルサウスの国々で活動する国際的な動物保護団体です。私たちは、動物慈善団体評価者(ACE)推奨の慈善団体です。
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プレスリリース提供:PR TIMES