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株式会社DeNAライフサイエンス

ゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」、2022年研究・事業活動 総括レポート

(PR TIMES) 2023年02月04日(土)21時40分配信 PR TIMES

データサイエンスの強みを活かした新規取り組みを開始

 株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村 信悟、以下DeNA)の子会社である株式会社DeNAライフサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:砂田 真吾、以下DLS)は、一般向け遺伝子検査サービス「MYCODE」の会員約12万人のうち約9割の研究参加同意によって行う、健康長寿社会の実現を目的としたゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research(https://mycode.jp/survey/research)」で2022年に実施した活動総括レポートをまとめました。
 2022年の実施研究事例※は、継続中の研究を含め18件で、新型コロナワクチン接種時の副反応に関する独自のユーザーアンケートを用いた研究も実施しました。また、製薬会社様とともに遺伝情報を活用した治験参加募集の仕組みを構築し、運用を開始いたしました。
 なお、これらの研究成果は対外発表だけでなく、研究協力をいただいたMYCODE会員に向けてメールや会員ページを通じて報告し還元しています。
 MYCODE Researchは今後も、健康長寿社会の実現の推進となる研究活動・事業発展を目指します。
※2022年に「研究計画」「データの取得」「データの解析」「研究成果の発表」のうちいずれかを実施したもの

【MYCODE Researchについて】
 2015年に開始したゲノム研究プロジェクトMYCODE Researchでは、MYCODE会員利用者約12万人のうち、約9割の方に研究参加同意をいただいており、インターネットを活用することでユーザーコミュニティの個人が自らの同意の下で研究に参加して科学の発展に寄与できる、“Community-derived science”が実現しています。
 研究参加者の募集において、一般的には数ヶ月かかるのに対し、MYCODE Researchでは数日間で最大2,000名規模での募集が実現できており、さらに試料提出やアンケート回答においても参加者の意欲が高いためタイムラグや回収漏れが少ないことも特長です。インターネットの活用による迅速かつ大規模な募集力とデータ回収率において高い評価をいただいており、開始以来これまで累計約40
件のアカデミアや企業との共同研究を実施しています。

[画像1: https://prtimes.jp/i/108296/3/resize/d108296-3-3e6d315b1b8980e9cdd2-0.png ]

▲[インターネットを活用したユーザー参加型のゲノム研究「MYCODE Research」体制]

【主な活動報告】
1.日本イーライリリー株式会社と遺伝情報を活用した治験参加者募集において提携
 DLSは日本イーライリリーと共に、ゲノム情報を活用した治験参加者の募集業務における新たな仕組みを構築しました。今回両社が構築した新しい仕組みでは、すでに研究開発への活用に同意を得ている方のうち、遺伝的傾向や将来の健康リスクが治験の目的や参加要件に一致する可能性が高い方を対象として選定し、それらの対象者に治験情報を提供することで、より効率的かつ精度の高い治験参加者の集積が期待できます。
プレスリリース:https://dena.com/jp/press/4902/

2.AI創薬企業Elixと創薬に関する協業に向けて基本合意
 株式会社ElixとDLSは、創薬研究に要する時間短縮を主とした一気通貫な研究支援サービスへと向けて、協業検討を開始いたしました。現在、Elixの持つ「Elix Discovery™」をはじめとしたAI創薬、DLSの持つ「MYCODE Research」で培った遺伝子研究、と互いのノウハウを最大限活用し、ターゲット探索や既存薬の新たな標的解明による別適応症への応用(Drug Repurposing)、化合物の構造設計等まで幅広くサポートする取り組みに関する検討を続けており、創薬支援を通じた健康長寿社会の実現を目指します。
プレスリリース:https://dena.com/jp/press/4873/

3.株式会社 明治とプロテイン選びに悩む方のサポートにつながる個々に適切なプロテインの種類や摂取量を推奨する仕組みを構築〜第81回日本公衆衛生学会総会にてポスター発表〜
 株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)とDLSは、一人ひとりに最適なプロテインの種類や摂取量を推奨するアルゴリズム※を作成し、実証試験を実施したことを、第81回日本公衆衛生学会総会(一般社団法人日本公衆衛生学会主催、開催期間:10月7日〜9日)にて発表しました。
 この仕組みにより、自分に適したプロテイン摂取に悩む方の疑問を解決し、より満足できるプロテインの活用を支援していきます。
※問題解決に用いる手順や計算方法のことを指します。
プレスリリース:https://dena.com/jp/press/4920/

4.カゴメ株式会社と皮膚カロテノイド濃度と遺伝的背景の関連研究を横浜及び渋谷で実施
 カゴメ株式会社(代表取締役社長:山口 聡、以下カゴメ)とDLSは、皮膚カロテノイド濃度と遺伝的背景との関連を解明するため、共同研究を実施しております。カゴメが開発した皮膚カロテノイド濃度を測定することで推定野菜摂取量を見える化できる機器「ベジチェック(R)」を用いて、507名の「MYCODE」会員の皮膚カロテノイド濃度を測定いたしました。
 今後は、取得した皮膚カロテノイド濃度のデータと遺伝的背景の関連解析を進めていきます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/108296/3/resize/d108296-3-aa8fbc36d779a13e060b-3.png ]


5.新型コロナワクチン接種時の副反応に関する調査研究
 新型コロナワクチンの副反応の個人差や忌避傾向に関わる要因の解明を目指し、全3回のウェブアンケート(2021年7月から2022年1月までの期間)を実施しました。本年は、のべ2,532名の会員の皆さんの回答を基に本格的な解析に着手しました。ワクチン副反応の解析では、女性や若い方で副反応が生じやすいことなど、国の調査結果とも傾向が一致することが確認できました。また、食品や花粉、金属などのアレルギーの有無と副反応症状の間に関連が確認されたことから、体内の免疫反応が深く関わる副反応とアレルギーの発生メカニズムの共通性が示唆されました。現在、副反応の個人差と遺伝情報の関連の解明に向けて、さらにゲノム解析を進めています。

6. MYCODEサーベイ(MYCODE会員を対象にしたライフスタイルに関するアンケート)を実施
 新企画として「MYCODEサーベイ」を今年の9月からスタートしました。「MYCODEサーベイ」は、ライフスタイルに関わるアンケートを定期的に実施し、アンケートの集計結果をMYCODEサイト内で報告することで、自分のライフスタイルを客観的に捉え、見つめ直す“きっかけ”にしてもらうことを目的としたサービスです。これまでに、計4回のアンケート(「夏から秋にかけての体調管理」、「運動習慣」、「食生活」、「冬の風邪対策」)を実施しており、毎回1,000名近い方がアンケートにお答えいただきました。
 アンケート調査の結果から、MYCODE会員のライフスタイルの特徴も一部明らかになりました。例えば、「運動習慣」に関するアンケートでは、MYCODE会員は定期的に運動されている方(週1〜2回以上運動されている方が約95%含まれる)が約65%にのぼりました。
 約86%の方が今後も参加したいとご回答いただく本サービスを通して、会員の方々がより自分らしいライフスタイルを手に入れるための気付きの提供に貢献していきます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/108296/3/resize/d108296-3-164a1e268c7f756330a4-4.png ]



【総括】
 健康長寿社会の実現を目的としたゲノム研究プロジェクトMYCODE Researchは、サービス開始から8年を経て、多くの研究成果をMYCODE会員のみなさまや社会に還元することができるようになりました。2022年の研究活動として特筆すべきは、製薬会社様とともに遺伝情報を活用した治験参加募集の仕組みを構築し運用を開始したこと、時勢に即した新型コロナワクチン接種時の副反応に関する研究に取り組んだことです。インターネット活用による迅速かつ大規模な募集力という強みを発揮することができました。また、MYCODE会員のみなさまからお声をいただきながら実施したプロテインをテーマとした個別化栄養に関する研究は、成果を学会での発表に繋げることができました。
 毎月多くのご回答いただく新企画「MYCODEサーベイ」では、健康意識が高く知的好奇心の強いMYCODE会員のみなさまのライフスタイル特長が明らかとなり、MYCODE Researchだからこそ実現すべき研究とは何か、と改めて考え計画に移すヒントを多くいただきました。
 日本人という単一民族のゲノムを保有するユニーク性、研究や事業化検討への参加に意欲的なMYCODE会員のみなさまとともに、R&Dをベースにしながらも、DeNAとしての強みを活かしながら広く社会に貢献し健康長寿社会の実現の推進となる研究活動・事業発展を目指していきます。



プレスリリース提供:PR TIMES

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