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【岐阜大学・TKS共同研究】世界的に需要が見込まれる「硬水」の軟化技術を発見<健康リスク低減に期待>

(PR TIMES) 2023年08月08日(火)10時45分配信 PR TIMES

〜製品開発を見据え、研究開発を進める〜 食品科学工学の国際誌であるFood Science and Technology Research誌のオンライン版で早期公開

株式会社TKS(本社:岐阜県岐阜市、代表取締役社長:岩永信幸)は、東海国立大学機構 岐阜大学教育学部家政教育講座 久保和弘 教授との共同研究により <硬水は噴霧化によって軟化できることを発見>いたしましたことをお報せいたします。TKSはシャワーヘッド「Bollina(ボリーナ)」のメーカーです。コア技術であるウルトラファインバブル、およびファインバブルは、これまでは主にシャワーヘッドなどで“浴びる”ことにより活用されてきましたが、この発見により食品化学分野をはじめとした各分野でも高い汎用性が期待されます。
<研究成果>食品科学工学の国際誌
Food Science and Technology Research誌オンライン版で早期公開
本研究の成果は、2023年7月27日に食品科学工学の国際誌であるFood Science and Technology Research誌オンライン版にて早期公開されました。本公開は、Vol.29, No.6、2023年11月20日の予定です。
オンライン版
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fstr/advpub/0/advpub_FSTR-D-23-00059/_article

現在、世界中で行われている「硬水の軟化処理」の課題
硬水の地域は世界中に存在します。特にヨーロッパ、北アメリカ、そしてアジアに多く、このような地域ではしばしば「硬水を軟化する処理」が行われています。既存の硬水の軟化技術では、大規模な装置や専門的な保守、高濃度の排水が大量に排出されるなどの課題がありました。本研究では、この課題をクリアした方法で硬水の軟化が可能となります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/119238/3/resize/d119238-3-ae03297285a0bf5c5db6-0.png ]

本研究で用いた「水の噴霧化処理の模式図」


岐阜大学×TKS 研究の背景 日常生活における硬水の問題点に着目
[画像2: https://prtimes.jp/i/119238/3/resize/d119238-3-cfb0b5e4572cb5392fc5-1.png ]

この共同研究の背景として、日常生活における硬水使用による問題がありました。
<発がんリスク>
日常生活における硬水の影響のひとつとして、1日2g以上のカルシウム摂取による転移前立腺がんの発症リスクは、0.5gのときと比較して、ほぼ5倍に上昇することが報告されています。

<石鹸の消費量の増加>
硬水が過熱されると、炭酸カルシウム(CaCO3)の沈殿物が生じ、硬度が1リットルあたり200mgを超える場合には、石鹸の泡立ちが悪くなり消費量が増えます。

またその一方で、炭酸カルシウム(CaCO3)が1リットルあたり100mg未満の場合においては、緩衝能力(中和する能力)が低いため、配管の腐食が起こりやすいと言えます。この場面では硬水は軟水よりも腐食しにくい為、硬水であることが全ての場面でリスクではありません。


今後の展開 〜ヨーロッパのガイドライン、世界的に大きな需要〜
2018年12月に、EU加盟国は、飲用水道水のCa(カルシウム)、および他のミネラルの濃度に関するガイドラインを公表しました。健康リスク低減の観点から推奨される水の硬度基準があります。本研究で発見された軟化技術で得られる水の濃度(Ca2+濃度)は、この推奨範囲にほぼ相当します。
本研究で発見された技術は、硬水を容易に軟化することができる為、高い汎用性を持つと考えられます。世界に大きな需要があることから、今後、この技術を応用した製品を開発する予定です。一般のご家庭でもお使いいただける製品開発を見据え、研究開発を進めていく考えです。

資料
詳しい研究内容について(岐阜大学)
https://www.gifu-u.ac.jp/about/publication/press/20230727_1.pdf

※硬水とは?
通常、炭酸カルシウム(CaCO3)の含有量が 60 mg/L 以下の水を軟水、60〜120 mg/L の 水を中硬水、120〜180 mg/L の水を硬水、180 mg/L 以上の水を超硬水としています。

【 会社概要 】 水の真のチカラを最大限に
株式会社TKSは、1965年にたった一台の汎用旋盤からはじまった企業です。『水栓バルブ発祥の地』と呼ばれる岐阜県山県市(旧:美山町)で、わたしたちの製造技術が育まれました。
創業時から受け継ぐモノ創りの心を大切に、各分野の専門知識をお持ちの大学、企業様との共同研究・開発を通じて、多くの分野で、ウルトラファインバブルの活用・製品化を目指し、社会貢献に努めます。



プレスリリース提供:PR TIMES

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